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イエスタデイをうたってのめるのレビュー・感想・評価

イエスタデイをうたって(2020年製作のアニメ)
3.6
リクオ、ハル、シナコ、ロウ

作風(作中の年代?)を見ると2005年くらいのアニメに見える。
ビデオデッキとかブラウン管とか、あと服装のせいかな?

劇的な展開があるわけでもなく、メインキャラ4人を取り巻く日常がふわっと流れていくアニメでした。
それでも観やすかった。

主人公がコンビニでアルバイトをする大学卒業生っていう設定がいい。それでいて、その状況を今すぐ変えたいと思っているわけでもなくのんびりマイペースに毎日を過ごしているところがいい。

今の日本は「卒業後すぐ就職しよう」「仕事を辞めるわけにはいかない」という雰囲気があって窮屈だけど、このアニメはそういう息苦しさを少し取り除いてくれるような作品な気がする。
「急がなくても焦らなくても、きっと自分の進むべき道が見えるよ」って。

恋愛パートについて。
リクオとハルがくっつくのは頭では分かってはいたけど、リクオとシナコの距離が縮まる様子のほうが丁寧に描かれているから最後がわりと唐突に思えたかな。

でも、あのハルちゃんの性格ならどんな急展開もOKにできそうな行動力を持ってる。
とはいえ、夜遅くにリクオに会うために一人でフラフラしているのは危ないよ。リクオも大変だなぁ…。(もはや保護者)

そんなにトキメキを供給するストーリーではないけど、後半のリクオとシナコは良かった。
あと、途中で介入したミナトとユズハラは好きだったからもっと出てほしかったかも。

賛否が分かれそうなハルちゃんを好きならばこのアニメは楽しめると思う。私は普通に好きだった。

最初は歌手を目指す4人グループのお話だと思っていて、てっきりビートルズの"Yesterday"が作中で出てくるのかと思ったら全く関係なかった(笑)

spotifyにラジオドラマがあってスピンオフが聴けるのでぜひぜひ。
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