ゆず

電脳コイルのゆずのレビュー・感想・評価

電脳コイル(2007年製作のアニメ)
5.0
2007年当時は人型のイリーガルがこわかった。(今はJKでライダースーツで役所の職権濫用する"オバチャン"17歳のキャラ設定が意味不明すぎてこわい)(学生服着ていてもコスプレにしか見えない…こわい)

15年振りに見てもまったく色褪せない(そして理解が追いつかない)SF世界。今ならAR(拡張現実)って言葉で一言で説明できるけど、当時はそんな言葉は少なくとも一般には広まってなかった。ようやく時代が追いついた?
いや全然追いついてなくて、15年経っても現実の眼鏡は一向に進化しない。進歩したのはフレームだけ。こっちは電脳コイルみたいな眼鏡がほしくて眼鏡かけ続けてるんだよ…!

子供時代の、子供にしか夢中になれない世界って誰もが一度は通ると思うんだけど、本作はそんな"子供にしか見えてない景色"を拡張現実…「電脳空間」として表現している。
私たちが子供の時に触れた、学校の怪談や七不思議、都市伝説といったものを、電脳空間の歪みが生んだ不具合として再現しているような感じ。
ハイテクな現象なんだけど、身近に感じられる。

また、登場人物たちも「昭和の子供」といった感じでとても親しみやすいので、それもノスタルジーを掻き立てる。
ハイテクだけどどこかノスタルジックな作品だ。

作画の仕上がりも相当良いと思う。
よく走ってる印象のある作品だが、走る時の腕の振りや曲がる時の体の傾きなどは見ていて気持ちよさがあった。
ストーリーも作画も両方素晴らしい傑作アニメ。オススメです。

OP曲が好きでした。
ゆず

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