確かに最後まで楽しくは観れた。
けどシーズン1で感じていた違和感が2では増幅して若干無視するのが大変でもあった。
正直、亜人の設定は恐ろしく秀逸で新鮮な驚きを持って最初は楽しく読み進めていたけどアニメ版佐藤(漫画版佐藤も忘れてしまったが)のそれを殺すだけのキャラクターに、物語の稚拙さを感じるしかなかった。もっと亜人の権利を認めさせる方向を押し出せば良いのに、それを無に帰す流れに、ただ戦闘シーンを描きたいだけじゃんって興醒めにも近い感情を抱く。
亜人を人間と完全の別物と描くことへの限界があるのに、それを押し通して描いているから違和感が出るのは仕方がないし、でもそれなら読者への納得感は欲しい。亜人に散々非人道的扱いをしたのは間違いなく、散々戸崎や亜人を虐げてきた人間側のヘイトを煽っておいて最後の亜人の人権を認めるっていう流れもおざなりすぎるし、あまりにも現実味が薄れていて俯瞰してみると薄味が過ぎる。
佐藤はあれだけ頭の切れるキャラであるのに米軍が一滴の血も流さず彼に神経ガスで対抗としようとしていることを読めない、とか急に頭が悪くなったり永井圭の挑発に乗る流れも唐突が過ぎたりシーズン2は完全アニオリなぐらいらしいから脚本に若干の無理を感じたな。
永井圭のシニシズムが災いする展開は良かったけど、彼の感情表現にアニメが追いついてない感じが当時のCGの限界を感じるな。
しかし佐藤の最後は希望がある。大塚芳忠は大正義。
海斗がただのお助けキャラになっちゃってるのがつらかった。
脚本 3.3
美術 4
演技 3.8
演出 3
チープ感のなさ 4
満足度 3.7
その他(音楽、カメラワーク)