「街中ぐにゃぐにゃネンドロン」 スネ夫が見せたスプーン曲げの手品にチャレンジしてみるのび太。だが、のび太が曲げようとしてもスプーンはびくともせず、みんなに笑われてしまう。 くやしがるのび太のために、ドラえもんは『ネンドロン』を取り出す。このネンドロンをふりかけると、どんなものでもしばらくの間、粘土のように柔らかくなるのだという。 さっそく空き地に戻ったのび太は、さきほどのスプーンを借りると、スプーン曲げをひろうし、みんなをおどろかせる。実は『透明マント』で身をかくしたドラえもんが、ネンドロンをスプーンにふりかけていたのだ。調子に乗ったのび太は、通りかかった家の石の門柱や電柱、犬までも曲げてみせ、ネンドロンの効果だとは知らないみんなをさらにおどろかせる。 そんな中、しずかから、高層ビルが建ったためベランダから富士山が見えなくなったと聞いたのび太は、その高層ビルにネンドロンをふりかけて、ねじ曲げようとするが…!? 「寒い日は雪女になろう!」 寒い冬の日。「外で遊ぶなんて気がしれない」とコタツにもぐるのび太にあきれたドラえもんは、『妖怪クリームセット』を取り出す。これは、いろいろな妖怪になれる未来の変身クリームで、その中から雪女クリームを選び、「これを顔にぬれば雪女になれて、寒いのが平気になるかも」と言うドラえもん。 のび太が雪女クリームを顔にぬっていると、ママがおやつのホットケーキを持ってくる。さっそくのび太がよろこんでホットケーキを食べようとしたその時、のび太の口から冷気が出て、ホットケーキが凍ってしまったからビックリ! さらにのび太がくしゃみをしたところ、コタツや壁までが凍ってしまった…。 ドラえもんは急いでのび太を外に連れ出すと、効果を消したい時に使う『戻しクリーム』をぬろうとする。とその時、自転車が子猫をひいてしまいそうな場面におどろいたのび太の冷気が、その自転車を凍らせてしまい…!?
「秘密基地で世界を守れ!」 学校の裏山で洞穴(ほらあな)を見つけたのび太は、自分だけの秘密基地(ひみつきち)を作ろうと思い立つが、ジャイアンとスネ夫に気づかれ、横取りされてしまう。 落ち込むのび太をかわいそうに思ったドラえもんは、大きな方眼紙(ほうがんし)のような『設計紙』というひみつ道具を取り出すと、のび太に「どんな秘密基地がほしいのか、これに描いてみなよ」とすすめる。 のび太が設計紙に理想の秘密基地の設計図を描きおわると、ドラえもんは庭に設置した『地下工事マシン』に設計紙を入れ、『コンクリートボンベ』をのせてバルブを開く。するとあっという間に、のび太が思い描いたとおりの秘密基地が地下に出現したからビックリ! さっそく秘密基地の司令室に入ったのび太は、どこへでも飛んでいくスパイカメラを使って、洞穴にいるジャイアンたちを偵察。自分をバカにするジャイアンたちの様子を見たのび太は、2人に仕返しをしようと考えて…!? 「四次元サイクリング」 自転車に乗れないのび太は、サイクリングに行くジャイアン、スネ夫、しずかに誘ってもらえず、くやしくてしかたがない。自分も物置にしまってあった自転車に乗ろうとするが、やっぱり転んでしまう…。 話を聞いたドラえもんに、「キミにも乗れる自転車を出してあげるよ」と言われたのび太は大よろこびするが、ドラえもんが出したのは『四次元三輪車』という三輪車だった! のび太は、「三輪車なんてかっこ悪い!」と文句を言いつつも、結局この四次元三輪車でみんなを追いかけることにする。 まずは、四次元三輪車についている機能“におい追跡装置(ついせきそうち)”を使って、みんなを追いかけようと出発した2人だったが、のび太は三輪車に乗っている姿を見られたくないと言い出す。するとドラえもんは「第3ボタンを押せ」と指示する。指示通りに押してみると、なんと自分達の姿が消えた!四次元という別の世界に入ったので、姿が見えない上に、いろんなものを突き抜けて進むことができるのだ! 三輪車についている、いろんな機能を使い、みんなを追いかけていく2人だが…。
「恐竜ハンター」 のび太が学校から帰ってきて自分の部屋を開けると、なんと目の前に恐竜がいた!驚いたのび太は、あわてて一階に下り、もういちどママと一緒に上がってみると、部屋には何もいない…。 不思議に思っていると、机の引き出しが開き、ドラえもんが「面白かった~」と楽しげに帰って来た。ドラえもんは、のび太の子孫であるセワシと“恐竜ハント”に行ってきて、つかまえた恐竜をタイムマシンで連れて帰る途中、のび太の部屋でひと休みしたと話す。 “恐竜ハント”は未来で流行しているスポーツで、大昔にさかのぼって恐竜をつかまえ、つかまえた恐竜をハンティングセンターに連れて行くと、恐竜メダルをもらえる仕組みになっているという。そのメダルを集めると、カタログにのっているハンターグッズと交換できるらしい。のび太が見たのは、ドラえもんが過去の世界でつかまえた恐竜だったのだ! 「面白そう!ボクもやろう!」とはりきるのび太。ドラえもんは、強い体と何者も恐れない勇気が必要なスポーツなのだと反対するが、のび太があきらめないので、仕方なくタイムマシンに乗り込み、恐竜がたくさんいたという8千万年前の北アメリカ大陸へと向かう…。 はたしてのび太たちは、どんな恐竜に出会うのか? そして、恐竜をつかまえることはできるのか…!?
「バレンタインにはおモチとすもうを」 バレンタインデー、のび太はしずかの家でチョコレートケーキを作る約束をするが、出木杉も来ると知ってガッカリ…。 一度帰宅したのび太がドラえもんに相談しようとすると、ちょうどママが困った顔をして居間から出てくる。パパが街で取引先の社長とバッタリ会い、せっかくだからと家に寄ってもらったのだが、まったく会話が盛り上がらないというのだ。 それを聞いたドラえもんは、臼(うす)や杵(きね)、さまざまなモチ米がセットになった『バラエティーおモチつきセット』を取り出す。ドラえもんに言われるがまま、杵でペッタンペッタンとモチをつくのび太。できあがったモチを食べたパパは、急に口がうまくなって社長をほめ始める。パパが食べたのは、お酒の席をもり上げる『太鼓(たいこ)モチ』というモチだったのだ。 社長もすっかりごきげんになり、ママもひと安心したところで、のび太が再びドラえもんに相談しようとしたところ、なぜかまわし姿でキズだらけのスネ夫がやって来て…!? 「しずかちゃんと はこ庭スキー場」 しずかが、楽しみにしていたスキーに行けなくなってしまったと聞いたのび太は、思わず自分が必ず連れて行くと宣言してしまう。そんなのび太に泣きつかれたドラえもんが取り出したのは『はこ庭セット』。庭にはこ庭を並べてスキー場を作り、自分たちが小さくなればいいというのだ。 二人は、はこ庭に木を並べ、リフトやゴンドラ、ジャンプ台なども作ってスキー場を完成させると、さっそくしずかを呼びに行く。だが、しずかが大自然の中ですべりたがっていることを知り、はこ庭であることはかくすことに。さらに、スキーができないのび太は、ドラえもんに『人間ラジコン』を付けてもらう。 ドラえもんは、しずかとのび太に小さくなると同時に眠くなる『スモールスプレー』を吹き付けると、二人をはこ庭へ。目をさましたしずかは、一面の銀世界に大よろこびですべりはじめるが、のび太はこのスキー場がはこ庭であることがバレないか、ハラハラしどうしで…!?
「スネ夫より金持ちがやってきた」 のび太のクラスに転入生がやって来た。お父さんの仕事の都合で外国から日本にやって来たビル・マネーという名の少年で、のび太たちはすぐに彼と友だちになる。 毎日じまんばかりしているスネ夫は、ビルにも最新式の模型飛行機をじまんするが、彼は模型飛行機は持っていないものの、彼の家は自家用セスナ機を持っていた! 対抗心をむき出しにしたスネ夫は、さらにクルーザーや別荘をじまんするが、ビルのお父さんはなんと潜水艦(せんすいかん)やお城を持っているという。 くやしくてたまらないスネ夫は、ビルに勝つためにドラえもんのひみつ道具を利用することを思いつく。ママにプレゼントを買うのに、サイフを落としたとドラえもんにウソをつき、同情したドラえもんは、必要な金額とサインを書けば何でも買うことができる『未来小切手帳』を渡す。ただ、使い方に注意しなければならないというドラえもんの言葉をスネ夫はまったく聞いていなかった…。翌朝、スネ夫はごうかなリムジンに乗って登校するが…!? 「ペットそっくりまんじゅう」 しずかの家に集まったのび太たち。しずかが飼っている小鳥のピーちゃんを見たスネ夫は、ペットは飼い主に似てくるという話を始める。自分が飼っている猫のチルチルも自分によく似ているというのだ。 それを聞いたジャイアンも、犬のムクは自分に似て頭が良くて強くてたくましいとじまんするが、庭でおとなしく待っていたはずのムクは、しずかのサンダルをかじっていた…。さらに、チルチルににらまれたところ、ふるえあがって逃げ出してしまう。 スネ夫に「大きな体のくせにだらしがない」とバカにされたジャイアンは大激怒。あわてたのび太がドラえもんを呼びに家に帰ると、いきなりドラえもんに「返せ!」と怒られる。かくしておいたどら焼きをのび太が食べたのではないかというのだ。しかし、のび太には身におぼえのないことで…? その後、のび太にムクの話を聞いたドラえもんは、ペットが食べると飼い主そっくりになる『ペットそっくりまんじゅう』をムクに食べさせようとするが、それをジャイアンが食べてしまい…!?
「無敵のスーパーランドセル」 学校からの帰り道、自転車をよけようとして電柱にぶつかったり、イヌにほえられてドブに落ちたり、危ない目にあってばかりののび太。「これじゃ、身がもたないよ!」と泣きつかれたドラえもんは、どんな改造も自由にできる『万能改造(ばんのうかいぞう)自動ドライバー』を取り出し、のび太のランドセルを改造することに。キケンを警報(けいほう)で知らせてくれる機能や、ボタンひとつでカサが出る機能、転ぶとエアバッグが出てきて身を守ってくれる機能をつける。 さっそく改造したランドセルを背負って外に出たのび太は、その便利さに大まんぞく。「もっといろいろな機能をつけてほしい」とドラえもんに注文する。 翌朝、ドラえもんが改造したランドセルの目覚まし機能に起こされ、ランドセルに忘れ物チェックをしてもらったのび太は、ランドセルの巨大タケコプターで空を飛んで、学校へと向かうが…!? 「もぐれ!ハマグリパック」 算数のテストで新記録が出たとうれしそうにドラえもんに報告するのび太。ドラえもんが何点を取ったのかとたずねると、なんと0点だという。記録というのは、これまで5回に1回の割合で0点を取っていたところが、今回は9回続けて点を取り、10回目でようやく0点を取ったのだというのだ。 のび太は大よろこびでママに見せようとするが、ドラえもんはそれを止めると、9回連続得点を祝って、のび太にどら焼きをごちそうしてくれる。そのどら焼きは、去年買ったどら焼きで、ドラえもんが庭にうめておいた『ハマグリパック』に入れておいたと言うのだ。ドラえもんによると、これは一種のタイムカプセルで、パックの中は時間の流れが止まっているため、入れたものが入れた時のまま、永久に保存できるのだという。 それを聞いたのび太は、ドラえもんから借りたハマグリパックの中に、これまで取った0点のテストをかくすことにするが…!?
