話題のAve Mujica主体アニメを観るため、急遽一気観。バンドリに触れるの自体およそ5年ぶりだが、シリアスに倒しすぎない青春・日常系バンドアニメだったシリーズに対する認識を大きく覆すスリラーアニメと化していて、良くも悪くも意味で裏切られた。
バンドリ世界ではバンドに励む女子高生たちがある程度の悩みや葛藤は抱えつつも、リアリティラインは踏み越えて来ない、あくまでフィクションとして緩く楽しめる作品で、それが過去の自分にとっては日々の癒しだった。それゆえ、バンドという強い連帯が求められる小集団の崩壊・軋轢・分断をこれほどリアルに描くというある種の"御法度"を公式自ら打ち破り、一皮剥くというチャレンジングな試みをやり切った事、元ファンとしては混乱も覚えつつ、これだけ引き込まれて感情を動かされたんだから、もう拍手するしかない。
キラキラ夢だ希望ドキドキときめき何だそれスタンスで突っ走りながら今までのシリーズと地続きの世界観なのが、一番グロいと思う。もうMyGO!!!!!の虜だから、俺の負け。曲だけ聴いて中二っぽいとか思っちゃってて本当に申し訳なかった、この物語は、誰かと違う自分に悩み葛藤した経験のある全ての現代人に向けられていると思う。それだけ、良かった。
ラスト2話の長尺すぎるアニメムジカに対するクリフハンガーは、MyGO!!!!!が中枢の作品を締める上で正直どうかと思うが、アニメムジカのために観始めた身としては次作への期待値を上げられたので、やはりまんまとブシロに釣られたわけである。"一生"、ブシロに飼われてる笑。