各々が幼さと夢想から犠牲を払う。
リトルマンにしろパウダーにしろタリスにしろヴァイにしろ子どもが良かれと思って取った行動により、あらゆるバランスが崩れ命を奪い去る破壊の糸口になったことの哀しさ。
何かを劇的に変えられる方法は暴力しか有り得ず、ただ我々は粛々と毎日を積み重ねる事で変えていくしかないのに、自分の無力さを補いがたいがために変革を求める若さ。
登場人物で一番ケイトリンが好きなんだけど、ケイトリンとヴァイの情緒的絆に頬が緩んだ。この中にあるのは彼女の生首かもしれないと顔を背けた時に思い浮かんだのが、彼女のふかふかのベッドで懐かしく楽しかった過去の思い出を話した後の交差する眼差しだったのが。ケイトリンが別れ際にusと言っていたのも。
