シェパード大槻さんの映画レビュー・感想・評価

シェパード大槻

シェパード大槻

青い春(2001年製作の映画)

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呼び水背後からプールに誘われて落ちそう他人のルールも自分のルールも判然としないのに己を表現していかなきゃいけない喫緊の課題に高校生は迫られているだんだん敗北の感じが見えてきても知らないあるいは失明と同>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

5.0

カメラの位置が良い照明が良い諧謔もそりゃ良い、アニメ的と言うのではあまり的確でないんだが、シュールレアリズムまで行かないが肉眼映像とも違うような表現があった。車のライトだけが暗闇に浮かんだり黒煙が出ま>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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強力な爆弾が作られたある時から自分自身を破壊する力を得た星、というノーラン監督のSFにも引けをとらないやばい設定こと現実。
堅く冷たいからこそ楽しませる映画の所以はその緻密さやインテリもさることながら
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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子供にとっての世界と混沌が描かれていてよかった。変な大人ばかりでロールモデルなんかない中で何が本当かを探していく旅は、きっとその子の個性に貫かれている!(ベラの場合は前向きな姿勢となんでも挑戦してみる>>続きを読む

i ai(2022年製作の映画)

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スクリーンが隔てる二つの世界を平等に扱っているのが、境界線を無くそうというメッセージに関連していてよかったし、冒頭の映画館のシーンでは観客と演者が重なる効果が印象的だった。ゴダール寺山修司岩井俊二とか>>続きを読む

ねじ式(1998年製作の映画)

5.0

赤いライト!稼げない男の恋人への情けなさとその男が真顔で居る様をつげ義春がよく描いている。真顔の人が大泣きしている人よりも激情の可能性って、アリマス。恋愛の、ロマンス的側面と資産や生活に関する側面を両>>続きを読む

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

5.0

君と戦車で暮らしたいネ、すごく透明な池に片足突っ込んだ戦車で静謐に!
不気味に静まる青い町/遠くの祭囃子/歪んだパース/スポットライト/車のライトによってのみ照らされる地面/突如視界を覆う女の広告 ←
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CREATOR(2021年製作の映画)

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奥に何かありそうな黒
ミニチュアの質感を好かん

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

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なぜ生が死よりも尊ばれているかについていつも疑問に思っていたが、「もともと生が死よりも価値がある」からそうなっているのではなく、脆い一人の人間の生に対して多くの人が尽力しているそのドラマが美しいからだ>>続きを読む

ファンシイダンス(1989年製作の映画)

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将来僧になって結婚してほしいってあれあながち狂言でもなかったんだ。動作や美学を、感動、教訓、分析などというものに従属させたくないために、この物語はどこにも到達しないのか。作法と真理はもちろん再帰的なの>>続きを読む

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

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街は絵本の様相、純に狂っている人の清さ、老人の恋が始まった時に点く街灯。
人間にはシェパードからチワワまでというような種のバリエーションがなく猿までいかなければ類似の生物を見ないということが、遠い人種
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カポネ大いに泣く(1985年製作の映画)

5.0

なんだあの最初のテーマパークは?!

清順が、必ず次のシーンで裏切ってくれると信じている。艶やかでありながら猥雑さも残す画、二元的関係の横行、笑い、神秘、ここでは無いところ。画と物語と人物の絡みつきが
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オール・アバウト・マイ・マザー(1999年製作の映画)

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色々なタイプの女の人。なんで正しさを知っている人とそうじゃ無い人がいるんだろー?どんな映画でも、「男って単純ね」的なノリで女が仲良くなるシーン好き。関係ないけどhydeと吉井和哉に似てて俺得だった。

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

5.0

ガム噛みながらの視聴を推奨❗️
先生、全ての(自分を)好きな人を殺しちゃった。(猫と女と刑事)理科が大層役立って大変でしたねー。ダークヒーローには諦念と色気と剽軽がなくちゃならん。彼のように!

"ニ
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仁義なき戦い(1973年製作の映画)

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ローテンションで早急に兄弟になるのが、良い。方言が良い。音楽が良い。赤すぎの血糊悪くない。ゴットファーザーでは社会性を感じたけど、こっちは刹那性を感じた。あの音楽が担うところは、死の鮮烈とそれに伴う少>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

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予感
タクシー運転手というものにはどこか不思議な色気があるな。そういえば映画の中ではいつも、より貧しい人の方が楽しそうに暮らしているかも。汚いのとかって全然わざとですよー。
映画では、まるで映画のよう
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

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赤すぎの血も段取りアクションも変な着付けもここまでくればアリ!

