シェパード大槻

新世紀エヴァンゲリオンのシェパード大槻のネタバレレビュー・内容・結末

新世紀エヴァンゲリオン(1995年製作のアニメ)
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このレビューはネタバレを含みます

エヴァとは、エバとは聖書にあるアダムの妻、イブのことかなと思いました。近代に人が得た高度な技術は「聖書」に抵触するんでしょうか、いやそんなものはいつか「聖書」に内包されることのように思います。神に触ると爆発して滅びる世界観や、最初のものはどうやって生まれたのか不思議に思う、あの子供の頃の気持ちや、新世紀の話。 

エヴァは方舟である。人は新生のための死をもってノアとなるか?エヴァが人のための方舟であるとき、同時に人はエヴァを作り出すための存在である。存在の前に関係がありますよ、他人があって自分が生まれますよ、という何か社会学的視点がこの作品全体に通っている感じがある。エヴァは第一使徒アダムから生まれた。おそらくは肋骨から。自分たちを滅ぼそうとした存在、忌むべき存在、それを利用して生き延びようとするリリンが人である。人は生きてゆこうとするところにその存在があるのだとシンジの母ユイも言った。エヴァはしかしただのアダムのコピーではない。エヴァがアダムから作られたということは、同時にエヴァがアダム再生計画の産物なのだ。またエヴァは人が造ったにしてはブラックボックスが多いらしい。初号機の装甲板は盾ではなく拘束具であるしエントリープラグは子宮のように落ち着く血の匂いがする。そこではシンジが原始の海に酷似しちゃう。「エヴァはアダムから、神に似せて造った人間」。神ってどんな?エヴァは人、使徒は人、人は第18使徒(リリスから生まれた)。ヒト・シト。他の使徒は人の形を捨てた人類の別の可能性なのである。同時に使徒は「私たちが使徒と呼んでいる人」。ところでどうして使徒は12ではなく17や18なんでしょうか。。。人類補完計画の目的は、サードインパクトを起こし人類を消し去ること。心の空白が恐怖を生み出すから人を完全な単体へ人工進化させるのだ!セカンドインパクトは、他の使徒が覚醒する前にアダムを卵にまで還元し被害を最小限にするという仕組まれたものであった。

「血は嫌い、血を流さない女、赤い土から作られた人間、男と女から作られた人間、人は神が作り出したもの?人が作り出したもの?」ってレイが言った。「レイの雑巾の絞り方はお母さんって感じ」ってシンジが言った。レイはユイのクローンなのか。レイは幼いころ赤木(母)とゲンドウを争うようなことがあったし。レイの生まれたところは光と水があったって。他に本当のレイがいてこのレイは人の真似をしている作られたものなんだって。死にたいけどあの人が帰してくれないんだって。レイがエヴァに乗るのはそれがみんなとの絆だからなんだって。ゲンドウはユイが死んでから神への道、人類補完計画に邁進する。ゲンドウがユイを殺しレイや初号機としてユイを生かしているのか。レイがゲンドウをユイのもとへ連れて行くはずだったからゲンドウはレイの体を割ったがレイが「私はあなたの人形じゃない、碇くんが呼んでいる」と言って拒否した。
カヲルはセカンドインパクトの日にアダムから生まれた使徒。アダムから生まれた者は人を滅ぼしてまでアダムに還らないといけないのかって疑問に思ってた。カヲルにとって生と死は等価値だからカヲルはシンジを生かして自分が死んだ。カヲルは使徒として(委員会から)送り込まれたがあっさり倒れた。これは使徒が17体いるのではなく17回使徒を倒すことに意味があるということなのか。もしくはたまたまカヲルがシンジを好きになったのか。
シンジは他人の中のシンジが怖くってエヴァに乗る。シンジはエヴァを知っていた。エヴァの中から帰りたくない。
レイとカヲルは経歴削除済み、シンジの母は遺体を残さず死亡、アスカの母(生みの親ではない)は接触実験の結果精神崩壊している。子供たちは2015に15歳程度なのでセカンドインパクトの年に生まれているはず。

