エイガスキー

アキバ冥途戦争のエイガスキーのレビュー・感想・評価

アキバ冥途戦争(2022年製作のアニメ)
4.0
【1話見終わって】
今季のテレビアニメも大体出揃ったところで感想を。

今季頭ひとつ抜けていたのはこの作品だった。(続きものとガンダムは除く)

秋葉原を舞台に表には出ないメイド喫茶同士の仁義なき抗争を描いた任侠メイドアニメ。
グロ描写も多めで容赦なく、妥協がなかった。(っていうか今季はやたらグロ描写をちゃんと描くアニメが多い気がする)
グロをギャグに転換するという工夫も見られる。

舞台は1999年の秋葉原。
メイドになりたくて上京した17歳の女の子と、訳アリな感じの35歳の女性のW主人公。
アバンから35歳の女性の方は1985年に店長を鉄砲玉メイドに殺害された時に居合わせたメイドと思われる。
まんま仁義なき戦いな世界観。
また、まだオタクと電気の街だった頃の1999年の秋葉原の雰囲気もいい。
雑居ビルのエレベーターの雑な止まり方とか、暗くて狭い通路からドアを開けて部屋の中に入ると明るくて人がたくさんいる店内になったりと、体験したんだなあってのが伝わってくる。

1話のアクションシーンは作画良し、動き良し、演出良し。
ブラックラグーンのアニメ的なガンアクションとリベリオンのガンカタ的な規律のあるガンアクション。
これらを舞台の秋葉原にちなんでオタ芸を織り交ぜたオタガンアクション?は、音ハメの効果と相まって動きがとても気持ちよかった。
若干狙いすぎな感じもあるにはあったけど。

ヤクザをメイドに置き換えた架空の設定や、アニメではお約束の「月を背負って立つキャラ」の伏線等、1話のフックが効いていた。

これからが楽しみ。

【全話見終わって】
見終わった。
全体的に高いレベルにあったしヤクザとメイドを入れ替えた話の展開、それを利用してのギャグ、ヤクザ映画のオマージュやあるあるなど楽しめた。

ジャンルとしてはヤクザものなのでグロ描写を結構しっかり描いてて、その辺は見る人を選ぶかも。

ただ主人公の所属するメイド喫茶以外の人物が次々に入れ替わり、1話限りのゲスト出演キャラが多かったため、キャラへの感情移入ができなかった。
それに引っ張られて主人公たちへも感情移入がし辛く、終わってみても特に感動はなかったのが少し残念だった。