ああ、思いの外泣かされてしまいました。
好きなひとを評して、重い、とのたまうひとが苦手です。
自分の責任感のなさと弱さと自信のなさを棚に上げて、あたかも相手にすべて非があるように責め立てることがなかば受け入れられている風潮が苦手です。
この主人公も、ああ、なるほど、こういう親に育てられるとこうなるのだな、と悔しいほどにリアル。実話が原作というのは伊達じゃない。
それでもなんとか自己肯定感を回復させようとひとりで歩く彼に対して、自分は必要ないのかと泣き崩れる彼女もまたリアル。
それはそれで共依存なんやないのとボーダーすれすれのあやうさを感じつつ、脊髄反射でもらい泣きしてしまた。
愛ってほんとややこしいまぎらわしい。
ラスト、雲を見せたあとの一連のシーンが尊さしかない。
川島海荷ってこんな顔面だったっけ。