塔の上のカバンツェル

スター・ウォーズ:バッド・バッチ シーズン2の塔の上のカバンツェルのレビュー・感想・評価

3.8
同時配信の「マンダロリアン」シーズン3と並行して、旧6部作とシークエルの接続が本格的に始まってしまった。
シークエル論争はもうコリゴリなので無理に接続しなくていいのに…。
それはそれとして、本シーズンも安定して面白いです。

クローンウォーズサーガがシーズン7のラスト4話で万感の思いでグランドフィナーレを迎えたわけだけど、その後日談として始まったバッドバッチ。

しかしながら、スピンオフのスピンオフの枠には収まらない、帝国統治期の暗黒時代の深掘りに需要しかない。

退役したクローン達への兵役への奉仕への感謝と一方で帝国首脳部の非人間的な態度の政治的議論やスペースナチのマッドサイエンティズムの一旦など、帝国の碌でもなさが加速し続けてて凄い。

裏のマンドーシーズン3では共和国の駄目さが浮き彫りになってるし、銀河に救いはないのか…。

コーディ初めて、前シーズンのナイスガイクローンのコマンダーハウザー、俺のクレニック長官、ターキンに、やっぱり何枚も上手の史上最高ラスボス=パルパ皇帝…とクローンウォーズを軍事・行政で主導、支えてきたサプライズ出演に凄いホクホクできるバッドバッチは痒いとこに手が届く。

クローン技術の陰謀とか、より正史のメインストリームに近づきつつある次シーズンにまた期待。

1番印象深い回は、クロスヘアー主役の第12話"アウトポスト"。
モチーフは多分アメリカ軍における黒人兵差別の歴史なんだろうけど、帝国の草の根的クローン差別とタランティーノの「ジャンゴ」的顛末含めて、シリーズ屈指の兵隊の悲壮極まる回だった。