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アンデッドガール・マーダーファルスのtjrのレビュー・感想・評価

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原作の青崎有吾は大好きな作家。
ラノベのような軽い文体と突飛なキャラクターに、本格トリックのミステリが同居する。
今シリーズ以外は全て読んでいるのだが、最もアニメ化に向いている作品だと前から思っていたので期待値は相当高かった。

そして、その期待を遥かに超えるキャラクター造形に歓喜した。
異能が起こした事件専門の探偵であり自らも不死ながら首から下が無い鴉夜、鴉夜の付き人であり銃剣使いの人間である静句、鬼との混血であり三枚目キャラクターを煮詰めたような津軽。
彼ら主人公一行の掛け合いを聴いているだけで面白い。

他にも、吸血鬼や人狼、フランケンシュタインなどに加え、ルパンやホームズ、モリアーティ、オペラ座の怪人など使えるものはなんでも使うオールスター感が楽しい。
素晴らしいキャラデザにより彼らのビジュアルがある程度統一感があることで、雑多な印象は薄れている。

肝心のミステリはというと、ハッとするが言われてみれば単純なトリックは解き明かされる爽快感が気持ちいい。
ただ、種明かしが視覚的に解説されないところが多く、数話前の情報を台詞で掘り起こされると記憶力が危ういのでその辺りを手厚くしてほしい。

ただ、異能バトルと異能ならではのミステリの混合、そしてキャラクターたちの軽妙な掛け合いという独自性を持った素晴らしい作品だった。
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