このレビューはネタバレを含みます
アッシュの気高さ、美しさに24話ずっと見惚れてた。
話のテンポも良く、スマホもいじらず一気見してしまった。
結末については、個人的にはすごくよかった。もっと彼らの物語にふさわしい終わり方はなかったのか?みんなが幸せになる方法はなかったのか?と考えても、これ以上が思い浮かばない。
英二からの手紙を読みながら、穏やかに生き絶えたアッシュ。自分をこんなにも愛してくれる人がいる。信じてくれる人がいる。守ってくれる人がいる。きっと、彼にとってあの死に際が今までの人生で一番幸せだったときではないのかな。
友達にバナナフィッシュはどんな話かと聞かれたら、「愛と孤独の話」と答えると思う。
友情、執着、依存、崇拝、信頼、同情、愛情、嫉妬、全てに係る愛情、そして副産物の孤独の物語だと感じた。
壮絶な生い立ちの中でなお、自ら人を愛することを忘れなかったアッシュ。
どんな時もアッシュを信じると心に決めて、それを貫いた英二。
そんな二人だからこそ、魂がつながるような関係になれたのかな。大切な人がいるというのは、もちろんその人の弱点にもなるけれど、同時に最大の強さでもあるから。守っているようで、実は同じくらい守られているのだよね。
作品の中に出てくる誰もが、自分の意思で、自分自身に責任を持って生きているのがとてつもなく好きだった。
「あいつは憎んで覇者となるよりも、愛して滅びる道を選んだんです」
「僕は運命から君を守りたかった。君を連れ去り、押し流す運命から」