● タイのスタジオと思えないほど日本っぽい!
すいません、てゆうか普通に日本のアニメだと思ってました。
そしたらまあ、タイのスタジオ製作で、監督もタイの方とは。
舞台が日本、脚本が安達寛高氏(乙一)だからという事もあるでしょうが、
なによりアニメーションの文法や手付きが実に日本的で、大変おどろきました。
また、良い意味の既視感(デジャヴ)、あるいはオマージュ感があって良いですね。
例えばお母さんの為に旅をする辺りは、往年の名作「母を訪ねて三千里」を思い出させますし(──本作の場合「母を蘇らせるため三千里」ですが)、
怪物がそこら中に生息する世界観は「ポケットモンスター」、そして最後に、「ゴジラ」に代表される「怪獣もの」と、実に日本的!
この辺り、現地スタッフの愛によるものか、あるいは製作総指揮をされた日本の方の「狙い」なのかは解りませんが、
興味深く観させて頂きました。
また、本作の主人公、剣斗君がちゃんと喪失を受け入れている辺り、
その昔、スピルバーグがキューブリックから原案をもらって作った「A.I.」との比較で考えても面白かったですね。