人気ゲームをNetflixがアニメ化。
「鬼武者」の特徴と言えば実在俳優をCGで再現して主人公としている事と伝奇小説的なストーリー展開です。
そして今作では三船敏郎で宮本武蔵をやるという時代劇ファン泣かせの企画です。
今作の三船敏郎は宮本武蔵というよりは「用心棒」や「椿三十郎」の三十郎でミッションをこなすためにチームを組むのは「七人の侍」的です。
少女とのコンビは「どろろ」っぽく蘇ったかつてのライバル剣豪とのバトルは「魔界転生」です。
つまりは僕の大好きなモノが全部詰まった宝箱のような作品です。
序盤からグイグイ作品に引き込まれましたしアニメタッチCGもアクションもイイ。
モブっぽかった仲間達がここは俺に任せて先に行け展開を見せるのもアガります。
地獄から甦った吉岡兄弟や佐々木小次郎が登場するのもお決まりとは言え燃えます。
ただ終盤にかけて急減速といいますか、作品の質として墜落していきます。
まずラスボスのショボさ、あんだけ過去回想まで入れて煽ったんだから頑張れよ。
変わってラスボスに昇格した佐々木小次郎がただのオモシロおじさんなので緊迫感や悲壮感がありません。
そしてコレは今作だけでなく日本アニメ全般に言えますが内面的な葛藤やトラウマを精神世界で乗り越えた事でなんとなく物事が解決した風に見せるのはやめて欲しい。
序盤100点終盤20点みたいな作品でした。
この企画がOKなら七剣聖やら勝新やら萬屋錦之介とか若山冨三郎やらオールスターキャストの時代劇アベンジャーズ的なアニメ作ってくれないですかね。