ゴリラ

Sweet Home -俺と世界の絶望-のゴリラのレビュー・感想・評価

Sweet Home -俺と世界の絶望-(2020年製作のドラマ)
4.0
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あらすじ
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事故で家族全員を亡くした引きこもりの高校生ヒョンスは、グリーンホームという古い集合住宅に引っ越してくる
ところが世界に異変が起きた
多くの人間が残忍な怪物へと姿を変え、人々を襲い始めたのだ…
韓国webマンガ原作のサバイバル・アクションホラードラマ

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レビュー
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■韓国映画と韓国ドラマ ■

韓国ドラマデビュー!
韓国映画はそれなりに観てきたが、ドラマは初挑戦!
毛嫌いしていたわけではなく、単純に観るタイミングを失っていた…

と、言っても本作1シーズンの制作費は

30億円!!!

映画だのドラマだの境界線を引くのもバカらしくなる数字(笑)


■ “ゾンビ” ではなく “モンスター” ■

“未知の病原体により豹変した人間たちが蔓延る世界の中、ある空間に閉じ込められた人々”

完全にゾンビ映画的な設定だけど、“能力に個体差があるモンスター”ってとこが面白い!

モンスター化がその人間の“欲望”によって変わってくるってところも好みな設定
『アイアムアヒーロー』の個体差ゾンビにもちょっと近い感じ
“特殊感染者”って設定も『アイアムアヒーロー』に似てるかも


■過去を背負った人々の群像劇■

海外ドラマ『ウォーキングデッド』『LOST』『オレンジイズニューブラック』などにあるようなある危機に面した人々が共同生活を送る的な設定
更にそれぞれの不憫な過去が明かされていく流れが個人的には好みのタイプの群像劇!
ただ、そこは韓国なんでその不憫・不幸具合がエグい!
特に主人公ヒョンスの過去は可哀想過ぎる…


■キャラ立ちしっかり■

群像劇の見所と言えばキャラ立ち!

ぼんやり不思議系主人公、冷静沈着なリーダー、生意気女子高生、ロック女子、刀使いのキリスト教信者、タフで謎めいたヤクザ、元消防隊員の女、メカに強い車椅子男などなど…

“信頼てきる男”キム・サンホ登場シーンはアガった!
いつも爽やかなイメージが強かったイ・ジヌクはあまりに印象が違い過ぎて見終わってから気付いて驚いた!
リーダーも最初いけ好かない感じだったけど段々好きになっていったわぁ~
個人的にはロック女子ジス推しかな!
キリスト教信者ジェホンもいいよなぁ~
ここ二人をカップリングするとこ最高だわぁ~
ヤクザと看護士(?)もいい感じ!
こういう群像劇のカップリングって大事よね!

そして、特記すべきはMAD SISTERこと
イ・シヨンの肉体よ!
もうバッキバキ!
特に蜘蛛モンスターとの攻防戦で見せた全身の筋肉がエグい、エグい!
『サスペクト』のコン・ユ以来の衝撃!
あの作り込みがあるお陰で、彼女が出てきた時に安心感が出る!
さすが女子ボクシング韓国代表!


■主題歌Worries■

韓国映画ではあまり使われない洋楽が印象的
特にラストでよくかかるImagine DragonsのWorriesがアガる!


■特殊感染者の能力■※ネタバレあり

本シーズンでは特殊感染者の能力が、ほぼ不死身という防御力一辺倒だったので若干盛り上がりに欠けていた(第2の男の弾丸返しはアガったが…)
それがラストついに攻撃力スタイルに覚醒!
こりゃ~シーズン2が楽しみだぜ~!!


■取り込まれる人間と葛藤する人間■※ネタバレあり

それぞれが抱える欲望、怒り、悲しみ…
それらに飲み込まれモンスター化してしまうのか、葛藤しながら贖うのか
感染し、“ふるい”にけられていく人間たち

不幸指数MAXの主人公ヒョンスが、自分の中で渦巻くそれらの感情と葛藤するから胸を打たれてしまう

シーズン終盤、雪の中で軍に囲まれ、無数の銃を向けられるヒョンス
イジメっ子たちに囲まれた状況と被る
ただ、今のヒョンスには彼を取り巻く絶望からどうにか引き戻そうとする大人たちがいる
彼らの言葉をフラッシュバックするシーンには目頭が熱くなった


■まとめ■

ストーリー、設定、キャラ立ち、アクションとかなり好みな内容で、大満足!
モンスター造形は若干B級感あったが、盛り上げ方、見せ方がうまいのでさほど気にならなかった
ただ、ところどころ「そこはしょるの!」「そこはアッサリなのね…」と、演出が荒い箇所もあったかも…

久しぶりのドラマ、長い分その世界観に浸ってしまう具合が映画より強いなと感じた
かなりの制作費を投じた作品なので、一様に韓国ドラマとして括ってしまうのはいかがなもんだが、満足できる韓国ドラマデビューが出来て良かった!
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