「点線に沿って切り取る」は、注目を集めるゼロカルカーレの描く世界を舞台に、人気キャラクターのゼロ、アルマジロ、サラ、セッコ、アリスらが登場する物語です。自身の内面を体現した自分だけにしか見えないキャラクター、アルマジロとの対話を繰り広げる若き漫画家ゼロカルカーレ。友人のアリスと不自然に連絡が取れなくなると、ゼロはその謎を解き明かし、彼女の行方を探そうとします。点線に沿って切り取っていけば形作られる人生も、時には間違いを犯してしまい、その瞬間から道理に合った形にしていくのは、ますます難しくなるもの。留めて置くべきだった欠片を切り取ってしまうこともあります。でも、大切な人たちの側に寄り添い、その人たちを裏切らなければ、夢見ていたような形ではなくても、人生の意味をそれなりに見出すことができます。そして、途中で見失ったり落としてしまったりした欠片こそが、ありのままの自分を受け入れる努力を止めるべきではないと、気づかせてくれるのです。ゼロカルカーレの人生に対する深くてユーモラスな洞察に思わずうなずく、とっても現代的で歯切れのよいコメディーアニメです。
漫画家であり、アーティストでもあるゼロの心の中には、良心を体現したようなアルマジロが。そんなゼロは、17歳の時のアリスとの出会いを思い出す。
11歳の頃、ほんの一時期だけ先生のお気に入りだったゼロ。時は現在に戻り、ゼロは車でセッコを迎えに行く途中、タイヤがパンクして困った事態に。
ゼロが振り返る、まるで悪夢のような家庭教師の経験。セッコを待っている間、ゼロはどうしても時間に余裕をもって出かけたい理由をサラに語る。
ビエッラへ向かう電車の中で、ゼロは仕事探しのつらさを回想する。さらに、散らかり放題の自宅が、"王国"ごとの領土争いになっていることを語る。
心に寄り添うことが苦手なゼロは、傷心のアリスのもとへ駆けつけたことを思い出す。ある日、ゼロは元教え子に出くわし、残酷な現実に打ちのめされる。
大きな悲しみを受け入れられないゼロは空回りし、サラから厳しい言葉を投げかけられる。さらに、ゼロは驚くべき事実を知り、激しく動揺してしまう。