きみどり

怪物のきみどりのレビュー・感想・評価

怪物(2021年製作のドラマ)
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サブテーマ:朝鮮族とロシアの扱いについてアレコレ考える。


な、な、長かった。
おおいに見応えあるミステリでしたが、伏線多すぎ、どんでん返し多すぎ。ジェフリー・ディーヴァーも真っ青では。
何かしながら観るような作品ではない。3話進んで2話戻りながらなんとか完走したで…。それもこれもシン・ハギュンとヨ・ジングのルックが眼福な上に、とても素敵なバディものだったお陰なんですけど、あーも疲れたよー😵。

あと、肉屋の若女将が美人すぎるのに恋愛要素持ち込まなかったのもよい。
でもでも、宮沢りえの目元を涼しくした風情で、例のおっかない肉切り包丁を朝晩振り回しての肉体労働にも関わらず、いつ見てもサロンケア直後のふわふわロングヘアってどうなん。いいけど、可愛いから。


韓国経済の繁栄から取り残されたような過疎の町。どこで誰が何をしていても町内に筒抜けの、煮詰まって焦げついた密な人間関係。20年前の失踪事件、新たに起こる失踪事件、殺人事件が絡み合う。


後半は、謎解きはさておき象徴的な父殺しがメインだった。韓国のコンテンツにはこれ非常に多い印象がある。儒教や兵役に理由を求めるのは安易かなあ…。
翻って日本にこういうのが少ないのは、家庭内での母親の実権(ただし可視化されにくい)が強く、父親の存在感が薄いせいなんでは。ソースはありませんごめんなさい。


ドラマの本筋とは関係なく気になったことがいくつか。
・朝鮮族の売春婦が可哀想。不法滞在という立場の弱さゆえヨ・ジングの囮捜査に協力させられた挙句、殺されてしまう。
・町の主婦たちが違法賭博してて、賭け金がなんと人民元。「博打の胴元は?」て尋問シーンでもはっきり言わないけど、おそらく中国から朝鮮族の労働者経由で持ち込んでると言いたいのかしら。
・釜山のロシア人街で育ったというチンピラ開発業者(超漫画顔)が出てきて、ちょいちょい怪しいロシア語で喋る。とりあえず悪役はロシア人っていうの、欧米のコンテンツだけじゃなかったのね。


フォロイーさんのレビューのお陰で、韓国における「朝鮮族」の位置付けを理解しつつあるのですが、いったん気になるとそこらじゅうに出てくるもんですね…。
きみどり

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