「のび太のダンボール宇宙ステーション」 ダンボールを組み合わせて、庭で“宇宙ステーションごっこ”をしていたのび太は、本格的な宇宙ステーションの模型や天体望遠鏡を持っているスネ夫からバカにされてしまう。 くやしくてたまらないのび太は、ダンボール製の宇宙ステーションで、本当に宇宙に行きたいとドラえもんに頼み込む。それを聞いたドラえもんが取り出したのは、『宇宙ステーション実験キット』。未来の子どもたちが宇宙について勉強するための実験キットなのだが、宇宙ステーションを作って実際に打ち上げることもできるのだという。 さっそく実験キットから出力された図面のとおりに、ダンボールを使って宇宙ステーションを作りはじめたのび太とドラえもん。大量のダンボールをもらってきて貼りあわせ、宇宙空間でも空気がもれにくくなり、太陽の熱にもたえられるようになる『強化ペンキ』をぬって仕上げ、苦労の末にようやく完成させる。 翌朝、宇宙ステーションを打ち上げたのび太たち。円軌道(えんきどう)に乗り、打ち上げ成功を確認した二人は大よろこび!宇宙ステーションの内部は野比家の庭に設置した四次元ハッチとつながっており、二人がさっそく宇宙へと足をふみ入れようとしたその時、ジャイアンとスネ夫がその道具を使わせろとやってきて…!?
「横取りジャイアンをこらしめよう」 ジャイアンにマンガ本を返してほしいと頼みに行ったのび太は、返してもらえないどころか、のび太の発言に怒ったジャイアンに追いかけられてしまう。さらに帰宅早々、ドアも開けっ放し、水道も出しっぱなし、何もかも散らかしっぱなしで外出したことをママにひどく怒られ、ひどく落ち込むのび太。 見かねたドラえもんが取り出したのは、『位置固定スプレー』。このスプレーを吹きかけると、どんなモノにでも自分の居場所を覚えこませることができ、それらが決められた位置から離れると、きちんと元の場所に戻るのだという。 ためしに部屋のあちこちにスプレーしてから、本や0点のテストなどをワザと散らかしてみたところ、パパッと元の場所に戻ったからビックリ! ひとりでに部屋が片付いたことに大よろこびしたのび太は、このスプレーを使って、ジャイアンをこらしめることを思いつく。 さっそく、スネ夫の最新ゲーム機にスプレーを吹きかけ、ジャイアンに見つかるよう空き地に持ち出すが…!? 「あちこちひっこそう」 映画館の隣に引っ越した越田くんが、タダで映画を見せてもらったと聞いたのび太は、ママにステーキ屋さんかお寿司屋さんの隣に引っ越したいと提案するが、まったく相手にされず、勉強しなさいと叱られてしまう。 のび太の発言にあきれるドラえもんだったが、「新しい家で新しいご近所さんとお付き合いするのもステキだと思わない?」とのび太に言われ、『ひっこしセット』を取り出す。セットにあるミニハウスが見つけてきたひっこし先に瞬間(しゅんかん)移動することができるのだという。 さっそくミニハウスを飛ばし、まずは映画館の隣に引っ越しをしたのび太たち。大よろこびで、映画をタダで見せてもらえないか頼みに行こうとすると、玄関で「勝手に家を建てないでくれ」という大工のおじさんとママがもめていた。何も知らないママは、「うちはずっとここに住んでます」と反論。あせった二人は、あわてて元の位置に家を戻すが…!?
「あいあいパラソル」 しずかが出木杉の家で楽しそうに過ごしているのを見たのび太は、将来、本当にしずかと結婚することができるのか、不安になってしまう。しかも、ドラえもんから「未来は変わる」と聞き、いてもたってもいられない。 そんなのび太のためにドラえもんが取り出したのは、『あいあいパラソル』。5分間、このパラソルの下に2人で並ぶと、向かって左側の人が右側の人を好きになる道具だという。 さっそく、あいあいパラソルを持ち出したのび太は、道を歩いているしずかを見つけてパラソルを広げる。しかし雨でもないのにそんなことをするのび太がはずかしくなったしずかは、ひとりで行ってしまう。 がっかりしているのび太を見かねたドラえもんは、木の枝の間にパラソルをのせ、この下でしずかと立ち話をすればいいとアドバイス。ところが、のび太がしずかを呼びに行っている間に、道に迷った男の人がドラえもんに行き方をたずねてきて…!? 「タイムマシンで犯人を」 ある日の放課後、校舎から出てきたのび太が忘れ物を思い出し、取りに戻ろうとすると、近くの茂みから怪しい声が聞こえてくる。のび太が声をかけると、茂みの奥で何者かの目が光り、「うるさい!」という声が聞こえたからビックリ。おどろいたのび太があわてて教室に戻ろうとしたその時、教室から大きな物音が聞こえる。 のび太が教室に入ると、なんと窓ガラスが割れていた! そして、そこにやってきたジャイアンとスネ夫にガラスを割った犯人にされてしまう。しかも、ちょうど先生が教室に入ってきたため、のび太はぬれぎぬを着せられてしまう…。 教室には野球ボールが転がっており、のび太はジャイアンとスネ夫が犯人ではないかとにらむが、2人は証拠(しょうこ)を持ってこいと反論。のび太から話を聞いたドラえもんは大激怒(だいげきど)。いったい誰が真犯人なのかを調べるため、二人は『タイムマシン』で事件が起きた時間まで戻ることにするが…!? 「ムシャクシャタイマー」 スネ夫から新しく買ったロボットを散々じまんされたにもかかわらず、触らせてもらえなかったのび太はくやしくてたまらない。帰宅後、部屋の中で何かに当たろうとするが、本やマンガだと破けてしまうし、イスだと重いし…と枕を何度も投げつける…。 のび太から話を聞いたドラえもんは、突然、イスを持ちあげると、なんと窓に向かって投げつけた! 割れた窓ガラスを見たのび太は「さすがにやり過ぎだよ」とあわてるが、ドラえもんはよゆうの表情。というのも、ドラえもんは『ムシャクシャタイマー』をセットしていたのだ。砂時計のような形をしたこの道具。セットしてから何かをこわした後に、道具をひっくり返すと、“こわした物だけが”セットした時点まで巻き戻り、元に戻るのだ。 さっそくドラえもんにムシャクシャタイマーを借りたのび太だったが、ムシャクシャした気持ちが無くなってしまったため、ママに叱られてムシャクシャしようと考えて…!?
「ステッキで川をまっぷたつ」 のび太がしずかと川でボートに乗っていると、突然ラジコンボートが高速ターンしてきたからビックリ! しかも水しぶきをかけられ、二人はずぶぬれに…。 なんとそのラジコンボートを操縦(そうじゅう)していたのはスネ夫だった。続いて、ジャイアンに操縦されたラジコンボートは、のび太たちのボートの側面にぶつかり、あっけなく沈没(ちんぼつ)してしまう。 スネ夫とジャイアンからラジコンボートを探して持ってこい、見つからなければ弁償(べんしょう)しろと言いがかりをつけられ、ドラえもんに泣きつくのび太。そこでドラえもんは、旧約聖書(きゅうやくせいしょ)のモーゼのように水を2つにわけることができる『モーゼステッキ』を取り出す。 二人はさっそく川に向かい、ドラえもんがモーゼステッキをかざして「川よ、割れろ!」と言いながらスイッチを押すと、本当に川がまっぷたつに割れ、のび太は大こうふん! 左右にできた水の壁を見ながら、二人は川底に沈んだラジコンボートを探すが…!? 「しかえし伝票」 いつもジャイアンにやられっぱなしののび太とスネ夫。スネ夫が「2人がかりならしかえしできるかもしれない」と言い出し、2人はジャイアンを殴りに行くことに。だが、スネ夫は直前で殴るのをやめ、ジャイアンを殴ったのび太だけ、またもやボコボコにされてしまう。 帰宅したのび太は、ラクにしかえしができる道具を出して欲しいとドラえもんに泣きつくが、ドラえもんは「しかえしするなら堂々とやれ!」と取り合わない。そんな時、未来デパートから新しいひみつ道具が届く。その中から『しかえし伝票』を見つけたのび太は大よろこび。というのも、誰かにしかえしをしたい時、この伝票にしかえししたい内容を書いて捨てると、それを拾った人がしかえししてくれるというのだ。 ドラえもんは返品しようとするが、のび太はドラえもんが目を離しているすきに、しかえし伝票を持って行ってしまう。さっそく、伝票を使ってジャイアンにしかえししようとたくらむのび太だったが…!?
「イルカにのって海の旅」 スネ夫から、1週間ヨットに乗って九州まで旅行することをじまんされたのび太は、うらやましくて仕方がない。ドラえもんにその話をしたところ、ドラえもんは「すぐに船の旅に出かけよう!」と言い出すが、肝心(かんじん)のヨットは海に行ってから探すと言うのだ。半信半疑(はんしんはんぎ)のまま、しずかとジャイアンを誘い、タケコプターで海へと向かう。 海についたドラえもんは、『ペタリ甲板(かんぱん)』というひみつ道具を取り出すと、海を泳いでいるイルカの頭の上にペタリとくっつける。そしてイルカに向かって降りたところ、ドラえもんの体が小さくなり、甲板にピッタリのサイズになったからビックリ! このペタリ甲板は、貼りつけた海の生き物が船になるひみつ道具で、乗り込むと体が小さくなる仕組みになっているのだ。ぐんぐん海を進むイルカに乗った4人は大よろこびで、スネ夫ファミリーが目指している九州へと向かうが…!? 「いたわりロボット」 新作のあやとりを完成させたのび太は、大よろこびでパパに見せに行くが、転んでパパにぶつかり、湯飲み茶わんを割ってしまう。茶わんを割るのは今週3回目だとパパにこっぴどく叱られ、ひどく落ち込むのび太…。 その後、のび太が庭でため息をついていると、優しそうな女性が声をかけてくる。「心が疲れた時は誰かに話すと楽になるものよ」と言われ、今の気持ちを語るのび太。「のんびりしているところがのびちゃんのいいところ」とはげまされ、「あなたこそ世界を平和に導け(みちびけ)るすばらしい少年よ」とほめられたのび太が大よろこびしていると、ドラえもんがやってくる。 実は、その女性はドラえもんが出した『いたわりロボット』というひみつ道具だったのだ。ロボットのおかげで自信を取り戻したのび太だったが、調子に乗ってママに怒られてしまう。再び自信をなくしたのび太は、またいたわりロボットを出して欲しいとドラえもんに泣きつき、あと1回だけと約束して出してもらうが…!?
