─カーテンの向こう側。 俺には一生関係ない世界だ─ バカが集まる底辺男子校・千鳥は、由緒正しきお嬢様校・桔梗女子に嫌われている。常にカーテンが閉まり、隣り合う校舎の教室は一度も見たことがない。 千鳥に通う紬凛太郎はいつも見かけで怖い人だと判断され、敬遠されることからいつしか人と距離を取るようになっていた。ある日、実家のケーキ屋を手伝い中にお客として来ていた薫子と出会う 「凛太郎くんを怖いって思ったこと、一回もなかったですよ︖」 凛太郎に偏見を持たず接する薫子との時間を戸惑いつつも心地よく感じ始める凛太郎だったが、彼女は桔梗の生徒で……。 “近くて遠い”二人が織りなす、鮮やかな青春彩る学園物語。
©三香見サカ・講談社/「薫る花は凛と咲く」製作委員会