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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第2期のdendohのレビュー・感想・評価

4.3
普通に面白いな。確かに一期の方が楽しいけど、少なくとも世間で言われているような駄作ではないと思う。

とはいえ『この物語は何を言いたいの?』って言われると即答に困る。何となく『社会的な共同体を作り上げる』という物語を描きたいんじゃないかなと思った。

鉄華団が比喩的な意味での家族なのは言うまでもないが、女性救済の為のポリアモリーを形成しているタービンズや、それに影響を受けたクーデリアとアトラが最終的に辿り着いた同性婚関係など、家族を知らずに育った孤児たちが、現代日本で尊ばれる伝統的な家族以外の『多様な家族』を作ったり解体されたり、そういった事が本作では描かれる。

で、その中で浮いているのは、やはり孤児だったマクギリス。彼は唯一の友人を裏切り、自身が孤独であると独り言つ無政府主義者。父親を軽視したり、婚約者のアルミリアとの関係も偽り()という、共同体の価値を否定した人間だ。このマクギリスと他の集団に所属する人々(例えばオルガあたり)を対比しながら視聴するのも有意義かも知らない。
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