さんかく

サイバーパンク エッジランナーズのさんかくのレビュー・感想・評価

4.0
見直して咀嚼してから書きたい気持ちもあるけど、溜めてしまいがちなので勢いで。

刺激強めな成人向けオシャレアニメ。『プロメア』の監督だけど、プロメアよりも随分大人っぽくてハードな作品。
“サイバーパンク”=超格差社会(ナイトシティ)のド底辺で命をすり減らすならず者たち……の物語。大団円はまああり得ないでしょうという設定。明るい話を好む人は回れ右。

感想としては、まずOPが最高!曲もアニメーションもかっこよすぎて、Netflixだから簡単に飛ばせるのに、もったいなくて飛ばせません。挿入歌も全体的にハイセンス。(一番好きなのは“ Who’s ready for tomorrow”かなあ!)サイバーパンクの別名エッジランナーというのがまた良きネーミングセンス。それがクライマックスにも関わってくる感じがもう、ね。映像に関しては、triggerらしく尖っていてさすがでした。機械化による身体への負荷によって、精神が狂っていく感じの表現が巧み。映像を見せられてるこちらまでしんどくなりました……

あたりまえに飛び交う専門用語と特殊設定が原作存じ上げない身からすると辛かったけど、公式サイトに助けられました。(話数ごとの用語解説あり) あとはサイバーパンク系の世界観(AKIRAとか攻殻機動隊的な)に慣れていれば入りこみやすい気がします。そういう意味で人を選びそうに思えますが、Filmarks点数が高いですね。サイバーパンク好きのユーザーが主に見てるのでしょうか。

巨大日本企業が世界を牛耳ってる世界観に不思議を感じて調べたら、サイバーパンクというジャンル自体が日本がイケイケだった時代に発展したゆえと知りました。世界を日本が支配するという想像を欧米に抱かせるほど日本スゴかった(過去形)のかあと、驚くとともに切なさを感じます。ハイテクなデバイスもソフトも欧米由来のものばかりな2023年……。

ところで、Netflixならではの多言語対応なので日本語と英語字幕を見比べながら見たらけっこう意味が変わってるところあってびっくりしました。(「日本企業」が訳されてなかった気がするし、下品な意味合いを含んだセリフが普通ぽくになってたり。)海外ドラマの日本語字幕や吹替もそういうことが起こってるかと思うと、外国語の勉強がんばってみようかなという気持ちになります
さんかく

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