さ

進撃の巨人 The Final Season 完結編(後編)のさのレビュー・感想・評価

4.9
見始めた時はただ巨人を討伐していくストーリーだと思ってたから、ここまで重厚なものに仕上がってるとは思いもよらず、本当に素晴らしい体験をさせてもらった。最後までずっと面白い、予測できない展開の連続でした。

エレンの事情は理解しつつも、最後まで感情移入できない主人公だったな。
エレンは大切な仲間が平和に暮らせる世界を作るために、自分を犠牲にしたことは分かったし、ちょっとほっとしたけど、
それでも人類虐殺は許されない事だったと思う、どう考えても。
だから、アルミンがエレンの思いを知った上で罪を支持する訳でもなく、罪を犯した共犯者として「ずっと一緒だよ」と語りかけたのが良かったし、エレン自身も「バカだったんだ」とちゃんと気づけたことが、自分にとっては救いだったな。
この90話近いストーリーをどう完結させるのかと思っていたけど、すごく綺麗にまとまっていたと思う

ストーリーは言わずもがな最高だったけど、登場人物のキャラクターもすごく良かった
一人ひとりの背景がしっかり描かれていて、この人物がこのセリフを言うから意味がある、というシーンも多かった
(例えばライナーが「エレンは俺たちに止めてほしいんじゃないか?」と気づくシーンとか)


どうかみんなは幸せになってほしい
和平交渉がんばってほしい
エレンが望んだ平和な世の中になっていてほしいよ


巨人対人ではなく、人対人の物語だった
エレンと話したみんなの記憶が、全て終わってから思い出すのはとても切なかった
それぞれの正義がぶつかってしまうのも切ない、なにが正しくて何が間違ってるかなんて一つの面を見ただけじゃ分からないんだな
さ