平田一

ぼっち・ざ・ろっく!の平田一のレビュー・感想・評価

ぼっち・ざ・ろっく!(2022年製作のアニメ)
5.0
“4人でも、ひとり”

はまじあきさん原作の同名漫画をアニメ化した2022年秋クール最大のヒット作(というか22年度ベストアニメとさえ言える)。コミュ障だが動画サイトで一部有名な女子高生が、ひょんなことからバンドに加入、大きな変化を遂げていく。監督は19年版「ブギーポップは笑わない」でED演出を務めた斎藤圭一郎さん。

後藤ひとりは抜群のギターセンスを備えており、一部では「ギターヒーロー」の名前で知られているが、実際は重度のコミュ障持ちの女子高生だった。ある日ひとりは伊地知虹夏という同世代の少女と出会う。そこからひとりの、結束バンドの物語が始まった―――?

アニメイトで表紙を見つけて、興味本位で買ってみたら、ギャグとバンドと真面目な部分の塩梅が最高すぎて、アニメ化決定・土曜24時にオンエアの一報で、かなり勝負をしていることを自分なりに感じてました。

結論からもう言います。
最高のアニメ化です!!

原作を忠実にアニメ化していたのは勿論、アニメならではのアレンジや変化球がえげつない! 急にぶちこむ実写パート、しかもチョイスが最高すぎて、特に唐突ダムパートは“nice boat”以来です(笑)。勿論演奏パートにおいては想像の何十倍! ここからは特に痺れた演奏回を語ります。

第5話「飛べない魚」
調べてみたら元ネタはASIAN KUNG-FU GENERATIONさんのシングル「ブルートレイン」。その中のカップリング曲とは知らなかったです。こんなところで終わりたくない! そう心の中で叫んだぼっちの圧倒的ギターテクの片鱗が爆発する……オンエアで初めて見た時の感動がヤバすぎる! 指使いの動きは勿論、カメラワークの意図であったり、まるで実際ライブハウスで見たかのような臨場感や「ギターと孤独と蒼い惑星」自体の完成度の高さ! あれを見て感動しない原作ファンっているのかな? 人それぞれでしょうけれど、ボクはもう大感動! そこで一気に関係各所すべてへ全力感謝です!

第8話「ぼっち・ざ・ろっく」
いちぼざろファンとして「ありがとう」の回でした。アウェーを破る我らがヒーロー、ぼっちちゃんのギターが唸り、流れが激変しだしたところで「あのバンド」へ移行する。あの瞬間全身が感じたものは表現できん。もう訳が分からんぐらいに脳と血管騒いだよ! 感動とか興奮どころじゃ収まりきらないぐらいイイ! 多分あのシーン描けた瞬間、スタッフさんはこれだ!と思ったんでしょう。ええ、まったくその通り。これ以上は浮かびません!! 心からスタッフ・キャストの皆さんに感謝です!!!

きらら原作アニメでバンド=「巨頭」が存在します。しかしぼざろはそれとは違った路線で大きな花火を上げて、しかもめんどい原作ファンの一人として文句無し!! 激甘かもしれませんが、最高スコアが足りないぐらいに22年度ベストアニメ!! てかホント去年の秋はアニメ豊作すぎません!?

続編は望んでますが、焦らず、じっくり待っています。
ファンとして焦った続編なんか哀しくなるだけです。
平田一

平田一