「ジャイアンが飛んできた」 スネ夫の家の庭でテニスをしていたのび太は、空振りして転んでしまい、しずかの前でスネ夫に大笑いされてしまう…。のび太が怒りながら帰宅すると、ドラえもんまでテニスラケットをかまえていたからビックリ。 実はそのラケットは、届け先を告げながら何かものを打つと、それを目的地まで届けてくれる『配達ラケット』というひみつ道具だった。さっそくパパの忘れ物を届けたり、トラックが故障して困っている宅配便のドライバーさんを助けたり…と、配達ラケットを活用して得意顔ののび太。 すると、その様子を見ていたスネ夫が、配達ラケットを使って、買ったばかりのマンガ本を自分の部屋まで届けてほしいと言い出す。というのも、そのマンガ本をねらうジャイアンが、家の前でスネ夫の帰宅を待っているというのだ。 配達ラケットのおかげで、ジャイアンにマンガ本を取られずに済んだスネ夫は、さらに便利な配達ラケットの使い方を思いつくが…!? 「わすれろ草」 空き地にジャイアンとスネ夫の似顔絵を落書きし、みんなに見せびらかしていたのび太。するとそこに落書きに怒った2人が現れ、のび太に殴りかかろうとする。あわてて逃げ帰るのび太だったが、追いかけてきたジャイアンたちが家の前から離れようとせず、困ってしまう。 のび太に相談されたドラえもんは、ポケットから花のようなものを取り出した。これは『わすれろ草』というひみつ道具で、この花の匂いをかぐと、何でも忘れてしまうという。 さっそく家の前にいるジャイアンに花の匂いをかがせると、ジャイアンは“のび太を殴ろうとしていた”ことを、すっかり忘れてしまった!さらに“スネ夫を殴ろうとしていた”と思わせることに成功する! しかしその後、のび太を殴ろうとしていたことを思い出すジャイアン。再びわすれろ草をかがせ、スネ夫をのび太だと思わせて難を逃れるが、スネ夫にわすれろ草をうばわれてしまい…!?
「ぼくらの大空中戦」 しずかから、女性で初めて大西洋を飛行したパイロット、アメリア・イヤハートの伝記を借りたのび太。家に帰ってさっそく読もうとしたところ、部屋に入り込んできたハエがうるさく飛びまわり、気が散ってしまう。 そこへ突然、窓から小さなジェット機が飛んで来て、猛スピードでハエを追いかけ、撃墜(ついげき)したからビックリ! のび太がおどろいていると、目の前に着陸したジェット機のコックピットの中から、なんとドラえもんが出てくる。実はこれは『ミニ飛行機』というひみつ道具で、乗り込むと体が小さくなって操縦席(そうじゅうせき)に収まるというのだ。 さっそくミニ飛行機に乗り込み、空中飛行を楽しむのび太。空き地でスネ夫から旅客機のフィギュアを取り上げようとするジャイアンを見かけたのび太は、さまざまな飛行テクニックを使ってこらしめることに成功する。 ジャイアンが逃げ出したため、スネ夫たちは大よろこび! ドラえもんからいろいろなタイプのミニ飛行機を出してもらい、みんなでレースを開催することに。ところが、ジャイアンがレースのじゃまをしてきて…!? 「ニクメナイン」 空き地で野球の練習をしていたのび太たち。いつもに増してキゲンの悪そうなジャイアンにビクビクしていると、友人の一人がジャイアンにぶつかり、そのいきおいで倒れたジャイアンの頭にボールが当たってしまった! のび太たちが恐怖におののく中、にこやかに謝る友人に対し、ジャイアンはなんと笑顔で許したからビックリ! それを見たのび太は、自分もジャイアンに向かって倒れ込んでみる。そしてヘラヘラと謝ったところ、怒ったジャイアンになぐられてしまった…。 不公平だと怒るのび太に、「それは人柄だよ」と説明するドラえもん。世の中には人に憎まれない得な人もいれば、その人は悪くないのに虫の好かない損な人もいると言われたのび太は、自分も得な人になりたいと言い出す。 そこでドラえもんが取り出したのは、『ニクメナイン』というひみつ道具。1回1粒飲むと、とっても感じのいい人になれると聞いたのび太は、すぐに口に入れる。すると、ドラえもんの態度が急に変わって…!?
「野比家は三十階」 駅前にできたばかりの30階建てのマンションに住むクラスメートの家に遊びに行ったのび太は、窓から見た眺めのすばらしさに感動! 「うちもマンションを買って引っ越そうよ」とママとパパに頼むが、あっけなく却下(きゃっか)されてしまう。 そんなのび太を見かねたドラえもんは、ためしに高いところに住む体験をしてみようと言い出す。ただし、日中だと大さわぎになるため、夜中まで待とうという。 深夜2時、のび太を起こしたドラえもんは、ひみつ道具の『高層マンション化エレベーター』を取り出すと、なんと野比家を空中へと持ち上げる。そして、あっという間に30階建ての高さにまで到達したからビックリ! キッチンの窓の外に広がる夜景にのび太が大こうふんしていると、玄関をドンドンとたたく音が。玄関だけは地上とつながっているとは言え、真夜中にいったい誰が訪ねてきたのか…。 (てんとう虫コミックス ドラえもん 41巻「野比家は三十階」より) 「暴走!プレゼントの木」 しずかの誕生日。何をプレゼントするかのび太が悩んでいると、机の引き出しから1年前ののび太が姿を現し、「しずかちゃんへのプレゼントはできた?」と聞いてくる。何のことかわからないのび太たち。だが、1年前ののび太が帰った後、ドラえもんは1年前の出来事を思い出す。 1年前のしずかの誕生日。もっと前から準備しておけば、みんなに負けないプレゼントを用意できたのに…と落ち込むのび太を見たドラえもんは、『プレゼントの生る木』というひみつ道具を取り出す。この鉢に、送る相手の名前と目的を書いて毎日欠かさず水をあげると、やがて木が成長して、相手が必ずよろこぶプレゼントの実が生るというものだった。 ようやく思い出したのび太が部屋を探してみると、本棚の奥にすっかり枯れてしまった植木鉢が…。それを庭に植え替え、たっぷり水をかけてみるが生き返るわけもなく、困ったのび太は、ドラえもんのポケットから勝手に『植物改造エキス』などのひみつ道具を取り出して…!? 「水はみていた」 昼寝をしようと空き地に向かったのび太。ところが、いつもの場所に見知らぬ男が寝ていて、追い返されてしまう。 のび太が帰宅すると、部屋に『どこでもドア』が置いてあり、ドラえもんが裏山の木に吊るしたビンを取ろうとしていた。ドラえもんによると、さっき裏山でドラマの撮影をしていたのだという。そして、木に吊るしていたビンに入っていた水を『水ビデオ』というひみつ道具に入れてスイッチを押すと、ドラマ撮影の様子が映ったからビックリ! この水ビデオを使えば、水に映ったものを後から何でも見られると聞いたのび太は、まず水道の水を見てみることに。タイムダイヤルを回すと、水がまだ雲だった頃から、雨になって地面にしみこんで湧き水となって流れていく様子が映る。その途中で、少年が笹舟を流す様子も映っていた…。 その後、のび太は公園の水や小川の水などいろいろな水を集めて水ビデオを見ていると、しずかが笹舟を持って訪ねてきて…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 26巻「水はみていた」より)
「ラッキーやかん」 「寝ているだけで幸せになれる道具ってないかなぁ…」というのび太にあきれたドラえもんは、物置にあった古いやかんを持ちだすと、“持って歩くだけで幸運が集まるやかん”だと言って、のび太に差し出す。 さすがに信じないかと思いきや、素直にありがとうと受け取ったのび太は、さっそくやかんを持って出かけることに。すると、やかんを目にしたママが、ちょうどお湯をたくさん沸かしたかったと言ってやかんを使い、お礼にお菓子をくれたため、のび太は大よろこび! その後も、やかんを手に歩くのび太に、偶然にも次々と幸運が舞い込んでくる。それを見たドラえもんも、これはただのやかんではないのかもしれないと思い始め、のび太からやかんを借りて持ち歩いてみるが…!? 「なんでもぬいぐるみに…」 しずかがラッコのぬいぐるみを欲しがっていると知り、自分がプレゼントしようと張り切るのび太。そんなのび太と会ったスネ夫は、のび太本人がラッコのぬいぐるみを欲しがっているのだとカンちがいし、先にぬいぐるみを買ってしまう。 その後、おじさんからもらったおこづかいを手に、オモチャ店へと向かったしずかは、ぬいぐるみが売れてしまったことを知り、ガッカリ…。 のび太から話を聞いたドラえもんは、『ぬいぐるみオーブン』と『ぬいぐるみコートとつめもの』を取り出す。ぬいぐるみにしたいものの上に“ぬいぐるみコート”を噴射(ふんしゃ)して型を取り、“つめもの”を入れて“ぬいぐるみオーブン”にかけると、どんなぬいぐるみでも作ることができるというのだ。 しずかをよろこばせるため、ラッコのぬいぐるみを作ろうと思いついたのび太とドラえもんは、『どこでもドア』でラッコが生息する北の海へ…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 35巻「なんでもぬいぐるみに…」より) 「大人になりたい」 喫茶店のコーヒーを飲んだことがあるスネ夫から、大人の味だとじまんされたのび太は、自分も飲んでみたいとドラえもんに話す。すると、ドラえもんはいろいろな人の姿に変装できるひみつ道具『変装服』を取り出し、これを着て大人に変装し、喫茶店に行ってコーヒーを飲んでみようと言い出す。 変装服を着て、変装したい本人や写真を見つめるだけで変装できると聞いたのび太は、アルバムを見て先生に変装し、ドラえもんと喫茶店へと向かう。ところが、商店街で会ったしずかから、宿題でわからないところを聞かれ、困ってしまう…。 変装する相手を変えることにしたのび太は、たまたま公園にいた青年に変装し、ドラえもんと共に喫茶店へと入る。ドキドキしながらコーヒーを注文するのび太。その直後、店に入ってきた一人の女性が、のび太たちの前に座り、「大切な話って何?」と話しかけてきて…!?
