MMM

サイバーパンク エッジランナーズのMMMのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

「拝啓、2076年の君へ。」

やあ、デイヴィッド。
おめでとう、と言わせてもらうよ。
君は戦いには負けたが、勝負には勝ったんだ。
少なくともおれは、そう理解してる。

ルーシーを守り抜き、彼女の夢を叶えるという君の夢を勝ちとったんだ。

誰かの為に生きてた君が、自分のために生きた瞬間だったと思う。

ナイトシティという、格差と暴力と欲望に塗れ、狂ってしまった世界。
コーポがすべてを牛耳る、残酷な社会システムの中で、君は一個人として戦い、夢を守り抜いた。

だから、君は伝説になったんだ。
これは本当にすごいことだ。

ただな、ルーシーの夢は、もう月に行くことじゃなくなってたんだぜ?

彼女の夢は、「デイヴィッドと共に生きること」。
それだけだったんだよ。

そのすれ違いが、おれはとても悲しくて、やりきれないんだ。胸が痛むよ。

でもさ、人生はいつだって甘くないよな。
ビタースウィートが人生だもんな。

おれは、君の生き様、好きだよ。

だからこそ、君の悔しさは、おれが晴らしたぜ。
君たちの仇、アダム・スマッシャー。
あの憎きクソサイコは、サンデヴィスタンとレベッカのGutsでおしゃかにしてやった。

だからもう、安らかに眠りな。
レベッカ、キーウィ、メイン、ドリオ、ピラル、そしてデイヴィッド。

お前らの仇はとったぜ。
ファルコには、伝えられそうだ。

でもルーシー、君はいったい今どこにいるんだ?
遅くなってもいいから、いつの日かちゃんと会って、
仇は取ったぞって、伝えたいな。

その時は、アフターライフで酒でも飲みながら、
昔話を聞かせてくれよ。
エッジランナーズの話をさ。

2077年の俺より。
MMM

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