ポルカの死霊術『見えざる手の群れ』の姿は、多くの人々の目に触れることとなってしまい、ニュースを見た野次馬が拷問ビルに押し寄せていた。火吹き蟲の語った『サバラモンドの落とし子』とは一体何なのか、匠に問いかけられたポルカは元いた世界の帝国に存在した宮廷魔術師「サバラモンド」のことを語る。そのサバラモンドがまだ生きていてこの件にかかわっているとしたら…と苦悩するポルカの元へミサキがやってきて、一緒に連れて来た人物を紹介する。「週刊ドライ」の記者「胡蝶・エイトポート」と名乗った彼女は、ポルカを取材したいと申し出る。一方、渋谷の仲介屋「氷黒」は、「阿牙倉百矢」と接触し、新宿で暗躍を始めていた。
屍神殿の取材にやってきた胡蝶が連れてきたのは「夭桃狐狼」パーテンダーの裏井だった。その背後には阿牙倉百矢に殺害された同僚のバーテンダー西田の霊の姿があった。と、そのとき占い部屋に刑事たちが突如として押し入ってくる。このビルに強盗犯が潜伏しているとのタレコミがあった、被疑者に心当たりはないかと差し出してきたのは西田の写真であった。西田の失踪を知ったクラリッサと、刑事たちが拷問ビルに捜査に入ると聞かされた岩野目は同時に、この状況によく似た『5年前の事件』のことを回想していた。5年前、このビルで殺された細呂木は、地下を調べるようポルカに促す。地下室を魔術で探ったポルカが見つけたのは…
氷黒が運び込んだ西田の死体は、強盗事件の捜査に入った警官たちの目に触れる寸前にポルカの力によって隠された。警官たちの撤退と入れ替わりでやってきた岩野目と荒瀬から逃げるように帰宅した匠は、阿牙倉百矢と氷黒に襲撃されてしまう。匠を痛めつけると、西田の死体をどこに隠したのかと問う氷黒。話を聞いたからには匠にはもう選択肢はないと追いつめられたその時、部屋の窓ガラスが突然爆ぜる。飛び込んできたのは匠を救出に来たミサキだった。しかしミサキは百矢の刀で身体を切断されてしまい、氷黒は匠を眠らせどこかへ連れ去ってしまう。その時、部屋に取り残されたミサキの身体には、ある異変が起こっていた。
氷黒は匠を拉致し、協力するよう執拗に迫った。協力しないなら小夜を殺すと言う氷黒の言葉を聞いた小幽は匠を救出する。四乃山に仇なす者は敵だ、と小幽は百矢に立ち向かう。百矢の刀が小幽を捉えたその時。間一髪でミサキが小幽を救い出す。確かに殺したはずのミサキが現れたことに『世の理を超える何か』を感じとった氷黒は戦慄する。百矢に対峙し、共闘するミサキと小幽。戦いの中、ミサキは小幽にある提案をするのだった。一方、細呂木はポルカの力を借り岩野目に電話し、警察内部に巣食う黒幕の名前を伝える。長年の身内の名を告げられ激しく動揺する岩野目だったが、意を決して容疑者の元へ向かう。
警視総監室に侵入した怪人ソリティアは、警視総監・鷹巣と対峙していた。かかってきた電話に出るよう鷹巣に促されたソリティアに、電話の主・雑貨殿はソリティアの狙撃を命じた黒幕が「幅木警視正」であることを告げる。幅木の元にたどりついた岩野目は、幅木が氷黒との電話で口にした「サバラモンド」とは何なのか問いつめる。その名を口にした途端、「火吹き蟲」に操られた警官たちが集まり、幅木を『落とし子』だと指さす。一方、阿牙倉百矢を倒した小幽とミサキたちの元へも火吹き蟲たちが集まっていた。しかし、新たに現れた人物の制止に従い彼らは去っていく。その人物の名は「阿牙倉マジリ」。かつて小幽の四肢を奪った張本人であった。
