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最愛のshihoのレビュー・感想・評価

最愛(2021年製作のドラマ)
3.7
アンナチュラル ・MIU404のプロデューサー×演出家の方が手がけていると知り観てみた。主題歌の「君に夢中(宇多田ヒカル)」から想像していたのはどっぷりした恋愛ドラマだったが、内容は9割サスペンスだった。

濃厚なラブシーンがなくてホッとしたのと同時に、この主題歌みたいな話が見られるのかと思っていた分ちょっと残念だった気もする。終わってみると笑えるシーンがほぼないのと、前に挙げたお仕事ドラマたちと比べると作中チームのあれこれを楽しめる側面もなく、あまり愛着が湧かなかった。確かに演出(音楽のかかり方とか)はものすご〜くそれっぽいんだけどね…ハマってないというかハマらなかったというか。

吉高由里子は何をやっても"そのまま本人"って感じだけど、それで許されるほど自然に作品に溶け込む不思議な空気感の役者だなと思う。役によっては「もう勘弁しちくり…」ってなるけど魅力的ではある。

夢中で一気見したのでそこそこの面白さはあったのだけど、見終わってみるとなにか色々議論すべき部分を「最愛」というテーマで誤魔化されている気がしてモヤモヤが残り、何日か考えたのだけどやっぱりスッキリ飲み込めなかったのでそのままレビューしている。消化不良だ。

1話目の感想で「乙女ゲーみたい」って書いたけど、見終わるとcookieあたりで連載していそうな女性向けの漫画みたいだなと思った。主人公は社長なのに空いてる時間があり過ぎて夕ご飯前には帰れるんだ…とか違和感があったし、吉高由里子が新薬を開発している会社の社長(兼技術職)にはちょっと見えなかった。井浦新の魅力でもっていた感も否めなかったし、彼の演じる加瀬はちょっと女性の理想過ぎて現実味がないのではないかなぁと思った。また、登場人物が大体主人公の味方でこぞって大事にしてくれるのは都合が良すぎる気がして、いまいち応援する気にもなれなかった。

まぁ思っていたように話が進まなくて、あんま好みじゃなかったっていうことかな〜!一番の学びは『愛って極めて利己的なものだ』という再確認でした。

※ネトフリで観る方に注意点なのですが、各話冒頭に登場人物視点の語りが入るので「前回のあらすじをスキップ」はしないようにして下さいw 私はこれのせいで何話か分見逃して最終話鑑賞前にまとめて冒頭だけ見返しました…正しく観ていればもう少し印象良かったかもしれない。
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