平田一

ブルーロックの平田一のレビュー・感想・評価

ブルーロック(2022年製作のアニメ)
5.0
“世界一のエゴイストでなければ、世界一のストライカーにはなれない。”

累計発行部数2600万部を越えた週刊少年マガジン原作サッカー漫画をアニメ化。才能の原石として集められた高校生FWたちのエゴと成長、激突が迸る! 『神さまの言うとおり』の金城宗幸さん原作、『ドリィ♡キルキル』のノ村優介さんが作画を担当。

無名の高校生プレイヤー・潔世一。ある日彼はユース年代のFW300人を対象とした「青い監獄プロジェクト=ブルーロック」に選ばれる。失格者は永久に日本代表入りの資格を失うという条件下、潔は己が押し込めている“エゴ”と向き合い、突き進みーー

正直サッカージャンルと言うのは、全然興味が持てないし(田中モトユキさんの漫画「BE BLUES!」は例外です)、サッカーを題材にしたアニメも全然見ておらず。直近でも「キャプテン翼」の新シリーズ1期目でストップしている人間なので、最初は無期待でしたね…。

……ブッ飛ばされました。
とんでもないアニメです。
個人的にはサッカーアニメの最高到達点でした!

まず何が驚いたって「エゴイズム」の捉え方。マイナスイメージが先行するエゴイズムの捉え方を成長への原動力に置き換えてたのが素晴らしく、おまけに無自覚に蔓延らせる「偽善的な仲良しこよし」…そこを巧みに嘲笑しているところが非常に痛快です。1話のとあるキャラクターの末路がまさにそうなんですが、ゴールの瞬間「スッゲーーー!!!」って握りこぶしが止まらずですw 泥臭いし、闘争本能、潰す気概が剥き出しで、けれどそれが日本的でないのが頼もしい限り!

加えてサッカーものらしからぬ「デスゲーム」様相です。とはいっても殺人や虐殺とかの「デス(death)」じゃなく、日本代表資格を失う「選手生命」の生死。プロ選手を必死に目指す才能の原石たちをこれほどまで極限まで追い込んでくのは新鮮ですし、才能(=エゴ)が要というのもムッチャクチャに熱いです。某サッカーマンガにおける「ボールは友達」スタンスよりも、こっちの方が親しめるし、何より共感出来ました。だから潔の進化っぷりが、エゴが増幅されるたびの「覚醒」がもう異常なぐらいに身体が大歓喜! そこからどんどん波及していく馬狼や凪の覚醒も送迎バスでガッツポーズ我慢が非常に大変ですw あんなエゴを試合の中で発展させるのヤバイでしょ…✨

その潔がここ数年では見たことなかった主役です。最初はナヨナヨしてたのに、ライバルとのバトルを通じて、どんどんエゴを剥き出しに、フィールドを掻き乱す。中でも馬狼に「ヘタクソ」と吐き捨てた潔とか、天才たる凛の死角を巧みについたカウンターが本当にサッカーアニメ史上最高回でした! あれを見て続編期待するなってムリでしょ✨

他にも色々語れることが沢山あって困るんですが、もうさすがに長すぎだから、そろそろまとめに入ります。

この後の劇場版・2ndシーズンが楽しみ!
どハマり出来るサッカーアニメの最初がこれで良かったです✨
平田一

平田一