鈴木パンナコッタ

勇気爆発バーンブレイバーンの鈴木パンナコッタのレビュー・感想・評価

勇気爆発バーンブレイバーン(2024年製作のアニメ)
3.0
うーん……話を聞かないキモいロボという発明は新鮮だったし、ロボのアクションは完璧なんだけど、徹頭徹尾ノリに付いていけなかった。当初ミリタリー要素を出してたから、「あれっ?リアリティラインはそこなの?」と違和感が続いた感じ。
ノリと勢いで雑に流す作劇自体は嫌いじゃないんだけど、リアル路線にヒーローロボがいるという根幹の設定がノイズになって引きずったのかな。定番のお約束全部乗せはいいんだけど、そのために土台になる世界観の描写と、話の肝になる時間遡行ギミックが軽くなってしまったよなぁ。
フリから即回収だったので、SF的な整合性が薄かったのが残念。いや、ノリと勢い優先の作劇なのは承知だけど、そのノリ自体も”いわゆる”で構成されているので既視感しか無いのよ。”マスク割れのためだけのマスク”みたいな。SNSに適応してわざとタメを切ったんだろうけど。
なろう系みたいな、視聴者が前提知識を持っていることを前提にした作劇や設定なのよね。じゃあまどかマギカはというと、あれは基本的に「魔法少女がいる」という嘘ひとつだけの世界観。バーンブレイバーンは、「TS」「ブレイバーン」「デスドライヴズ」と、嘘が複数レイヤーになっている。
それぞれの嘘は微妙に関連してはいるけど、土台の世界観の描写が薄いから、なんかふわふわした印象。それをロボットアニメあるあるの展開=視聴者の知識で補っているから、作品単体で見ると軽い気が。
あと、バーンブレイバーンの腕だけブレイバーンのままなのもなんだかなぁ。