ハンスウ

リコカツのハンスウのレビュー・感想・評価

リコカツ(2021年製作のドラマ)
3.8
リアルタイムでは第1話で途中放棄したドラマなんですけど、もう、2年前なんですねぇ。アマプラで字幕付きだから夜中に音低くして観れるからなんとなく見始めたんですけどスイスイ観れて予想以上におもしろいでした。

主人公達がまず結婚してそれですぐにタイトル通り離婚するんですよね。このタイトルだから離婚がいかにめんどくさいかという、そのプロセスを見せていって、最後にようやく前に進むための離婚できましたっていう話にしてもそれで感動できると思うんだけど、結局、月9的なハッピーエンドのラブストーリーでした。つまり元の鞘に収まっちゃったんですよね。それならそれで、こういうタイトルは使うべきではないと思うけどなぁ……。

リアルタイムでは瑛太の作り込んだ演技がちょっとヒドかったから、こりゃダメだって思ったんですけど、今回最後まで観たら北川景子と瑛太のコンビがかなり良かったと思いました。見た目は普通にカップルに見えるくらいお似合いだし、基本的にケンカするんだけど、そのケンカシーンを毎回おもしろく見せてくれてました。

しかし、手放しでホメちぎれるくらいおもしろかったのは5話くらいまででしたかねぇ……それ以降はだんだん脚本が迷走し出してるような感じが否めないですぅ。北川景子の実家と勤め先が東京で、瑛太の勤め先が水戸で、家を出た瑛太の母親の居場所が箱根なんですけど、次第に登場人物たちが水戸と東京と箱根を自在に行き来するようになるんですよ。そんな簡単に水戸まで行かないだろう、と。水戸から東京まで来ないだろう、箱根まで行くかぁ?っていうハンパないツッコミどころ満載へと移行していったわけです。

よく三角関係をやる場合、恋敵が男のいないところでヒロインにちょっかいを出しに行くシーン、あるじゃないですか? それをね、水戸にいる恋敵が東京まで来て「もう、彼とは離婚したらどうですか?」って言いに来るんですよ。笑うでしょ?

こんな感じのことを、東京から水戸へ、箱根から東京へ、水戸から箱根へ、と、みんなあっち行ったりこっち行ったりしながらあーでもないこーでもないとやってました。こういうことをやるためにはよっぽどの突き抜けた爆笑コメディじゃないと成立しないと思うんですけど、この連ドラはそこまでのコメディではないんですよね。でも決してつまらなくはないし、主役コンビがおもしろかったのが救いでしたかねぇ。
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