「七時に何かがおこる」 「今度はぜったいにがんばる!」とママに約束していたにもかかわらず、またしてもテストで0点を取ってしまったのび太…。ママに正直に打ち明けるべきか、それともナイショにしておくべきか…と悩むのび太を見かねたドラえもんは、迷ったときにボタンを押すとおみくじが出てきてみちびいてくれる『みちび機』を取り出す。 のび太が「打ち明けた方がいいか、だまっているべきか教えて!」と言いながらボタンを押すと、「午後7時にうちあけるべし」というおみくじが出てきた。どうせ打ち明けるなら早い方がよいのではと不安になるのび太だったが、ドラえもんはおみくじの言うとおりにしたほうがいいとアドバイスする。 午後7時までママと顔を合わせないよう、外に出るのび太とドラえもん。しかし、時間をつぶそうとスネ夫の家に遊びに行ったところ、ママがスネ夫のママといっしょにスネ夫の家にやってきて…!? はたしてのび太は7時まで逃げ続けることができるのか!? そして7時にいったい何が起こるのか…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 13巻「七時に何かがおこる」より) 「びっくり箱ステッキ」 スネ夫が持っていた箱が開いた瞬間(しゅんかん)、おもちゃのネコが飛び出てきて、おどろきのあまり悲鳴をあげて逃げ出してしまうのび太。 帰宅したのび太は、ドラえもんからびっくり箱だったのでは?と言われ、くやしくてたまらない。しかえしのために「びっくり箱を出して」とドラえもんに頼みこみ、『びっくり箱ステッキ』を出してもらう。このステッキでたたいたものは、開けるものならなんでもびっくり箱になるというのだ。 まずはステッキでたたいた引き出しを開けてみたところ、中から鬼のような人形が飛び出し、のび太はまたもや悲鳴をあげながらおどろいてしまう。その叫び声を聞いたママが部屋にやってくるが、ママが引き出しを開けて出てきたのは、のび太の0点の答案用紙…。びっくり箱ステッキの効果は一度だけなのだ。 その後、火にかけていたナベで、ママをおどろかせることに成功したのび太は、スネ夫をおどろかせようと出かけるが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 16巻「びっくり箱ステッキ」より) 「ぼくよりダメなやつがきた」 クラスにやってきた転校生・多目(ため)くんが、自分よりもテストの点数が悪く、かけっこもおそいとわかったのび太は、大よろこび。さっそく多目くんをさそっていっしょに宿題をやることにしたのび太は、問題を解くのがおそいとバカにしたり、しずかの前でかけっこをして、自分のほうが速いことをアピールする。 翌日、教科書を忘れて廊下に立たされたのび太は、同じく教科書を忘れて立たされた多目くんに「これからは協定を結ぼう」と提案(ていあん)。そろって0点を取ったり忘れ物をしたり、仲良くやっていこうと言うが、多目くんに断られてしまう。 それに腹を立てたのび太は、ジャイアンに多目くんを野球に誘うことを提案し、ほくそ笑んでいた。そんなのび太を見かねたドラえもんは、配役を入れかえて見ることのできる『配役いれかえビデオ』を取り出す。多目くんと自分の立場を入れかえたビデオを見たのび太は、これまでの多目くんへの態度がどんなにひどかったかに気づき、多目くんのもとへと向かうが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 23巻「ぼくよりダメなやつがきた」より)
「おざしき水族館」 昼寝中のドラえもんのポケットをこっそり探り、『どこでもドア』を借りようとしたのび太。ところが、出てくるのは『コエカタマリン』や『スモールライト』、『手ばり』に『おざしきつりぼり』と関係ないものばかり…。 途中で目を覚ましたドラえもんは、のび太が勝手にひみつ道具を出していたことに大激怒(だいげきど)。理由を聞かれたのび太は、スネ夫から美しい海中公園に遊びに行ったことをじまんされてくやしかったと打ち明ける。 話を聞いたドラえもんは、のび太がひみつ道具を使って自分でミニ水族館を作るつもりだったのかとカンちがい。本当はどこでもドアを探していたとは言い出せず、のび太はドラえもんと共に水族館を作ることに。 さっそく、おざしきつりぼりで、魚釣りを始めるのび太たち。しかし、大きな魚に水中に引きずりこまれそうになってしまう。そこで、ドラえもんはスモールライトをつりぼりの水面に当て、魚たちを小さくした上で、潜水艦(せんすいかん)に網(あみ)をつけて魚をつかまえることを思いつき…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 23巻「おざしき水族館」より) 「オダチンパンジー」 めずらしく、そうじをしているママの手伝いをしようとするのび太だったが、お駄賃(だちん)を要求して、怒られてしまう。それを見ていたドラえもんは、お手伝いはお金をもらってやるものではないと注意するが、のび太からマンガの最新号を買うためにお金が欲しいのだと言われ、それならばと協力することに。 ドラえもんが取り出したのは、お手伝いをしたらお駄賃をくれそうな人を探してくれるという『オダチンパンジー』。さっそくボタンを押したところ、オダチンパンジーは居間にいたパパのもとへ。のび太たちが追いかけていくと、肩がこっている様子のパパから肩たたきを頼まれる。 パパはお駄賃なんてくれたことがないと疑いながら肩たたきをするのび太。ところが、たまには…とパパから50円のお駄賃をもらうことに成功! 大よろこびののび太は、オダチンパンジーを手に、もっとお駄賃をくれる人を探しに行くが…!? 「のび太の長い一日」 図書館でしずかと待ち合わせをしたのび太。ところが、約束の時間を30分過ぎてもしずかは現れず、不安になったのび太がしずかの家に向かうと、なんとしずかと出木杉が一緒に出てくる。しかも、出木杉に誘われたしずかは、そのまま出木杉の家へと行ってしまった…。 その様子にひどく落ち込んだのび太は、ドラえもんにしずかとしばらく会えなくなる道具を出して欲しいと頼みこむ。しばらく会わなければ、自分の大切さをわかってくれるはず…と泣きながら訴えるのび太のために、ドラえもんは『すれちがいレーダー』を取り出す。 これは本来、敵と遭遇(そうぐう)しないための道具で、自分の腕にバンドをし、相手の頭にレーダーを乗せるだけで、お互いどんなに近くにいてもすれ違うことができるのだという。のび太は会えない期間を3ヶ月に設定すると、本当にすれ違うか試してみることに。 ところがその後、しずかが約束を忘れたのではなく、のび太がしずかとの約束時間をまちがえていたことが判明して…!?
「まる見え!断層ビジョン」 以前、おばさんからもらったおこづかいを、貯金箱に入れて裏山にうめておいたのび太。自分で書いた宝の地図を手に掘り出そうとするが、目印にしていた空き缶や紙くずがなくなってしまい、場所がわからなくなってしまう。 全財産をなくし、落ち込むのび太を見かねたドラえもんは、ポケットから『断層ビジョン』を取り出す。これは学術研究用に開発されたひみつ道具で、深海(しんかい)や遺跡(いせき)の中、小さな機械の内部や人間の体の中まで、外から見えないところを手軽に調べることができるという。 これさえあれば、掘り返さなくても裏山の地中を調べることができると聞いたのび太は大よろこび! さっそく断層ビジョンを操作して貯金箱を探してみることに。ぶじ貯金箱を見つけ出したのび太は、ドラえもんに目印をつけてもらうと、さっそく裏山へと向かう。 その後、のび太は断層ビジョンを使っていろいろなものの内部を見ようとして…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 36巻「断層ビジョン」より) 「突げき!のび太のグルメリポート」 商店街を歩いていたのび太たちは、テレビ番組のグルメリポーターがお店を取材しているところを見かける。おいしいものを毎日食べられるグルメリポーターにあこがれるというのび太を、自分みたいに舌が肥(こ)えていないとムリだとバカにするスネ夫。 のび太から話を聞いたドラえもんは、『グルメリポートカメラ』を取り出す。このカメラが回っている時には、どんな人でも料理をふるまってくれるというのだ。しかも、そのリポートをテレビに送ってみんなに見せることができるという。 ちょうどその時、のび太の答案用紙を見つけたママが部屋に入ってきた。ドラえもんがカメラを起動し、「ママの得意料理と言えばホットケーキですね」と紹介したところ、それまで怒っていたママがにこやかに返事をしてホットケーキを焼いてくれたからビックリ。 リポートを終えたのび太は、グルメリポートカメラを手に、ドラえもんと共にいろいろなお宅を訪ね、グルメリポートをするが…!? 「今年もあの日がやってきた!」 のび太としずかが歩いていると、何かを警戒(けいかい)している様子のスネ夫が声をかけてくる。今日はジャイアンの誕生日だったのだ。プレゼントが気に入らないと殴られ、ケーキは一人で食べてしまい、歌まで聞かされるパーティに、どうにか参加しないですむよう、逃げだそうとする3人。 一方、当のジャイアンは、周りのみんなが自分をさけていることに気付いたのか、ドラえもんに助けを求める。何も知らないドラえもんは、相手の足が動かなくなり、その場で足止めをしてくれる『相手ストッパー』をジャイアンに貸してしまった…! 帰宅したのび太に話を聞いたドラえもんは大あわてで逃げ出そうとするが、2人とも足が動かなくなってしまう。ジャイアンが相手ストッパーを使ったのだ。そこへジャイアンが迎えに来たため、2人はしかたなくしずかやスネ夫と一緒にジャイアンの家へ。 そして、ジャイアンの誕生日パーティが始まるが、みんなのめいわくそうな態度に気付いたジャイアンが怒り出してしまい…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 23巻「ハッピーバースデイ・ジャイアン」より)
「ボクを写して!めんくいカメラ」 ポケットにしまいっぱなしのひみつ道具を出して、手入れをしていたドラえもん。帰宅したのび太は、その中からめずらしいカメラを見つけて手に取ろうとするが、ドラえもんは「使わない方がいい!君のためだ!」と取り上げてしまう。 実は、これは『めんくいカメラ』というひみつ道具で、美しい顔しか写さないカメラだというのだ。つまり、イマイチ残念な顔や、標準以下の顔は写らないと説明するドラえもんだったが、それを聞いたのび太は、自信まんまんで自分を撮るようにと言う。 さっそくドラえもんがのび太に向けてシャッターを押すと、出てきた写真に写っていたのび太の顔は、なんとのっぺらぼうだった…!怒ったのび太は、誰の顔なら写すことができるのか、カメラを持って外に出る。すると、空地にしずかとスネ夫の姿が。はたして、めんくいカメラは、しずかやスネ夫の顔を写すのか…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 8巻「めんくいカメラ」より) 「しりとりでネッシーに」 帰宅するなり、ドラえもんに『どこでもドア』と『タケコプター』を出して欲しいと頼み込むのび太。出してもらったどこでもドアを開けたのび太は、なんと「ネス湖」で「ネッシー」を探し始める。 のび太によると、学校でネッシーはぜったいにいると言ったところ、スネ夫とジャイアンから「今すぐネッシーを探して来い」と言われたのだという。それを聞いたドラえもんも、ネッシーがいる可能性はかなり低いと答える。 何とかして!というのび太に、ドラえもんはネッシーの人形を『ビッグライト』で大きくすることや、『ロボットペーパー』でネッシーを作ることを提案するが、いまいちピンとこないのび太。 そこでドラえもんは、一粒飲むと最初に見たものに変身でき、その後はしりとりでいろいろなものに変身していく『しりとり変身カプセル』でネッシーに変身することを提案。のび太はカプセルを飲んで自分がネッシーに変身しようと考えるが…!? 「かげがり」 暑い夏の日、パパに庭の草むしりを頼まれたのび太は、ドラえもんに草むしりをしてくれる道具を出して欲しいと頼む。そこでドラえもんは『かげきりばさみ』を取りだし、日の当たる場所でのび太の影をハサミで切り取ると、なんと影が動きだした。そしてこの影に、30分以内に庭の草をむしるよう命令する。 ドラえもんは、影を使うのは必ず30分以内にして、使い終わったら専用のノリでくっつけないと大変なことになると念を押すが、影が10分で草むしりを終わらせたため、のび太は調子に乗って次々と用事を押しつけてしまう。 帰宅したドラえもんから、影を切って30分以上経つと、影にだんだんと知恵がついて、影でいるのがバカらしくなり、しまいには影が本物になって、本物と入れ替わってしまうと聞いたのび太は、大あわて。ノリを手に家の中を探し回るが、影はなかなか見つからない。 そんな中、なんとのび太が影になりかけてきて…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 1巻「かげがり」より)