追いつめられた幅木は、薬を使い異常な力を引き出し岩野目に抵抗した。応援にかけつけた三纂のメンバーたちに、岩野目は「細呂木の件」の容疑者が幅木警視正であると告げる。仲間の手を借り、岩野目たちの前から逃亡を果たした幅木は、帝国の紋章の描かれたマントを身にまとった青年「シヴィル」に会いに行く。幅木はシヴィルが自分の逃亡のために力を使ってくれたと感激するが、見捨てるつもりだった幅木を助けたのは、頼まれたからだとシヴィルは言う。組織――『サバラモンドの落とし子』にかつて、幅木が実験台として差し出した娘ソアラ。その彼女は研究所の人体実験を生き延び、コードネーム『アラハバキ』として幅木の目の前に現れた。
幅木の霊から情報を引き出そうとしたポルカだったが、組織に娘を捧げたことを誇る幅木に自分を売った父親を重ね合わせ激しい怒りを覚える。 感情に任せ幅木の霊を握りつぶそうとしたが…。
傀雷竜『ウルドヴィジア』の右腕を小幽に与えたポルカは、この腕を信頼の証として、自分と『同盟』を結び、力を貸してほしいと小幽に申し出る。帝国の紋章に関わる組織に対抗するためにできることはやっておきたい、というポルカを小幽はついに受け入れる。組織もまたポルカへ近づきつつあった。占いの館を訪れたシヴィルと対峙したポルカは、顔も見えないほどびっしりと死霊におおわれたその異様な姿に衝撃を受ける。彼を探るべく、ポルカは魔力を行使しシヴィルの魂に手を伸ばすが、その手は彼の中の魔力とぶつかり弾け飛ぶ。もう少し深く、とポルカが手を伸ばそうとしたその時、光り輝く石の精霊を頭上に浮かべた少女が止めに入る。
四乃山尊の命で拷問ビルを監視していた太貝は、屍神殿の取材に向かう胡蝶に連れられビルに入る。太貝は、そこに居合わせたシヴィルの護衛・アラハバキが拷問ビルを監視していた黒雷を襲った犯人であると気づき襲い掛かる。アラハバキと激しく戦う太貝を、シヴィルが放った打撃が吹き飛ばした。その魔術の使い方に帝国の魔術師サバラモンドの姿を思い起こしポルカは戸惑う。一方、ソリティアの新たな発信によって、事態はまた混迷を深めていく。アイドルの映像の顔と声を氷黒にすげかえ、『サバラモンドの落とし子』に関する情報提供を求めるそのふざけた動画は瞬く間に拡散され、「サバラモンド」の名は世間の知るところとなったのだった。
組織の長老の使いに呼び出されたシヴィルたちは、身を隠すよう強要された。シヴィルが拒否すると、彼らはルルに銃を向ける。その途端、石がふりそそぎ男たちを押しつぶした。ポルカはルルを『精霊憑き』と呼んだ。彼女に憑いた精霊の一柱だけでこの街を滅ぼせるほどなのだと。真ポルカを取り戻すには、精霊の力に対抗するための準備がいるとポルカは苦悩する。サバラモンドの落とし子を執拗に燃やす火吹き蟲を恐れた組織が自分たちの邪魔をするのなら、彼らをおびき出し燃やされる前に燃やしてやろう。そう考えたシヴィルは、ソリティアに接触し自分たちがサバラモンドの関係者であることを知らしめてほしいと申し出る。
帝国の魔術師サバラモンド、その記憶と人格を転写すべく生み出された『落とし子』それがシヴィルだった。シヴィルはポルカたちの元を訪れ、ポルカに組織へ入るよう誘うが...。
自分が消えればこの街に平和が戻る。そう語るポルカを、匠はスピーカー越しに叱咤する。つじつまは合わせてやるから全力でやれ、と匠に背中を押され、ポルカはシヴィルを止めようと戦う。街の平穏を取り戻す、という我儘を貫き通すために。
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©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会