"こんな私でもごめんね、恋してるんだ。ごめんね、生きていたいんだ。"
■キャッチコピー■
『この星で一番最後のラブストーリー』
■作品について■
監督は加瀬充子。
主人公たちの暮らす街は小樽市がモデル。
■あらすじ■ ※Wiki引用(一部改変)
北海道のある街で暮らすシュウジとちせ。
ちせは以前から好意を抱いていたシュウジに告白、そのぎこちない交際は交換日記から始まり、二人は静かに愛を深めていく。
しかし、ある日、謎の「敵」に街が空襲される。
戦火から逃げるシュウジが見たのは、腕を巨大な武器に変え、背から鋼鉄の羽根を生やし「最終兵器」と化して敵と戦うちせの姿であった。
戦争が激化していくにつれ、ちせは力が暴走していき、肉体も精神も人間とはほど遠いものとなっていく。
一方、シュウジの周りでは親友や女友人、先輩たちが次々に戦禍で故人となっていく。
壊れていく世界。壊れていく愛。シュウジはちせを連れて街を出る。
■感想■
2002年に放送されたSF恋愛作品。
全13話。
鬱アニメとしても名作アニメとしても有名。
最終兵器な彼女という設定が気になったので視聴してみた。
所謂「セカイ系」の作品なので、もちろん設定・原因の説明はほぼ無い。
戦争モノでありながら、ストーリーの根本は恋愛。
とにかく重い。明るいのは1話の前半だけで、後半から最終話まで終始暗くなる。
壊れていく彼女。いや、既に壊れていた彼女。
そして、兵器として人を殺した彼女を"1人の女の子"として受け入れようとする主人公。
人間であることを維持できなくなっていく自分が怖くなるヒロイン。
そんな2人は不条理な展開の中でもずっと恋をしていた。
好きになって、傷つき苦しくなって、どれだけ涙を流しても恋をし続けていた。
それが2人にとっての「生きるための理由」だったから。
大まかに見れば極限的で誰も報われない恋愛を描いている。
ただ、設定が雑すぎる。
「セカイ系」なので説明は無くてもいいけど、設定は固めておくべき。
そして一番の問題は、
恋愛作品として青臭く陳腐過ぎる。
主人公の心情の変化が唐突だし、何より薄い。
恋愛に一貫したテーマが無いのも相まって、感情移入できなかった。