(1990年製作の映画)

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良い画には、1人やあるいは2人の美しい人間が必要で、正面性が強ければなお良いと、私はいつも勘違いをしているがこれを是正しよう。まだすっきりとした趣味の良い画をわかるまでには到達しないが、そろそろ広告や>>続きを読む

さらば箱舟(1982年製作の映画)

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現代に変遷するぐちゃっとしたとき。時計への関心にはじまり最後はみんな隣町へ。所有された人は昔のもの、見世物小屋は昔のもの、せまい村は昔のもの。さらば!箱舟。

穴が在る。太陽に吸い込まれる。子供が一瞬
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天国と地獄(1963年製作の映画)

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芸術的に良い映画は半ば退屈なものと思っていました逆に、楽しい映画は芸術的にくだらないと思っていました。しかし本作に芸術とエンタメの両立を見ました。何故?
艶やかなセリフ。素敵なまま効果的でもある音楽。
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肉体の門(1964年製作の映画)

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女になった時、脱落する。恋と生活の対決に於いて恋を上に据えたい気持ちがどこかにあるね。それでいてしかしあの脱落者を悲しく見送ったこともあるね。噴出する汗と捲し立てる早口は今に無い力強さ。妄想のビジュア>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

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何も起こらない鷹揚さ、昔の映画みたいでいいねぇー。簡単な楽しさを与えないことで、この映画自身をウチらにくれたんだよ多分。そういう抽象度。モテなくないが恋は無い、孤独じゃないが特に絆も無い、悲壮感無
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

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鮮烈な馬の頭、レストランで2人殺す場面の逼迫、車が爆発する時の緊張感、この3つのシーンは間、カット、音声等等の技巧が凝らされているんだろう、感覚的に衝撃を受けた。
恋より労働より"運転"をしたい男たち
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ふたりの人魚(2000年製作の映画)

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ファナジーが現実にぶつかってくる矢場イ構成。
きったねえ憧れの天国、こと異国の昔。

2046(2004年製作の映画)

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消えないのを、持っててねん。興醒めの日常は異国から見たらエキゾチックだし未来から見たらレトロですよ。だから個人として若者としてテキトーにやっていい。
フェイウォンがわいい

天使の涙(1995年製作の映画)

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昔、香港、青緑の壁と適当な生活にちょー憧れている。だって無理矢理他人にアイス沢山食わせられる?冗談みたいな本当の気持ちが語られて、音楽が流れて、あとはずっと生活の映像、そういう映画。恋心ってものが大事>>続きを読む

新宿泥棒日記(1969年製作の映画)

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80歳のお茶漬けの朝にきっと思い出してね。性別とかはどっちでも良くて、そんなことより、二元的になりたい、1人の他人と圧倒的な二元になりたい。だからあのことを大衆に語らなくてよいし、解放はされないのだし>>続きを読む

夢二(1991年製作の映画)

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色男ちゅーのは結構低体温症、女を本当に手に入れようとはしないからどうせ女に救われることはない、ポートフォリオが増えるだけ、女も芸術も客体でしかなくこれらを鏡として夢二は自分が何を待っていたのか分かった>>続きを読む

書を捨てよ町へ出よう(1971年製作の映画)

5.0

子供は時間が経つと自動的に大人になるのではない 子供の、大事な弱い抽象的な持ち物を大人が逆流してきて奪うのだ。それで言うと娼婦と体育会はめっちゃ強いよ笑。このことはランダムにそこここで勃発していて子供>>続きを読む

ニキータ(1990年製作の映画)

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隠れた恋心を描く監督、アナーキー少女の描写もイイ

ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

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滝の映像、アレを言葉では表せないけど、滅びると同時に生まれる生命のような、流体的音楽のような、自分の中のことのようなあの矢場イ✴︎映像。あんなのが撮れちゃったら映画を作る勇気も殊更必要だろうにね。
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不滅の女(1963年製作の映画)

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西洋と東洋の中庸、手の届かない女、超現実的映像表現、キャラクターの共感性はあまり

フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

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現実と同じくらい淡々としている
それで少女の死の場面が映えた 

兵隊という社会の中ではその過酷さ故に病んだり思考停止したり信仰を持ったり憎しみを持ったり様々だけど、結局これはどんな社会でも同じであっ
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