映画の攻殻機動隊は押井守ならではの世界観だが、このアニメシリーズの特に1期こそ攻殻機動隊本来の魅力に溢れている。映画では省かれてしまったタチコマという愛らしいロボットも出てくるし、チームで連携して戦って行くという刑事ものとしての魅力にも溢れている。
主題は“STAND ALONE COMPLEX“ 、別々の思想を持った人間が、無意識に集団的行動をとってしまうという性質。そこから生まれた壮大な事件を描いているのだ。
また、電脳化と義体化が進んだ社会における人間とサイボーグの境界線は何処にあるのかというのが攻殻機動隊の一貫したテーマでもあり、そんな深い物語と、複雑に絡み合う人物設計、激しいアクションが魅力。