「海をひときれ切りとって」 「今年の夏こそ泳げるようになりたい」と言いながら、まったく練習する気のないのび太。誰もいない南の島の海でなら練習できると言い出したため、ドラえもんは『どこでもドア』でのび太を南の島へ連れて行こうとするが、ちょうどママから留守番を頼まれてしまう。 そこでドラえもんは、実際の空間をナイフで切りとり、フォークで刺して運ぶことができる『切りとりナイフとフォーク』を取り出すと、なんと南の島のビーチを切りとり、野比家の庭へと運んでしまう。 家の庭が南国のビーチへと早変わりし、大よろこびののび太。しずかを呼んで、南の島の海を満喫(まんきつ)する。 その後、ジャイアンとスネ夫もやって来て遊びはじめるが、2人から泳げないことをバカにされたのび太は、くやしさのあまり、どこでもドアである世界的名所へ。切りとりナイフとフォークを使って、その壮大(そうだい)な風景を庭に持って来ようとするが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 44巻「海をひと切れ切りとって」より) 「あとはおまかせタッチてぶくろ」 なかなか帰宅しないのび太の様子を見に、学校へと向かうドラえもん。すると、のび太は教室で一人残ってそうじをしていた。スネ夫やジャイアンたちに押し付けられたのだという。怒ったドラえもんは、ほかの人にタッチすると、それまでの状況を交代してもらえる『タッチてぶくろ』を取り出す。 のび太はタケコプターで空き地に向かうと、野球をしているジャイアンたちに次々とタッチ。するとみんなは野球をやめ、学校へと走って行った。ドラえもんによると、掃除が終わるまでみんなは帰れないという。 「これさえあれば、イヤなことは交代してもらえる」と考えたのび太は、ドラえもんの言うことも聞かず、タッチてぶくろを使って、宿題をドラえもんにやらせたり、お使いをママに行かせたりするが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 40巻「あとはおまかせタッチてぶくろ」より) 「腹ペコのび太の3日間」 夕食のおかずを残すのび太に、あきれるパパとママ。パパは、戦後の貧しかった時代の話を聞かせるが、テレビに夢中ののび太はパパの話をろくに聞かず、「今は食べ物があるからいいんじゃないの?」と言い出す始末。 その様子を見たドラえもんは、一度腹ペコの辛さを味わっておくのも悪くないだろうと考え、一粒で一食ご飯が食べられなくなるアメ『ヤセール』を取り出す。ところが、ドラえもんの話をきちんと聞いていなかったのび太は、テレビを見終わった後、ヤセールを勝手に何粒も食べてしまい…!? 翌朝、寝坊したのび太は朝ご飯も食べられずに登校。さらに、給食の前にトイレに入ったところ、カギが壊れていて閉じ込められてしまい、給食も食べそこなってしまう。はたしてのび太は、いつになったらご飯を食べることができるのか…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 44巻「腹ぺこのつらさ知ってるかい」より)
「のろのろ、じたばた」 ドラえもんに宿題を手伝ってもらおうと、どら焼きを差し出すのび太。あきれたドラえもんはのび太にお説教するが、のび太はいつものようにのらりくらりとかわすばかり。そこでドラえもんは、ポケットから『クイックとスロー』というひみつ道具を取り出す。クイックを飲むと気持ちも体の動きも早くなり、スローを飲むとその反対に気持ちも動きもゆっくりになるのだという。 ドラえもんはさっそくのび太にクイックを差し出すが、まずはドラえもんが飲んだのを見て、よければ自分も飲むと言い出す。しかたなくクイックを飲むドラえもん。すると、ドラえもんはセカセカと動き回り、のび太にイライラしてくる。 ドラえもんのあまりの勢いに困ったのび太は、スローを飲むようにすすめ、自分はクイックを飲むと言い出す。ところが、ドラえもんがまちがえて、またクイックを飲んでしまい…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 5巻「のろのろ、じたばた」より) 「スイカ割りにスイカペン」 ママが庭の草むしりをしたと聞いて、いきなり怒り出すのび太。ドラえもんが理由を聞いてみると、スイカ割りをしようと、タネを庭に埋(う)めてスイカを育てていたのだと告白する。これまで一度もスイカ割りをしたことがないのび太は、「大きなスイカをこの手で割ってみたい!」という夢を抱いていたのだ。 のび太に同情したドラえもんは、ポケットから『スイカペン』を取り出すと、部屋にあった野球のボールに、スイカのシマ模様を描く。すると、ボールがミニサイズのスイカに変身したからビックリ! しかし、スイカ割りをするのにちょうどよいサイズの球が見当たらない。その後、公園でサッカーボールを見つけたのび太とドラえもんは、持ち主に断りなく、勝手にボールをスイカに変えてしまう…! はたしてのび太は人生で初めてのスイカ割りを体験することができるのか…!? 「タマシイム・マシン」 ママに物置の片づけを頼まれたのび太は、片付けもせず、赤ちゃんの頃のアルバムを見てなつかしんでいた。その後、転んでひざをすりむいてしまうが、ママにそっけない態度を取られたのび太は、自分は大きくなるにつれて粗末(そまつ)に扱われているとなげく。 幼かったあの頃に帰りたいというのび太に、ドラえもんは「しばらく帰ってみる?」と言い、ポケットから『タマシイム・マシン』を取り出す。これは一種のタイムマシンで、魂(たましい)を抜き出して、一時的に昔の体に移すことができるというのだ。 さっそくタマシイム・マシンで赤ちゃんの頃の自分の体にタイムワープしたのび太は、自分が何をしてもみんながほめてくれると大よろこび。一方、魂が抜けてしまったのび太を見たママは、パニックになり…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 13巻「タマシイム・マシン」より)
「ムードもりあげ楽団」 ママが焼いたケーキを、テレビを見ながら黙々と食べるのび太。反応がないことに怒ったママは、のび太から食べかけのケーキを取り上げてしまう。その様子を見たドラえもんは、せっかく焼いてくれたのだからもっとよろこんであげたほうがいいとアドバイスするが、のび太は変わらずつまらなそうな顔をするばかり…。 そんなのび太を見かねたドラえもんは、ポケットから『ムードもりあげ楽団』を取り出す。これはさまざまな場面に合った演奏をしてくれるひみつ道具で、その音楽により、気分が盛り上がったり沈んだりするのだという。 のび太がさっそく、ママが焼いてくれたケーキの味を思い出してみたところ、ムードもりあげ楽団が楽しそうな音楽を演奏し始めた。すると、のび太の気分は最高潮(さいこうちょう)に盛り上がり、ママに「おいしいケーキをありがとう! あんなにおいしいケーキは食べたことがないよ」とお礼を言わずにはいられなくなり…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 14巻「ムードもりあげ楽団登場!」より) 「楽々バーべキューセットはラクじゃない」 しずかやジャイアン、スネ夫たちと山にバーベキューに来たのび太とドラえもん。ジャイアンにバーベキューの準備をするよう言われたのび太は、ドラえもんに泣きつき、どんな人でも楽にバーベキューができるという『楽々バーベキューセット』を出してもらう。 スイッチを入れると、あっという間にバーベキューの準備ができ、自動で肉や野菜を焼いてくれるだけでなく、食べさせてもくれるのだ。 だが、これではあまりに楽すぎるため、違うモードでバーベキューをやり直すことにしたところ、大変な事態に発展してしまい…!? 「南海の大冒険~キャプテン・シルバーの財宝~」 図書館で「宝島」の本を読み、宝探しに興味を抱いたのび太。そんな時、伝説の海賊(かいぞく)が埋めた宝が見つかったというニュースを見て、すっかり宝探しに出かける気になってしまう。 ドラえもんに『宝探し地図』を出してもらったところ、偶然にも宝のある場所が見つかったからビックリ! さっそく、しずかやジャイアン、スネ夫を誘って、ドラえもんが出してくれた未来の海賊船に乗り込むのび太。『タイムベルト』を使って17世紀の海へと移動し、カナリア諸島に向けて、宝探しの冒険に出発する。 そんな中、のび太たちはイカダに乗って漂流していた海賊、キャプテン・シルバーに遭遇(そうぐう)する。彼は自分の船でヴァスコ・ダ・ガマの宝が眠る“宝島”に向かっていたが、別の海賊船におそわれ、命からがら逃げ出したという。「助けてくれたら宝島に連れて行く」「宝を山分けしよう」と持ちかけられたのび太たち。みんなは怪しげなキャプテン・シルバーを乗船させることをためらうが、のび太は「本物の海賊と宝探しができるなんて最高!」と彼を受け入れてしまう。 しかし、キャプテン・シルバーには、ある企みがあった…! はたしてのび太たちは財宝を見つけることができるのか…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 45巻「南海の大冒険」より)
「のび太が泣けば雨がふる」 しずかとスケッチに行く約束をしたのび太は、雨が降り出したのを見てガッカリ。さらに、一日中雨の天気予報だと聞き、ドラえもんに『お天気ボックス』を出して欲しいとたのむが、修理中だと断られてしまう。その代わりにドラえもんが出したのは、『お天気バンド』。これを頭に巻くと、その人の気分に合わせたお天気になるのだという。 さっそくのび太が笑顔でお天気バンドを頭に巻いたところ、外のドシャ降りがピタリとやんで、晴れになったからビックリ! ところが、ママがのび太の答案用紙を見つけて怒りに来たため、のび太の気持ちは落ち込み、外は再び雨に…。 ドラえもんは、のび太にお天気バンドは使いこなせないのでは?と心配するが、のび太はしずかと出かけるのだから大丈夫と、バンドを頭に巻いたまま出かけていく。途中で最新式のロボットで遊ぶスネ夫と会ったのび太は、自分にも貸してほしいと頼むが、断られた上にバカにされ、怒り心頭(しんとう)。すると、なんとロボットに雷が落ちて…!? 「ジャングル探検にはおり紙を」 のび太がおり紙で作ったカブトムシをみんなに得意げに見せていると、デパートで立派なカブトムシを買ってもらったスネ夫からバカにされてしまう。くやしさのあまり、「ボクはもっとすごいカブトムシを持っているんだ!」と口走るのび太。 のび太から話を聞いたドラえもんは、折った作品がなんでも本物のようになるひみつ道具『ほんもの折紙』を貸そうとするが、どうしても本物のカブトムシを手に入れたいのび太は、ほんもの折紙には見向きもせず、『どこでもドア』でひとり東南アジアのジャングルへ! めずらしいカブトムシを捕まえようと意気込むのび太だったが、到着早々、リュックに詰め込んできたひみつ道具や食べものをサルにうばわれてしまい、手元に残されたのは、ほんもの折紙と折紙の本だけという大ピンチに! しかも、サルを追いかけているうちに、のび太はジャングルの中で迷子になってしまう。はたしてのび太はカブトムシを捕まえ、ジャングルをぶじ脱出することができるのか…!?
