さちこ

アバランチのさちこのレビュー・感想・評価

アバランチ(2021年製作のドラマ)
3.5
・大好き藤井監督の作品とあって期待値大だった作品。映画作品かと思うような湿度の高い美しい映像とカメラアングルで楽しませてもらった。

・大山はいつも高いところから下(庶民)を見ている一方でアバランチメンバーは山守さんや西城くんが働く地下室やアバランチメンバーが作戦会議をする閉塞感のある部屋に象徴されるようにグラウンド・ゼロに居るのが対象的だった。しかしながら大山のような存在を雲の上の存在と見上げたり、見下したりするのではなく同じ目線で見ているところがアバランチらしいと思った。そして最終話での総理の「総理は国民の意見を聞くのが仕事」というワンフレーズでお互いの視点が本当の意味でイコールになったように感じた。

・インターネット配信で国民の総意をもって罪とする現代風の戒めもありつつ、TV・新聞・週刊誌などのマスメディアも未だ国民の総意を生むメディアとして取り上げられているところに製作者のマスメディアに対する鼓舞の意図を感じられた。
さちこ

さちこ