主人公カップルがとびきりかわいくて、私の信じるものをずっと大切にしてくれる優しい世界で、とても素敵な恋愛ドラマだった。
ドラマのセリフにもあったけれど、ドラマの制作者から「誰のことも取りこぼしたくない」という気概を感じるのが本当に本当に良い。
見ていて、息がしやすい。このドラマの世界には自分にも居場所があるんだって。
序盤から匂わされていたように、メイン登場人物にゲイがいること。
母親のいない家庭で長女が母親の役割を担わされていない（姉として妹を大事に思う気持ちはよく理解できる）こと。
親と折り合いが悪い子がいること。
ユキコの周りにちゃんと耳を傾けてくれる大人が複数人（父親、教師、バイト先の店長）いること。
ユキコが「恋した方がいいのかな」とこぼした時、店長が「恋をしてもしなくても、楽しかったらいいんじゃない？」って答えてくれたこと。
ぜんぶぜんぶ気持ちを楽にしてくれた。
そして、ユキコが「みんなから愛される絵に描いたような主人公（困難にも屈せず、ひたむきに明るく頑張る子）」である一方で、ユキコの友人はユキコのように何でも前向きに頑張れる「良い子」じゃなかったこともすごく良かった。
健常者が障害者に「謙虚でわきまえた」態度を求めることほど気持ち悪くて傲慢なことはないと思っていて。
例えば、ユキコがバイトを頑張ったのは「早く仕事を覚えて自己肯定感を高めるため。自信を持って森生と向き合うため」であって、ユキコに邪険にした同僚を納得させるためではないじゃない？
確かに人の頑張る姿が誰かの心を動かすことはあるし、人一倍努力をするユキコの行動が同僚・店を動かしたのは事実なのだろうけど、周りの冷たい目を変えるためにそれを当人に強いるとなると話は別で。
ユキコが、誰かに迷惑をかけないためではなく、終始自分のために頑張っている姿を見られたことが嬉しかった。
ただ杉野くんはヤンキーではないよね！笑
