Yuto

MFゴーストのYutoのレビュー・感想・評価

MFゴースト(2023年製作のアニメ)
4.1
新たな公道最速伝説が幕を開ける


環境への配慮から内燃機関を動力とした自動車の生産が終了し、旧来のスポーツカーが絶滅危惧種となった近未来。そんな世界にあって、公道を舞台とした日本発祥のモータースポーツ〈MFG〉は全世界を熱狂させていた。欧州ハイエンドが上位を席巻する大会に、英国から来日した一人の男が参戦する。彼が駆るのは、旧式の国産小排気量FR〈トヨタ86GT〉だったー


しげの秀一の同名コミックを原作とした本作。言わずと知れた大人気作品『頭文字D』(以下イニD)の後継作である。


自分はイニDはアニメから入って、それにめちゃくちゃハマり、原作コミックスも全巻読んでいます。

MFゴーストにおいてもイニDのキャラが多数登場しており、キャストは旧TVアニメ版の声優が再び演じています(新劇場版ではキャストが全て変更されている)。

小排気量でアンダーパワーのマシンが、遥かに戦闘力の高いマシンに立ち向かうというコンセプトはイニDから受け継がれていますが、開催されるのはオフィシャルな大会であって、国産車だけでなく世界各国のメーカーのクルマが登場している点などが、イニDとの大きな相違点でしょう。


TVアニメをこんなにも熱心に追いかけるのは、人生で初めての経験です。1週間があんなにも待ち遠しくなるのはとてももどかしかったです。毎回毎回いいところで終わるんですよ。

緻密に再現されたクルマとコース、実車から録音したエンジン音、アクロバティックなカメラワーク、そしてレースを盛り上げるユーロビート。全てにおいて求めていたものを作ってくれたという感じです。

ドラマパートもイニDより面白いです。エンジェルスの会話をちょくちょくレース中に挟んでテンポが少し乱れたのは欠点かな。

まだ荒削りな部分も散見されますが、思えばイニDの映像も、まるで藤原拓海の如く、シーズンを重ねる毎に進化していきました。本作もシーズン2の放送が決定しており、映像作品としての「進化」を期待すると共に、どのようなバトルが繰り広げられるのか、今から楽しみでなりません。

イニD未視聴の方にも超オススメです。
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