鉄人28号の1の情報・感想・評価

エピソード01
甦る正太郎
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あらすじ
ロボット工学で有名な金田博士の忘れ形見であり、東京にはびこる悪を退治する有能な少年探偵がいた。彼の名は少年探偵・金田正太郎。今日も宿敵・村雨一家を追っていた。人ごみの中を逃げる村雨一家・竜作と辰を建設中の東京タワーに追いつめた正太郎だったが、隠れていた竜作の弟・村雨健次に捕まってしまい…。
コメント2件
スノーウルフ

スノーウルフ

先程、1話再視聴しました〜!! 語りの方の声もいいし、少年探偵なのも相まっていつ見ても面白い〜!!
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おはうち

おはうち

20周年を迎える今川泰宏の鉄人28号(2004)1〜2話を観る、こりゃ傑作! 凄いゴジラをやっていて驚く。これ『ゴジラ-1.0』だわ、敷島出るし。怪獣映画よろしく国会議事堂はぶっ壊すし。フランケンシュタインの怪物のような造られた異形の悲哀も込められている。同種の27号との対決はプロレスみたいで燃えるし最高。 1〜2話では久しぶりに「モチーフの反復描写!モチーフの反復描写!」の連続で興奮してしまったな。こういうのやられると上手いと思う性質なんよ。 1955年が舞台。兵器として生まれたが忘れ去られた鉄人は失くした左腕を求めて東京を彷徨い破壊していく悪夢。東京大空襲で家族を失った兵器嫌いのチンピラが鉄人によって子分を失い、爆弾を持って特攻する言い表せない激情。失くしたものを求める虚しい戦いに泣く。 兵器嫌いのチンピラのタバコの火で兵器の設計図を燃やす描写が、後でタバコの火で鉄人を覆い隠す包帯が燃やされていき鉄人28号を照らしていく演出で呼応しており細かいところが上手い上手い。因縁が深まる火種になっていく。 チンピラの子分が土塊のような肌色を見せた事で亡くなったと示す描写で、キャラデザはデフォルメされて可愛いながらも死をちゃんと描写している。直後に子分が戦災孤児でチンピラに拾われて家族になった経緯の説明を激情込みで突っ込まれる外連味、説明台詞の外連味にやられた。 たった1〜2話しかない間で「生命と食いもんは大切に」や“兵器”のフレーズが響く。バナナを拳銃に見立てた直後にナイフで刺して台無しにする描写一つ取っても、安易に武器を騙る愚かしさや、食いもんを粗末にしてしまうナイフ=武器の存在などテーマを深化させてくれる。兄貴分の死に際の台詞も見事。 鉄人が切り離された左腕を拾い上げようとする右腕の描写と呼応する、正太郎が右腕で鉄人の左腕に握らされたリモコンを拾い上げようとする描写。同じ父親が生み出した戦中の鉄人と、終戦後に生まれた正太郎、二人の息子が合流していくエモーショナルさを同じものを拾い上げようとするアクションで描写されていた。 お偉い方々が暗い室内で不発弾が発射される一報を聞いた瞬間にカーテンが勝手に開いて太陽が登場「目的地は日本!」で日の丸が登場する外連味には痺れたね!目覚ましい躍進のある描写! 東京に向かう不発弾を見逃したアメリカに対する記者の「戦時中は散々爆弾を落としたくせしやがってクソッタレ!」って台詞が強く響いてきた。作り手の本気度合いをうかがえる。
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