わさび醤油

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 星霜編のわさび醤油のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

アニメリメイクverを見たのを機に。
色んなまとめや評価を読んで、良い悪いに揺れ動く半信半疑状態で見たんですが普通に歴史もののとしてすごく美しくまとめられていた。私がギャグよりシリアス寄りが好きっていうのもあるかも知れませんが…。
旧作アニメを見る術がなく、リメイクverでしか語れなくて申し訳ないのですが、アニメ一期最終話で剣心が京都に行くって薫の元を去ったとき、やっぱりるろうに剣心って長年愛されるだけあって名作なんだ、って2期を待っていられないくらい一気に続きを見たい衝動に駆られたんですが、そのドキドキ感を上手くまとめてくれていると思いました。ちょうど主要キャラはそこまでで把握できてますし、総集編+映画の知識が若干あるので全然内容もついていけました。
薫の性格も、回想の際の若かりし頃はそこそこ原型が残ってるし、長年経て晩年期として過去を振り返り、しとやかに見えるのはそういうものでは?と思いました。剣心と薫の病についても、刀を失った剣心が唯一取れる贖罪方法が皆をそうじゃない方法で支えることで、それを追求した結果感染してしまった病であり、剣心が贖罪に対してどれだけ一心で、そしてそんな剣心を尊重し、それに寄り添う薫がその病を一緒に受け入れたいと思うのも別に違和感なかった。息子も別に何かを追求して父親に反発するように勝手に修行してる(?)ように見えるし夫婦に非があるとは思えない。
最後左之助が船を用意してくれて、剣心がありがとうって言ったところで、左之助も言ったように剣心がそれまで築いて救ってきた人たちが今二人のために、二人を会わせようとしてくれてるのだと思うと最後のシーンの十字傷も、物語の〆として相応しい結末だと思った。
色々見た時は不治の病とかそれを感染してもらう薫とか、ついでにひどいって言う総評のせいで全然良さがわからなかったけど、ちゃんと自分の目で見たら美しさしかない。これぞ歴史の移り変わる狭間の物語って感じ。
全編見終わったあとに、またここに戻って来たい。
わさび醤油

わさび醤油