「ゾクゾク!おばけ線香」 しずかやジャイアン、スネ夫と一緒におばけ屋敷(やしき)に行ったのび太は、一人だけ怖がって入口から逃げ出してしまい、しずかにまで笑われてしまう。話を聞いたドラえもんは、のび太にも勇気があるところを見せるよう提案。みんなの前にオバケを出して、のび太がそのオバケをやっつけ、しずかに勇敢(ゆうかん)なところを見せればいいとアドバイスする。 そこでドラえもんが取り出したのは『オバケせんこう』。オバケの形を考えながらこの線香を吹くと、煙の先から想像した通りのオバケが出てくるというのだ。 ところが、のび太が思い浮かべたのは、小さくてかわいらしいオバケや色っぽい人魚のオバケで、全然怖くない。ドラえもんに叱られたのび太は、ようやく怖そうなオバケを出すが、自分で考えたオバケにもかかわらず、驚いて押し入れの中に逃げ込んでしまう。 その後、出てきたオバケを説得して、ジャイアンやスネ夫をおどろかすことを計画するが、オバケはドラえもんとのび太にワガママを言い出して…。 (藤子・F・不二雄 大全集 4巻「オバケせんこう」 てんとう虫コミックス ドラえもん プラス 2巻「ゾクゾク線香」より) 「うわさ花しが咲いちゃった!」 スネ夫に、「テストで10回連続0点をとった」というウソのうわさ話を流されてしまったのび太。同情したドラえもんは、うわさを広めてくれるひみつ道具『うわさ花(ばな)し』を取り出す。 さっそくうわさ花しのタネを植えてみたところ、あっという間に芽が出て、茎が伸び、マイク型のつぼみがなったからビックリ! そのつぼみに向かって流したいうわさを吹き込むと、花が咲いた後、タンポポの綿毛のようにうわさ花しのタネが風に舞い、うわさを広めてくれるという。 さっそくのび太が「10回連続ではなく9回連続0点だった」と吹き込んだところ、すぐにそのうわさは広まった。気を良くしたのび太は、「スネ夫はお風呂の前にヘソ踊りする。まだ哺乳瓶(ほにゅうびん)を使っている」といううわさを、うわさ花しに吹き込むが…!? そんな時、ジャイアンが妹・ジャイ子の新作マンガを持ってやってきた。大傑作(だいけっさく)だから、今日中にみんなに広めろと命令されたのび太は、うわさ花しを使うことにするが…!?
「ジャイアンの恩返し」 のび太のかわりに、ママに頼まれた庭の草むしりをしてあげたドラえもんが部屋に戻って来ると、なんとのび太がドラえもんの分のおやつまで食べてしまっていた…! 怒ったドラえもんは、ポケットから『ツルの恩返しキャップ』を取り出し、のび太の頭にかぶせる。すると突然、のび太は「恩返しさせて~!」と言ってドラえもんの体をマッサージしたり、どら焼きを山ほど持ってきたり…。実は、このキャップをかぶると、少しでも感謝の気持ちがあれば、恩返しをしたくてたまらなくなるのだという。 それを聞いたのび太は、ツルの恩返しキャップを持って、ジャイアンのもとへと向かう。マンガを貸してあげても、いつも当たり前のような顔をしているジャイアンに、たっぷり恩返しさせてやろうと思い立ったのだ。 ところが、ジャイアンに最新刊のマンガを貸したり、肩をもんだりしても、なぜか恩返しをしようとする気配がまったく無く…!? 「南の島を組み立てよう」 豪華(ごうか)客船のプラモデルをじまんした上に、これから別荘に行ってそのプラモデルを海に浮かべるのでいっしょに行こうと、しずかとジャイアンだけさそうスネ夫。仲間外れにされてしまったのび太は、くやしくてたまらない。 話を聞いたドラえもんは、シャッターを押せば、なんでもプラモデルにできる『プラモ化カメラ』を取り出す。そして、船の図鑑(ずかん)にのっている豪華客船に向かってシャッターを押してプラモデルを出すと、スネ夫よりも大きな豪華客船のプラモデルを完成させる。 さらに、この船を浮かべるため、ドラえもんはスケッチブックに島の絵を描き、島もプラモデルで作ることに。飲むだけで仕事の能率が上がる『ノーリツチャッチャカじょう』を飲むと、『どこでもドア』で海の上とのび太の部屋をつなぎ、10万個以上の部品を組み立てるドラえもん。 一方、ママに宿題をするよう言われたのび太は、先生のプラモデルを作って自分の後ろに立たせ、宿題に取り組むが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 28巻「百丈島の原寸大プラモ」より)
「のび太特急と謎のトレインハンター」 ドラえもんの誕生日の前日、パパとママが親せきの結婚式のために泊まりで留守にするのを利用して、のび太はドラミに協力してもらい、みんなでドラえもんの誕生パーティー会場へと出かける計画を立てていた。 その夜、のび太の家に集合したしずか、ジャイアン、スネ夫、そしてドラえもんの手には、「ミステリートレイン」と書かれたのび太手作りの切符が。ドラミがどんなものでも列車になるという『DX(デラックス)列車セット』をのび太の机の上にセットすると、家に車輪が付き、のび太の家が“のび太特急”へと大変身したからビックリ! 車掌兼運転士指導員(しゃしょうけんうんてんししどういん)のヒツジも出現し、のび太はヒツジの指導のもと、運転士となってのび太特急を発車させる。すると、のび太特急は道路を進み、さらに普通の線路へと乗り込んでいく。そして“トレインモード”に切り替えると、なんと家が変形し、3両編成に早変わり! のび太の運転により、のび太特急が順調に線路を走る一方、車内では、ドラえもん、しずか、ジャイアン、スネ夫が『列車用すごろくセット』で大盛り上がりしていた。ところがその途中で、のび太特急は未来から来た謎のトレインハンター“モサロ”とその仲間“ノッチ”と“ワッチ”にうばわれてしまう! しかも、車内にはドラえもん、しずか、ジャイアンの3人が乗ったまま…。 のび太はみんなを助けるため、大事な野比家を取り返すため、ヒツジと共にのび太特急の行方を探すが…!?
「夜を売ります」 のび太が学校から帰宅すると、ドラえもんがひみつ道具の整理をしていた。使い道がないからと言って、点灯すると夜のように周囲を暗くする『夜ランプ』を捨てようとするドラえもんを、「何か使い道があるかもしれないよ!」と止めるのび太。 そしてふたりが夜ランプを持って居間に降りると、なぜかパパが横になっていた。徹夜で仕事をしたため仮眠をとりたいのだが、明るくて眠ることができないのだという。それを聞いたのび太は、パパに「夜を買わない?」と提案。夜ランプをつけてみせたところ、パパは大よろこび。1時間10円で5時間分、夜を買ってもらうことができた。味をしめたのび太は、「夜を売ります」という看板を持って外へ。昼間は勉強に集中できないという浪人生や、赤ちゃんに昼寝をさせたいお母さんなど、続々と夜を買う人が現れ、のび太はよろこんで売っていく! さらに、空き地でキャンプをしようとしているみんなに会うと、「昼だとキャンプファイヤーも花火も雰囲気が出ない」と言うみんなのために、のび太は夜ランプを提案して…。 (てんとう虫コミックス ドラえもん 10巻「夜を売ります」 ドラえもん カラー作品集 5巻「キャンプ」より) 「うら山のウサギ怪獣(かいじゅう)」 学校の裏山に、0点の答案用紙をかくしに行ったのび太は、ウサギを見つけ、大よろこび。雨よけのためにウサギの巣穴に傘をくくりつけたり、エサを運んだり、ウサギを狙うトンビを追い回したりと、1人で世話を焼いていた。 数日後、いつもと違うのび太の様子に気づいたドラえもんとしずかだけにひみつを打ち明けるため、のび太は2人を裏山へと連れていく。そこで裏山のゴミの多さに気づいたのび太たちは、ドラえもんが出した、ゴミを吸い寄せる『ゴミ磁石』で巣の周りのゴミを集めることに。きれいになった裏山で、元気に走り回るウサギを見て、大満足する3人。 ところが、のび太がうっかりジャイアンとスネ夫にウサギのことを話してしまったから大変。2人はウサギをつかまえて、スネ夫の家の庭で飼うと言い出す。心配になったのび太は、ドラえもんに頼み、弾の種類によって、その動物の一部分が変わる『部分進化ガン』を出してもらうが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 29巻「うら山のウサギ怪獣」より)
「アッパレ! のび殿さま」 殿さまが出ているテレビ番組を見たのび太は、自分も殿さまになるために、ドラえもんに家来を出してもらおうと思いつく。それを聞いたドラえもんは、あきれつつも何体かの家来ロボットがセットになった『家来セット』を出してくれた。 のび太の言うことは何でも聞いてくれると聞き、早速ジュースを持ってくるよう命令するのび太。家来ロボットたちは悪戦苦闘(あくせんくとう)の末、ジュースとグラスを持ってきてくれた。その後も、マンガを持ってくるよう命じたり、そのマンガのページをめくるよう命じたりと調子に乗るのび太。 そんな時、ママが部屋に入ってきて、庭の掃除や宿題をやっていないと叱られてしまう。すると、家来ロボットたちが刀を抜き、ママに詰め寄り出したからビックリ。さらに、のび太のママであることに気付くと、切腹(せっぷく・お腹を切ること)してお詫(わ)びしたいと言い出して…!? 「秋の虫のリサイタル」 ママからお風呂場の電気が切れたため、電球を買ってくるよう頼まれたのび太とドラえもん。結局、にらめっこで負けたドラえもんが買いに行くことに。買い物の帰りに、空地を通ったドラえもんは、鈴虫の音色に足を止める。 ドラえもんが草の中をのぞき込んでいると、一人のおじいさんが声をかけてきた。ドラえもんはおじいさんに虫の説明をしてもらいながら、のび太のために『吸音機(きゅうおんき)』で虫の声を吸い込み、『吸音缶(きゅうおんかん)』に入れて持ち帰ることを思いつく。 帰宅したドラえもんは、さっそくのび太に虫の声を聞かせようとするが、テレビに夢中ののび太は動こうとしない。ところが、その後テレビを見終わったのび太は、ドラえもんがお風呂場に行っている間に、テーブルの上に置いてあった吸音缶をジュースだとカンちがいして飲んでしまう…。 すると、のび太の声が虫の声になったからビックリ! 声だけでなく、イビキやあくびをした時でさえも虫の声がするようになってしまい…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん プラス1巻「虫の声を聞こう」 てんとう虫コミックス ドラえもん 15巻「騒音公害をカンヅメにしちゃえ」より)
「しずめ玉でスッキリ」 ママに部屋の片付けをするよう言われていたにもかかわらず、寝転がったままマンガを読んでいたのび太は、ママが2階に上がってくる足音を聞き、ドラえもんに「なんとかして!」とすがりつく。 ドラえもんはあきれつつも、ポケットから玉のようなものを取り出し、床に投げる。すると、それらが散らかっている物に当たってポンと弾け、物が消えて部屋がスッキリきれいになったからビックリ! これは『しずめ玉』というひみつ道具で、物に投げつけると地中に物が沈み、そして沈んだ物を元に戻すには、『うかび玉』を使うのだ。 ドラえもんが止めるのも聞かず、しずめ玉とうかび玉を持ち出したのび太は、スネ夫のフィギュアを沈めたり、郵便ポストを沈めてしずかをビックリさせたり、しまいには、のび太のいたずらを注意するドラえもんまで沈めてしまう。 しかもドラえもんを元に戻す前に、ジャイアンにしずめ玉とうかび玉をうばわれてしまい…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 24巻「しずめ玉でスッキリ」より) 「のび太のお宝鑑定」 新しいマンガを買いたいものの、お金のないのび太は、「これだけはドラえもんも頼りにならないし…」とドラえもんをうまくのせて、『自動質屋機』を出してもらう。この中に品物を入れると、その値打ちの分だけお金を貸してくれるが、3ヶ月以内にお金を返さないと、その品物は未来で売られてしまうらしい。 それを聞き、のび太は部屋の中にあるものを手当たりしだい自動質屋機に入れ、出てきた小銭を手に、さっそくマンガを買いに行く。そしてふと、どんなものなら高い値がつくのか調べてみようと思いつく。 まずはジャイアンにいらないものを出してもらうが、みんなから取り上げたものばかりと知り、逃げ出すのび太。続いて、しずかの宝物だという人形を勝手に自動質屋機に入れたところ、一万円が出てくるが、しずかに人形を返してと怒られてしまう。 そんな中、偶然知り合った絵描きのおじさんと再び会ったのび太は、お金に困っているおじさんに自動質屋機を貸してあげるが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 18巻「自動質屋機」より)
