校舎からの転落事故で入院していた羽柴空が退院し、学園寮に戻ってきた当日、幼なじみの藤守直が転校してくる。同じ幼なじみで寮長でもある本城祭のはからいで二人は同じ部屋になるが、自分のことをまったく覚えていない空に怒りを爆発させる直。しかし、祭から空が昔の記憶を失っていることを告げられてしまい…?!
空と直を仲直りさせるために、祭が『学園なんでも屋』を発足。だがその直後、屋上から偽のなんでも屋のビラがまかれ、学園内は大騒ぎ。その場を収めようと祭の機転で「なんでも屋のメンバー・空と直をゲットした人にそれぞれ二人の一日自由権進呈!」というイベントが急遽開催される。学園中の生徒から追いかけられ、逃げ回るはめになる空と直だった。
「なんでも屋の仕事を先回りしてやっている奴らがいるみたい」と祭。その正体は、なんでも屋に憧れる青・廉のちびっこ二人組だった。空たちに捕まってもまだ「まねっこはやめない」と言い張る二人。どうしても羽野の手作り弁当を風太に届ける仕事をしたいと言うのだ。そのことで、義理の兄弟となる二人の仲を取り持とうとしていたのだが…?!
「あなたの一番大切なものいただきます。怪盗416面相」という謎のカードが空のもとに届く。大切なものって何だろう、と考えた末に思い当たったのは、巨大ゾウ型ぬいぐるみ枕・トシゾウ。だが、空の部屋に現れた怪盗416面相とその相棒・怪盗773面相は、直を連れ去ってしまうのだった。
学園で幽霊騒ぎが起こり、空たちなんでも屋はその正体をつきとめることに。校舎内でいきなり少年の幽霊に抱きつかれ驚く空だが、祭に話しても欲求不満による妄想だと取り合ってもらえない。広夢と名乗るその幽霊少年は、空をずっと好きだったと言いデートをねだるが、断固断る空。しかし、この二人の問答がいちゃついているようにしかみえない直は、妙に不機嫌になるのであった。
バレンタインも大活躍のなんでも屋。祭に天使の扮装をさせられ、チョコレート配達人として学園内を駆け回る空と直だが、保健室で見かけた七海のチョコレートの行き先が気になって仕方ない。そこで空は…?!
なんでも屋への依頼でペーロン部(龍の形をしたボートのレース競技)の助っ人に借り出された空。猛特訓を受けへとへとになりながらも、直が真夜中に部屋を抜け出していることに気付き、不審を感じる。
七海の手料理をご馳走になりに、週末、真一朗のマンションに招待された空と直。そこへいきなり真一朗の兄・奏司が現れ、七海にちょっかいを出してくる。夫婦喧嘩(?)が始まった隙に空と直は奏司の車で、もうひとりの兄・綾野の病院へ連れて行かれるのであった。
直との距離が近づきはじめたことを感じつつも、よそよそしい態度を取られ、戸惑う空。さらに直が突然、寮の部屋を移ってしまう。そんな中、祭からなんでも屋の仕事の指令を受け、二人は真夜中の学園へ向かう。
失っていた記憶を取り戻そうと、空は直とともに転落事故のあった場所へ向かう。そこで二人はついに「夜」と「らん」としてではなく、空と直としてお互いの気持ちを確かめあう。しかし翌日、直が姿を消してしまう。
真一朗のマンションで再び向きあう空と直。しかし直が戻ってきたのは、空たちへの復讐のためだった。真実を知って錯乱する空を残し、直は永瀬芥とともに、事件のすべてを仕組んだ相沢の待つ研究所へ向かう。
相沢に呼び出され、直を救出するため、研究所へひとり乗り込む空。囚われた直を前に、空はついに相沢と対峙する。
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