宿南魏(すくなみたか)として転生を果たした鬼宿と再び運命的にめぐり逢った美朱。鬼宿であった頃の記憶が無い魏に少し淋しさを感じるも、2人は平穏で幸せな日々を過ごしていた。そんなある日「我を求めよ」という朱雀星君の切迫した声に導かれ、ふたりは再び四神天地書の中へ吸い込まれていく。それは、封印したはずの天?(てんこう)の陰謀により荒れ始めた紅南国の危機を知らせるものだった。
四神天地書の世界で翼宿と井宿に再会し、転生した時に無くした「鬼宿の記憶の玉」を受け取った魏は、かつての記憶の断片を取り戻す。大極山で太一君からこの世界が再び天?の魔力によって脅かされていること、そして「記憶の玉」を集めなければ魏の存在が消えてしまうことを告げられた美朱は「記憶の玉」を捜す旅に出る。紅南国の宮殿を訪れた美朱達は、星宿を失い一年半も病に臥している鳳綺(ほうき)のお見舞をする。
3つ目の「記憶の玉」から新たな記憶を取り戻した魏。だが、美朱と魏は再び現世に引き戻されてしまう。現世では唯が祀行(しぎょう)によって怪我を負っていた。唯から祀行の正体が分かるまで学校を休むよう進められた美朱だが、気になって学校に行ってしまう。自宅に電話をしても出ない美朱を心配し、学校に向かおうとする魏。しかし、新たに研究会に入ってきた神代に襲われ負傷する。その頃、美朱は学校の屋上で祀行と彼に操られた生徒たちに追い詰められて……。
鬼宿の「記憶の玉」は朱雀七星士それぞれの縁の地にあった。柳宿の兄・呂候(ろこう)から4つ目の「記憶の玉」を手に入れた後、くつろぐ美朱と魏の目に神代と天?が現れる。ほどなくして、天?は魏からその全てを奪い消し去ってしまった。「記憶の玉」が消滅し落ち込む美朱と、動揺を隠し切れない魏。七星士はそんな2人を励ますのだった。そんな状態の中、翼宿は術をかけられ魏を襲ってしまう…。
井宿のかつての親友・飛皋(ひこう)によって美朱が連れ去られた。かつての記憶に苦しみ、飛皋とは戦えないと告げる井宿。だが、大切な仲間、美朱を救うために立ち向かう決意をし、翼宿・魏と3人で美朱の救出に向かう。苦しい戦いを強いられながらも、3人の力を合わせ何とか美朱を取り返すことに成功するが、その喜びも束の間、俑帥(ようすい)という男が彼らを襲う。そんな彼らを救ったのは、あの「鬼宿」だった!!
鏡に映らないことで動揺する魏。鬼宿が転生して魏に生まれ変わったはず……。“2人”の存在に美朱だけでなく七星士も動揺する。そんな中、自分は鬼宿の身代わりの影だと言われた魏は、ひとり元の世界へと戻って行ってしまうのだった。美朱も鬼宿との再会を喜ぶ一方、何故か不安を感じる。そして、自分が本当に愛し愛される人は「魏」なのだと解り、魏の呼ぶ声にこたえ……!?
朱雀と青龍の戦いから数ヶ月後。美朱と鬼宿は白虎の巫女・鈴乃の墓参りのため盛岡を訪れる。雨の降る静かな墓地でふいに響く玄武の巫女・多喜子の声。鬼宿はその声に導かれるように、朱い光に包まれて再…
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