進撃の巨人 The Final Season 完結編（後編）のreinaのネタバレレビュー・内容・結末

シーズン1から見始めたとき、ただの巨人と人間の戦いを描いたアニメ(漫画)だと思った。この最初の第一印象を思い出すと、この作品がいかに考え込まれた作品なのか、作者に敬意を表さずにはいられない。
単なる人間vs巨人という構造だったのがいつの間に人間vs人間に変わっていく。それでもやっていることは変わらない。人間vs巨人に振りかざしていた正義が、実は全くの偽物で口実でしかないと気付く。彼らは民族vs民族の戦いだと主張する。でもそれは人間同士の戦いと変わりはない。彼らのエゴでしかないと気付く。
エレンが死なない方法はなかったのか？アルミンが最後まで縋りついたように、交渉で解決できなかったのか？そう思ってしまうけどもエレンが死ぬ未来は変わらなかったと思う。一番の悪者を倒した英雄というお話ができない限り、またパラディ島は狙われてしまう。ここまでやるしかなかった、というところに作者のリアリズムが滲み出ていて、本当にやるせなくて、よい。