地底獣国

未来世紀 SHIBUYAの地底獣国のネタバレレビュー・内容・結末

未来世紀 SHIBUYA(2021年製作のドラマ)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

白石晃士監督による近未来ディストピアドラマ。エピソードコメント結構書いたのでここでは補足と総括のような話をします。

基本設定はディストピアSFだけど、やってることは大体「コワすぎ!」と同じ。呪いの髪の毛に代わって宇野祥平さんが便利アイテムとして活躍する。4話の前半とかほぼコワすぎ。そんなわけで白石晃士ファンにとっては安心と安定のクオリティ、そうでない人にとってはちょっと厳しいかも。

ここからは面倒くさい白石ファンとして気になった点について。

5、6話の展開が駆け足過ぎた印象。コワすぎだと1話70分ぐらいで時間をかけて見せられたのが本作だと平均45分程度なんでどうしても忙しなさを感じてしまいましたね。ただイッキ見にはこれぐらいの尺の方が向いてるので難しいところ。

それからキリタ、何故いかにも悪い人ですって口調と仕草にしたのか?彼がこの超格差社会をなんとかしようと真面目に考え抜いた末にプロジェクトを始めたんだと視聴者に感じさせるにはもうちょっと「普通」っぽくした方が良かったのと違いますかな。ついで言えばいちインフルエンサーに一国のトップだった人物を重ね合わせるような演出もどうなのか?

この計画に対してミツルマンの頭脳では論理的に反論できないというのは分かりますが(田中にその役割を振っても良かったかも)、感情で返すのなら「そういう相手を見下し切った考えの奴には絶対着いてかない」ぐらいの方がこちらとしては醒めずに観れたかなぁ。

あともう一点。「母親」という人種に対して大分悪意のある描写が目につきましたが、白石監督の個人的体験から来るものなのか、それとも単純な性差別なのか結構気になります。

随分文句を垂れてしまいましたが、「早よ続きくれ」って思うぐらい楽しかったし、くどいようですが白石晃士ファンは見逃し厳禁なのでHulu入って無い人は他所を一時解約してでも入って観るよう、宜しくお願いします。
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