Ryan

北氷洋のRyanのレビュー・感想・評価

北氷洋(2021年製作のドラマ)
4.3
人は野蛮であり、無知



ストーリー
19世紀。地獄のような戦場を体験した元軍の外科医でパトリック・サムナーは、北極海をめざす捕鯨船の船医として乗船することになった。その船で、サムナーは野蛮なモンスターのような男ヘンリー・ドラックスと対峙する。


ジャック・オコンネル×コリン・ファレル
脚本・監督 アンドリュー・ヘイ


北極で撮影を敢行した超大作。
引き込まれる画作りと画期的な撮影手法、飽きさせない場面展開の切り替え、潤沢な資金がなければ不可能だっただろう。
ゲームオブスローンズに近い物を感じる。
もっと言えばゲーム「アサシンクリード」やヴァイキング要素も満載。
本来あるべき姿のパイレーツオブカリビアンと言っても過言ではない。

個人的にとても満足のいく内容となった。
終始暗く陰鬱で扱う題材は「無法と人間性」
その中にある人間的道徳性と秩序を盾に暴力に立ち向かう姿は必見。
1人の男を通して人生の絶望を目にしていく。
激しい暴力表現だが、その中にある哲学的思考も読み取ってほしい。
忘れかけていたが、人間とは野蛮な生き物だったと思いだした。
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