「ハロウィンとのびガエル」 今日はハロウィン。みんなが思い思いの仮装をする中、シーツをかぶって“おばけ”になったのび太は、みんなに笑われてしまう…。そこで、ドラえもんに『きせかえカメラ』を出してもらって王子様に変身し、大よろこび。 その後、もっと仮装に使えるものはないかと、ドラえもんにナイショで押入れから『スペアポケット』を出して中を探ったところ、杖(つえ)のようなひみつ道具が出てきた。魔女の仮装をしたしずかが杖を探していたのを思い出したのび太は、その杖をしずかにプレゼントする。ところが、しずかと会った人たちが次々と動物に変身してしまったから大変! ドラえもんによると、のび太が持ち出したのは『動物変身ステッキ』で、このステッキを向けられると、動物に変身してしまうらしい。元の姿に戻すには、『解除用リップ』というひみつ道具を使って、動物になった相手にキスをしなければならないという。 しかたなく、大蛇になったジャイアンやコウモリになったスネ夫とキスをするのび太。そんな中、しずかと会ったドラえもんはネズミに、のび太はカエルに変身してしまい…!? 「誕生!まんが家クリスチーネ先生」 ジャイアンから、クリスチーネ剛田ことジャイ子の新作マンガを読んで、感想を聞かせてほしいと言われたのび太。さっそくジャイアンの目の前でその新作を読んだのび太は、意外にも感動。ジャイアンに頼まれ、新人賞に応募するよう、ジャイ子の説得に行く。 だが、久しぶりの自信作がもし落選してしまったら…と不安なジャイ子は、応募に迷っていた。そこでドラえもんは、ポケットからハサミを取り出し、ジャイ子の目の前で“シャキン!”と音を鳴らす。すると、ジャイ子から迷いが消え、せっかく描いたのだからチャレンジしてみると言い出す。 実はこのハサミは『思いきりハサミ』といい、何かに迷っている人がこのハサミの音を聞くと、思い切って行動できるのだという。それを聞いたのび太は、自分も迷っているから使わせてほしいと言い、さっそくハサミを鳴らして音を聞くと、宿題なんて忘れて楽しく遊ぶと言って、遊びに行ってしまう。 その後、しずかやスネ夫、道行くカップルなどの前でハサミを使って遊ぶのび太だったが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 37巻「大人気!クリスチーネ先生」より)
「空とぶサンマがやってきた」 秋になると、みんなどうしてサンマを食べるの?とのび太に質問されたドラえもんは、のび太を連れ、『タケコプター』で海へと向かう。海上から魚の群れを見せ、サンマは秋になると産卵のために寒流に乗ってやって来ることを説明するドラえもん。どれがサンマかわからないというのび太のために、『ペット用魚エサ』でサンマを呼び出すことに。 さっそくのび太がエサをまいてみると、サンマの大群が海から飛び上がり、のび太の周囲を回りはじめたからビックリ! このエサを食べた魚は、エサをくれた人になつくのだという。すっかりサンマがかわいくなったのび太は、彼らを家に連れて帰り、芸を仕込むことに。 すると、サンマたちはのび太のかわりにおつかいに行ったり、洗たく物を取り込んでくれたりするようになる。ところが、ママが夕飯のおかずにしようと包丁を向けたのを機に、サンマたちの態度はひょう変! 怒ったサンマたちは窓から外へ飛び出して行き…!? 「昔のカキの物語」 のび太とドラえもんが新しく買ってきたマンガ本を読んでいると、パパが部屋に入ってくる。ちゃんと宿題をするよう注意しにきたパパだったが、そのマンガ本を見るなり、「なつかしいなぁ。子どものころ、大好きだったマンガだよ」と言い出したからビックリ! というのも、そのマンガ本は今日発売されたばかりなのだ。 そんなはずはないというのび太に、パパは何度も読んだからまちがえるはずがないと言い、ストーリーの説明をし始める。 そんな時、しずかが庭でとれたイチジクを持ってきてくれた。のび太はお返しに、かつて家の庭にあったカキの木の実をあげたいと言い出すが、あいにく『タイムマシン』は故障中。どうしてもカキを食べたい、しずかにもわけてあげたいとあきらめきれないのび太。そこでドラえもんは部屋ごとタイムスリップができる『タイム・ルーム』を取り出す。 30年前にタイムスリップしたのび太たちは、さっそく庭のカキの実をとろうとするが、30年前のパパに見つかってしまい…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 40巻「タイム・ルーム 昔のカキの物語」より)
「山へ!空へ!乗りものぐつ」 いとこのスネ吉が運転するオープンカーに乗って山へ紅葉を見に行こうと、ジャイアンとしずかをさそうスネ夫。いつものように、一人だけ仲間外れにされてしまったのび太は、くやしくてたまらない。 自分もドライブに行きたいとのび太に泣きつかれたドラえもんは、さまざまな乗りものになるという『乗りものぐつ』を取り出す。さっそくのび太がくつの中に両足を入れ、スイッチを押したところ、4つのタイヤが出現して自動車に早変わりしたからビックリ! のび太とドラえもんは、そのまま山へと出発! 途中でスネ吉の車を追い抜き、その後、乗りものぐつをジェット機に変え、空から山の頂上へ向かう。さらに、ヘリコプターに変えてのんびり空の散歩を楽しんだり、ジェットスキーに変えて湖で遊んだりと山をまんきつする2人。 ところが、2人がひと休みしている間に、スネ夫たちが山に到着。ジャイアンとスネ夫がこっそり乗りものぐつを持ち出してスイッチを押したところ、思わぬハプニングが起きて…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 39巻「乗りものぐつでドライブ」より) 「ママ、小学生になる」 のび太が帰宅すると、ママがのび太の部屋で必死に何かを探していた。というのも、スネ夫がのび太のママに、テストが返ってきたことを告げ口したのだ。のび太はドラえもんにランドセルをあずけると、隠していた箱を持ってあわてて外に出ていく。 その後、ママがのび太を探しに縁側に出たところ、ちょうどドラえもんが庭に干していた『タイムふろしき』がママの顔にかぶさり、なんとママが10歳くらいの女の子に若返ってしまった! ドラえもんは大あわてで、ふろしきをうら返してかぶせ、元に戻そうとするが、ママはそれを止め、服を子ども用に調整し、その姿のまま出かけてしまう。のび太に小学生の姿で近づき、テストのありかを探ろうと考えたのだ! そんなことをまったく知らないのび太は、「遠い親せきだ」と言う小学生のママと、すっかり打ち解けてしまい、持っていた箱をどこに隠せばママに見つからないか、相談までしてしまい…!?
「マツタケ食べたい!」 買い物を手伝ったごほうびに好きなものを買ってあげると言われたのび太は、八百屋さんの店先に並ぶマツタケを見て、「マツタケの丸焼き食べてみたい」とリクエスト。ところが、ママには困り顔で言い訳され、ドラえもんも微妙な表情…。 値段を知ったのび太があきらめてシュークリームをリクエストした直後、スネ夫とスネ夫のママが現れ、「マツタケは食べ飽きた」と言い出す。それを聞いたママとのび太はくやしくて…。 帰宅後、自分もマツタケが食べたい。ママにも食べさせてあげたいと言い出すのび太。そこでドラえもんは『モドキスプレー』を取り出すと、スプレーに向かって「マツタケ」と言い、シュークリームにひと吹き。すると、シュークリームがマツタケに変わったからビックリ! しかし、味はシュークリームのまま…。このスプレーをかけると、形は変わるが、中身は元のままなのだという。 そこで、のび太はシイタケにスプレーをかけてマツタケもどきを作り、それを裏山に植えて、ママがマツタケ狩りを楽しめるようにしようと考えるが…!? 「ボクをけって!サイオー馬」 ママに頼まれ、おじさんの家にお土産を届けに行ったのび太は、その道中で犬のしっぽを踏んで追いかけられたり、力士にぶつかって転んだり、バスに乗りおくれたりと散々な目にあう。しかも、おじさんは留守で、持って行ったカサまで忘れてきたのび太は、ママに叱られてしまう。 どうして、自分はろくでもない目にばかりあうのだろう…となげくのび太を、ことわざを引用してはげますドラえもん。しかし、またもやママに叱られたのび太は、納得するどころか、さらに落ち込んでしまう…。 そこでドラえもんは『サイオー馬』を取り出す。悪いことがあった時にこの馬にけられると、次に良いことが起きるのだという。しかし、良いことが起きた後にけられると、今度は悪いことが起きてしまうらしい。 さっそくサイオー馬にけられるのび太。すると、しりもちをついた衝撃(しょうげき)で、本棚から本が落下し、のび太が探していたマンガが見つかった! よろこんだのび太は、サイオー馬とマンガを手に出かけていくが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 44巻「サイオー馬」より)
「ほんものクレヨン」 図工の時間に描いたライオンの絵を、ジャイアンとスネ夫にバカにされ、くやしがるのび太。帰宅後、絵を見たドラえもんにまで大笑いされてしまい、ひどく落ち込んでしまう…。そして、本物みたいな絵が描ける道具を出して欲しいとドラえもんに頼んだところ、『本物クレヨン』というクレヨンを出してくれた。 さっそく本物クレヨンで絵を描くのび太だったが、絵はあまりうまくなっていなかった。ところが、突然その絵が飛び出してきたからビックリ! 実はこの本物クレヨンは、描いた絵が本物になるクレヨンなのだという。 しかし、のび太は、絵がうまく描けるようになる道具が欲しいのだと文句を言う。そこでドラえもんは、本物クレヨンで画家を描き、その画家に絵を教えてもらおうと思いつく。 そして、ドラえもんが描いた画家が飛び出してくるが、この画家かなりの曲者(くせもの)で…!? (ドラえもんカラー作品集 第5巻「本物クレヨン」より) 「かぜぶくろといんちき薬」 明日提出の宿題をやっていないことに気づき、ドラえもんになんとかしてもらおうと考えるのび太。ドラえもんを探しに居間に入ろうとすると、パパから部屋に入るなと止められてしまう。ママがカゼで熱を出し、寝込んでいたのだ。 そこで、ドラえもんはポケットから『かぜぶくろ』を取り出すと、ママに咳を吹き込むようにという。さっそくママがかぜぶくろに向かって「ゴホン」と咳をしたところ、あっという間にカゼが治り、元気になったからビックリ! しかし、ママはカゼをひいたのをいいことに、一日ゆっくり休みたいと思っていた…。ガッカリしているママを見たのび太とドラえもんは、かぜぶくろにみんなのカゼを集めて、重いカゼをママにうつしてあげようと思いつく。 カゼをひいている人を探しに出かけた二人は、マスクをして咳き込んでいるおじさんを発見。自分の家は病院だとウソをつき、そのおじさんを家まで連れてくるが…!? (ドラえもんカラー作品集 第5巻「かぜぶくろ」 藤子・F・不二雄 大全集 ドラえもん 3巻「いんちき薬」より)