シンジの心の補完について。怖いものは人の間にある見えないもの・拒絶、欲しいものは接触と承認。認められているのは認められようとしている自分(記号)で本当の自分ではない、とミサトも言った。だから自分で認めるしかない。では他人なしに自分を認めることは可能なのか?このジレンマ。“神様に喜ばれている身体“とか“生態系や歴史に組み込まれている存在”とかが承認になると私は思うけど。ここで閉塞を願うのが碇シンジ。現実が嫌なのは現実を真実と置き換えている心のためであり、狭量な材料から自分を守るために変更された情報のためであるという、あまり心強くないようなほんとうの理論。僕のエンコードとデコードの技術を好ましい仕様にしていくことができるかというレースに参加しますか。

レイがアダムの中に入ると、アダムは十字架から剥がれレイの姿になり初号機が空で十字架に磔に。使徒の持つ生命の実と人の持つ知恵の実両方を初号機は手に入れた。世界の始まりと終局の扉、ガフの扉が開く。みんなのATフィールドが消えていく。たくさんの写真、僕だけの夢を見ちゃいけないのか、それは夢じゃない、現実の詰め合わせよ、僕の夢は現実の続きにある、現実は夢の終わりに。「好き」という言葉に励まされた、人は互いに分かり合えるかもしれないという仮定、希望、思い込み、稀に一時的な確信。現実は知らないところに、夢は現実の中に、真実は心の中にある。心が形を作り出している、想像する力が未来を、時の流れを作り出している。生命には生きていこうとする力があるから太陽と月と地球がある限り大丈夫だと言った人。十字架ポーズのエヴァシリーズに赤い海、そのビーチでシンジはアスカの首を絞めた。

情報
生き残るにはエヴァを全て消滅させる必要がある
ゼーレ、アダム、ロンギヌス、人類補完計画はリンクしている
リリスによる補完にはロンギヌスの槍必要(ゼーレのシナリオ)、なければ唯一リリスの分身たる初号機による遂行しかない
17th使徒を倒せばユイの願いが叶う
エヴァはリリンの部下
加持が運んだ小さい荷物がアダム
セカンドインパクトは使徒との接触が原因ではないと思われる(ゲンドウがロンギヌスの槍使おうとしたため)
レイがゲンドウをユイのもとへ連れて行くはずだった
ゲンドウの結婚葉書にレイのような羽の生えた子供の絵
加持は謎の女性探偵と話す
加持は政府の人間でネルフを内偵
初号機は使徒のATを中和ではなく侵食
ネルフの構造が探られた(電源落ちた復旧ルートから)
零号機はシンジを取り込もうとした、リツコ殺そうとした
ディラックの海(虚数空間、別の宇宙とつながる)へ初号機沈みそして初号機の覚醒と解放
ユイと再び会うにはアダムとリリスの禁じられた融合だけ
ゼーレ12人
初号機に聖痕
リリスの卵:黒き月
エヴァは開眼する、目に三つの黒点
加持「真実はきみと共にある」と言ってミサトにカプセル
「ゲンドウに対する新たな人柱と真実を知るものが必要」


疑問
非公式にエヴァを量産する目的は?
サードインパクトの発生条件は?
誰が使徒と名づけた?
なぜ使徒は12ではなく18?
ユイの願いは何?
リリス、リリン、ロンギヌスの槍って何?
サードインパクトの発生条件
ファーストインパクトは?
号機と子の呼び方の数字があってない
シャシンと五人の女って?
アダムが仮に神であったが初号機が神になる。アダムが神になった回がセカンドインパクトで、初号機が神になったのがサードインパクト?旧約聖書世界から新約聖書世界への移行のような。キリストが排出されたように神は新しく生まれうるのだから。子供たちはマリアの処女懐妊の若く出生が謎に包まれているし。いやでも2000年後の神出現の後15年おいて神出現とは考えづらいかも。正直聖書わからないとエヴァわからない。

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