このレビューはネタバレを含みます
・シナリオ、キャラ(15)
・作画、演出(12)
・音楽(13)
・その他(-8)
もう観たのが随分前なので当時の記憶をかき集めての評価。一言で表現するなら「伏線回収の無いミステリー作品」。序盤に何かが起こりそうな期待だけさせられてぶん投げられて終しまい。OPだけ今でも思い出せるくらい印象的だった。
2024年3月
再視聴したため上記を訂正。
伏線の回収が無いという点については、全く行われてないわけではなかったが、伏線とまではいかない現象まで含め、説明しきれてないと感じる部分は多かった。
まず真咲周りから。真咲がレイジと初めてナナキ村に来た時に、何故条件を満たしていない真咲がナナキ村の外に出れたのか、何故真咲の言って欲しいことしか言えず、実在もしないレイジがナナキに襲われたのか、そもそも何故レイジについてくるだけでナナキ村に入れたのか、どうやって2回目の入村まで暮らしていたのかなど曖昧になっている点が多すぎる。特に再入村までの暮らしの部分については一度言及されかかったのにもかかわらず、良いとこで遮って結局最後まで説明は無し。(無かったよな…?)
他にはナナキ周りで言うと、何故終盤は当たり前に他人のナナキが見えていたのかや、ナナキを受け入れるのと肯定するのはどうライン引きするのかや(自分的には受け入れることは最終的には肯定することと同じだと考える)、ナナキを受け入れた時点で村の外に移動する人(颯斗や真咲)としない人(バス運転手)が発生するのは何故なのか、などなど複数疑問が残る。あと最後帰った人たちはナナキを受け入れられたってことなの…?「よく見たら可愛いかも」で軽々しく受け入れられてしまっていいのか?これまでの12話分の重さが感じられないラスト。
まだ他にもあるけどもうお腹いっぱいなのでここまで。ちなみに以前の記憶で気に入ってたOPは確かに曲自体はかっこいいけど、作品とはあんま噛み合ってなさそう。キャラクターも魅力を感じない。
リアルタイムで観てた当時はアニメ超初心者だったので気づかなかったけど岡田麿里がシナリオだったんだなぁ。個人的には岡田麿里のシナリオのいいとこは豊かで心打たれる感情描写にあり、逆に悪いところは代償として因果関係の説明が省かれやすいところだと思ってるので、多分この作品は岡田麿里の良いとこを潰して悪いとこだけ抽出してしまっている。