おにおに

徳川家康のおにおにのレビュー・感想・評価

徳川家康(1983年製作のドラマ)
4.2
子どもの頃からNHK大河ドラマが好きで、アタリのときは毎週日曜日を楽しみにしています。
ハズレなときは1年間残念な日曜日・・という人生でした。
せっかくのFilmarksの場所なので、NHK大河ドラマのレビューを書いていこうとおもいます。

記念すべき第1回は「徳川家康」(1983)
私が初めて1年間通してみたNHK大河ドラマです。

この大河ドラマはとりわけいろいろあって、とても思い出が深い作品です。

私は当時小学校3年生。
今は相当歴史マニアな方だと思いますが、当時はまだまだ歴史はぜんぜんわからず。
学研の漫画や、図書館で借りる小学生向けの本で、超有名なひとについては聞いたことあるくらいの感じ。
「徳川家康」や「豊臣秀吉」も名前くらいは聞いたことある、というくらいの感じでした。

当時、私は広島県広島市に住んでおり、母方の祖父母が遠州浜岡におりました。
1~2年に1回くらい広島から行くのですが、新幹線はのぞみはまだなく、ひかり号。
名古屋でこだまに乗り換えて、浜松で下車、浜松まで車で迎えにきてもらっていってました。

そう、遠州って徳川家康のご当地なんですね。
浜松は、家康が今川領に進出して、三河岡崎から本拠地を移した地です。
祖父が歴史好きで、近所の「高天神城」によく連れていってもらいました。
祖父が広島にきて、一緒にテレビでこの「徳川家康」を見た記憶もあって。
祖父は「家康よりも秀吉のほうがえらいら」っていってたのも覚えてる。ご当地なのにねw
まぁ秀吉は立身出世したからえらい、っていうことだったんだろうなぁと大人になったいま理解してます。

「本能寺の変」っていう回が次回予告で出た回ですかね、母が「おお!来週は本能寺の変だってみなきゃ!」っていってたのもなんか覚えてる。当時の私は「本能寺の変」っていうのがどういう事件なのか知らなかったんですが、知らないなりにもなんかすごいことが起きるんや!みたいなね。

信長は役所広司、秀吉は武田鉄矢、いやあ大河ドラマ常連、人気実力ともトップの俳優ですねー
さすがは大河ドラマという感じですねー

大河ドラマ「徳川家康」には、もうひとつの思い出があります。
主演の滝田栄さんのお兄様のうちが当時隣家だったんです。
で、そこの子が私と同じ歳の同級生で、毎朝一緒に小学校にいったり、サッカークラブや少年野球でチームメイトだったり、まぁよく遊びました。よく喧嘩もした。
まぁそいつの父親(=滝田栄さんの兄)、滝田栄さんによく似てイケメンでねぇ。
私は「隣の子」なんですが、教育もされたし叱られたりもしました。
スポーツマンはこうでないとダメなんだぞ、みたいな。「かっこいい男になれ」みたいな感じの教えが多かったですね。
その縁で、滝田栄さんと一緒に近所の太田川にハゼ釣りに連れてってもらったことがあったりもして。
今はもうそいつもどこで何してるのかわかりませんが、この「徳川家康」を思い出すと必ず思い出します。


前置きが長すぎたのですが、本作を語る上で個人的には上記は外せないので書いちゃいました。
ドラマの話に戻りましょう。

やっぱり、私が歴史好きになる入口あたりのNHK大河ドラマになっただけあり、おもしろかったと思います。
この作品を出発点にして、今日までずっと大河ドラマをみましたが、それらの作品との相対的な比較でも上位の★です。

原作は山岡荘八「徳川家康」。
当時は大河ドラマもあって一大ブームになったそうですが、その空気感は子どもすぎてさすがに肌感はできずでした。
後年、高校生になってから文庫本で読破しました。けっこう分厚いのが50冊という、超長編大作ですよ!
これを通学の西武線の電車で読みましたねー。おもしろかったですよ!長かったが。
この頃は、司馬遼太郎にも出会って、このあたりの小説を読みまくってね、ゲームで「信長の野望」に夢中になって、大河ドラマもおもしろくて。私が歴史好きになったきっかけはだいたいこの頃にできたものと思います。

主演の家康役は滝田栄。名演でしたねー
私の家康像のイメージはやっぱり「独眼竜政宗」の津川雅彦が断トツで、滝田家康のイメージはあまりないんですが・・壮年時代も老年時代も演じ分けて、感情の起伏も大爆発でね。

いま、「どうする家康」ってやってるじゃないですか。
5話くらいまで観たところですが、あれはこの「徳川家康」に1ミリも勝ってるところがないですね。
いやあ、昔の大河ドラマはよかった・・っていうことをやっぱりどうしてもおもってしまう。

繰り返しますが、小学校3年生だったんですが、今でも覚えてるシーンがいくつかあります。

・今川義元のまえで、子役の竹千代が、大胆不敵にも縁側から放尿するシーン。「これは大物じゃ」的な
・金ヶ崎の撤退戦のときですかね、武田鉄矢の秀吉が家康の脚の汚れをニコニコしながら拭くシーン
・嫡男信康の切腹を知ったときのシーン。滝田栄がめっちゃ泣き叫んるあのシーンだ。
・大坂城での対面前夜、秀吉が家康のところにひょっこり現れて「すまんが明日はわしに頭をさげてくれんかのう」っていうシーン
・大坂夏の陣で真田幸村が家康本陣に迫るシーン。家康は床几に腰かけているのですが、銃弾が近くをかすめてもびくともしない!っていう
・大坂城で秀頼と淀の方が自害したのを知ったときのシーン。やっぱり老人滝田栄が「なんてことをしてしもうたのじゃあ」みたいな感じで泣き叫ぶ

・・こんなところか。けっこう覚えてるもんです。
それだけ子どもにもしっかりとそういう爪痕を残した、ひねりのない、王道中の王道といっていい名作大河とおもいます。
いま再放送をみてもおもしろい!NHKオンデマンドでみれるよ!

徳川家康は長命で、最終的には天下の覇者となる人物なので、「戦国時代」を家康を通してみると、ひととおりの日本の中央の(九州とか東北とかはそれぞれにまた別のおもしろい話がある)戦国時代史をながめられるので、このへんの歴史を知ってみたい!というひとにもおすすめできる作品だとおもいます。

★は・・
初回ということで、これにつける★は、これから書く作品の基準になりそうな感じがしますが。

おおまかに

★4点台:良作
★3点台:凡作
それ以下:クソ大河

というようなイメージでいくとして、★4.2!くらいでいっておこうとおもいます。

では、また。
おにおに

おにおに