「のび泥棒をタイホせよ!」 小さな子どもたちがおにごっこをして遊んでいるのを見かけたのび太は、自分たちもやろうとみんなを誘うが、ジャイアンとスネ夫に「子どもの遊びだ」とバカにされてしまう。 だが、ドラえもんが『なりきりケイドロセット』を取り出すと、二人も大こうふん。このセットは、本格的なおにごっこが楽しめる未来の遊び道具で、警察(けいさつ)チームは、弾(たま)に当たるとしばらく動けなくなる『カチンカチンガン』や『強力におい追跡鼻(ついせきばな)』、泥棒(どろぼう)チームは身につけると体力が三割増しになるほか、ロープにもなる『泥棒風呂敷(ふろしき)』が使え、スリル満点のケイドロが楽しめるという。 さらに、公園の遊具に『牢屋(ろうや)シール』をはったところ、たちまち牢屋に変身したからビックリ! 近くにいた他の友だちも寄ってきて、あっという間にメンバーが集まった。 そして、町内を舞台にした「町内ケイドロ大会」がスタート! ドラえもん、ジャイアン、スネ夫たちは警察チーム、のび太、出木杉たちは泥棒チームにわかれて対決するが…!? 「あの子を笑わせろ!」 スネ夫の家で遠足写真のスライドショーを上映するため、放課後みんなで集まることに。しずかは最近転校してきたムス子にも声をかけるが、ムス子は返事もせず、表情ひとつ変えずに帰ってしまう。 ムス子は転校してきて以来、一度も笑ったことがなく、そんな彼女を感じが悪いというスネ夫とジャイアンに怒ったしずかは、自分も行くのをやめると言い出す。あわてるスネ夫たちに、ムス子が来れば自分も行くというしずか。結局、スネ夫とジャイアンに言いくるめられ、のび太がムス子を連れて来るはめに…。 さっそく、のび太はムス子を待ち伏せして声をかけるが、ムス子は完全に無視。困ったのび太は、ドラえもんに何か道具を出して欲しいと頼み込む。そこでドラえもんが出したのは、『表情コントローラー』。アンテナを相手に向けてボタンを押すと、電波が顔の筋肉を動かして思い通りの表情になるのだという。 再びムス子に声をかけたものの無視されたのび太は、彼女にコントローラーを向け、笑いボタンを押すが、なぜかムス子の表情は変わらず…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 15巻「表情コントローラー」より)
「ジャイアンの歌がやめられない」 ついついおせんべいばかり食べてしまうママ。気をつけようと決意した矢先にまたおせんべいに手を伸ばしてしまい、「おせんべい中毒かしら…」とつぶやく。その様子を見たのび太が、“中毒”を治す道具はないのかとドラえもんにたずねると、逆に中毒にする道具ならあると言って、『ヤメラレン』を取り出した。 さっそくのび太は、チューインガムとヤメラレンを一粒、ママに差し出す。ガムをかみながらおせんべいを食べることはできないため、ママを“チューインガム中毒”にしてしまおうと考えたのだ。 そんなとき、ジャイアンがリサイタルのチケットを配りにやって来た。チケットを押し付けられたのび太は、しずかやスネ夫を誘おうとするが、二人とも家から出てこない…。 しかたなく、ドラえもんと共にリサイタル会場の空き地に向かったのび太は、「どうせ聞かされるなら、ジャイアンの歌を好きになればいいんだ!」とひらめき、ヤメラレンを使って“ジャイアンの歌中毒”になることを思いつくが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 24巻「ジャイアンリサイタルを楽しむ方法」より) 「夜空に輝くピザ・ギョーザ」 星がきれいにかがやく夜、のび太がスネ夫の家の前を通ると、庭で星空パーティーが開かれていた。女の子たちを相手に、星座について熱く語るスネ夫を腹立たしく思ったのび太は、つい「あんな星、シャクトリ虫にしか見えない」と叫び、女の子たちにいやがられてしまう…。 その上、スネ夫の家の中に、モテるようになるための星座入門の本があるのを発見したのび太は、さらに腹を立てて帰宅。すると、ドラえもんが屋根の上でなにやら道具を足元に置いて、星を見ていた。ドラえもんによると、その道具は『プラネタイジリウム』という実際の星空で星座を学べるプラネタリウムで、なんと星を動かすこともできるのだという。 これでスネ夫の鼻を明かしてやろうと考えたのび太は、プラネタイジリウムを手にスネ夫の家へ。庭木にかくれたドラえもんがプラネタイジリウムを操作し、のび太は『糸ナシ糸電話』でドラえもんから星座の説明を聞きながら、女の子たちに星座の話を始めるが…!?
「脱出!!巨大クリスマスケーキ」 クリスマス会に参加するため、のび太がめずらしくおしゃれをしていると、ドラミがクリスマスプレゼントを手に、未来からやってくる。ふと、のび太がプレゼントの中からシャンパンボトルのような形をしたものを手に取ったところ、突然身体が小さくなってコルクに吸い込まれてしまったから、ビックリ! のび太が手にしたのは、『シャンポーンロケット』というひみつ道具で、コルクになった人を好きなところへ飛ばすことができ、床やかたいものに当たると、コルクが割れて、元の大きさに戻るのだという。そこで、のび太はクリスマス会が行われるスネ夫の家まで飛ばしてもらうことに。 ドラミがボトルをふってコルクを飛ばすと、のび太はスネ夫の家へと一直線! ところが、勢いあまって、部屋にあった巨大クリスマスケーキの中へと突っ込んでしまった! 遅れてスネ夫の家にやって来たドラえもんとドラミは、のび太がケーキの中に埋もれていることに気づき、大あわて! ケーキをこわすことなくのび太を助けるため、『スモールライト』で小さくなるが…!? 「スケートするなら氷河期で」 みんなとスケートリンクに遊びに来たのび太。ドラえもんから、履くだけで思った通りにすべることができる『全自動スケート靴』を借りたのび太は、しずかにいいところを見せようと張り切るが、人がいっぱいですべることができない。 どこか空いているところですべろうと考えたのび太は、しずかを誘い、ドラえもんと共に『タイムマシン』で氷河期へと向かう。 氷河期に着いたとたん、あまりの寒さに『全自動スケート炬燵(こたつ)』を出すドラえもん。一方ののび太は、華麗(かれい)なすべりをしずかに見せ、大まんぞく。さらに、しずかの手を取り、一緒にすべっていたのび太だったが、いつの間にか旧石器人の女の子とすべっていたからビックリ! 3人が『ほんやくコンニャク』を食べてその女の子に話しかけたところ、彼女はウパパ族のゴンエと言い、どうやらのび太が履いている全自動スケート靴を気に入ったらしく、スケート靴と自分の首飾りをかけて、スケート勝負を挑んでくるが…!?
「初売りドライ・ライト」 のび太が部屋でストーブに当たっていると、ママが入ってきて、「あちこちの部屋でストーブをつけておくのはもったいない」とストーブを消してしまう。地球にある資源は大事に使わないと無くなってしまうのだと言われたのび太は、石油が無くなってしまったら大変だと大あわて。 その様子を見たドラえもんは、ポケットから何やら光る塊を取り出す。これは『ドライ・ライト』と言い、22世紀で使われている新しいエネルギーで、太陽光線のエネルギーをドライアイスのように固めたものだという。 実は、夏の強い日光を地底にためておいたというドラえもん。家の裏から地面の中に入ると、そこにはドライ・ライトの鉱脈(こうみゃく)が広がっていた。 電灯にもカイロにもなるドライ・ライトの便利さに目をつけたのび太は、会社を作ってドライ・ライトを売り出そうと考える。反対するドラえもんだったが、もうかればどら焼きが食べ放題だとそそのかされ、よろこんでみんなにドライ・ライトを売りに行くが…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 33巻「地底のドライ・ライト」より) 「百人一首にアンキパン」 ジャイアンから、明日の町内のカルタ大会で優勝するために、百人一首(ひゃくにんいっしゅ)をすべて覚えてくるようにと言われたのび太。百人一首がどんなものなのかも知らなかったのび太は、ドラえもんにアドバイスをもらい、必死で覚える。 ところが翌日、必ず優勝するために出木杉としずかとチームを組むと言い出すジャイアン。怒ったドラえもんは、のび太とスネ夫の3人で別のチームを組んで大会に出ようと言い、ポケットから『アンキパン』を取り出す。 このパンに読み札と取り札を写して食べれば、覚えることができると聞き、大よろこびするのび太とスネ夫。3人はさっそく手分けしてパンに札を写し、食べ始める。途中、ドラえもんが出した『おざしきゲレンデ』で運動し、少しでもお腹を空かせながら、必死に食べ続けるのび太たち。 しかも、トイレで出してしまうと、覚えたことも忘れてしまうため、トイレにも行かずにがんばる3人。最後はむりやり口の中に押し込み、どうにか大会へと挑むが…!? 「オンボロ旅館をたて直せ」 パパにおこづかいの値上げを頼んだものの、ダメだと断られたのび太は、家出を決意。ドラえもんにも止めてもらえず、家を飛び出したのび太だったが、行く当てもなく、途方に暮れてしまう。 そんなのび太が古いホテルの軒先で雨やどりをしていると、中から出てきたホテルの主人に、このホテルに泊まるよう強引に誘われる。しかたなく部屋に入ったのび太だったが、部屋はきたなく、お風呂のお湯も出ない。食事は主人が出前のラーメンを取ってくれるが、お金のないのび太には払えない。困ったのび太はここで働かせてほしいと頼むが、仕事は無いと断られてしまう。 聞けば、客が来ないためお金もなく、部屋をきれいにすることもできず、ガスも電気も電話も止められているらしい。同情したのび太は、お給料は要らないから働かせてほしいと申し出、お客さんを探しに出るが、来てくれる人はなかなか見つからない。 ところが、しばらくするとひとりの客がやってきた。しかも突然、ホテルの中が高級ホテルのように様変わりして…!? (てんとう虫コミックス ドラえもん 32巻「オンボロ旅館をたて直せ」より) 「雪でもポカポカ! エアコンフォト」 寒い冬の日、のび太が布団にくるまったままおやつを食べていると、ジャイアンが訪ねて来る。野球チームが最下位だったことに腹を立てたジャイアンは、みんなの根性をきたえるため、シャツ一枚で寒中トレーニングをしようと言うのだ。 のび太がふるえながら準備をしていると、ドラえもんがのび太に向かってカメラのようなものをかまえ、シャッターを押した。そして、出てきた写真を毛布にくるんだところ、のび太の体が温かくなってきたからビックリ! 実はこれは『エアコンフォト』というひみつ道具で、これで写した人がどこにいても、体は写真のある場所と同じ状態になるのだという。 それを聞いたのび太は、大よろこびで空き地へと向かう。みんなが寒がる中、ひとり元気なのび太は、はだかになっても大丈夫だとジャイアンを挑発(ちょうはつ)。乗せられたジャイアンは、みんなに上半身はだかになるようにと言い、一同は雪降る中を走ることに…。 ところがしばらくすると、のび太がふるえ出して…!? (てんとう虫コミックス ドラえもんプラス 5巻「エアコンフォト」より)