2036年、シブヤ。 ミツル（金子大地）とカケル（醍醐虎汰朗）は、親なし金なし学歴なしの、デジタル社会の底辺WeTuber〈正義マン〉。動画配信で一攫千金を成し遂げて、純正脳内チップの搭載を夢見ている。ホームグラウンドの裏シブヤから動画を配信していると、女性の上半身のマネキンを抱え、意味不明な言葉を発し続ける中年男（宇野祥平）と遭遇する。この〈マネキンおじさん〉と絡む投稿動画がバズったため、後日また会いに行くと、自宅に来るように誘われる。

配信動画がバズった＜正義マン＞ミツルたちの元に、ツバサ（杏花）という女性から「父に、交通事故で失った記憶を取り戻させてあげたい」という依頼が届く。視聴者からの投げ銭を資金に、ツバサの父親を「記憶センター」に連れて行き、記憶のデータ化を試みる。たどり着いた事故の目撃者の記憶データにはなぜか、父親を轢いた弁当会社のトラックを追いかける意外な人物が映っていた。

ツバサの依頼を解決した正義マンに、視聴者からの新たな依頼が殺到する。ミツルたちはその中から、「息子の涼太（佐久本宝）をAI恋人のフウカ（池田朱那）と別れさせたい」と切望する両親に会いに行く。スマートグラスをかけたときだけそこに存在するフウカと、心の底から想い合う涼太を見て、正義マンは2人を応援する気持ちになる。しかし、涼太が幼馴染みの珠美（日影舘まい）にフウカを紹介したことをきっかけに、涼太とフウカの関係が転機を迎える。

智花（阿蘇小百合）という女性から、「恋人の朝陽（本田響矢）を見知らぬ女性から守って欲しい」という依頼が入る。智花から送られた動画には、朝陽に刃物で切りかかるピンク色のワンピースを着た大柄な女性が映っており、正義マンが1週間尾行してみることに。さらに、朝陽がピンク色のワンピースの女性を夢に見たと言うので、記憶センターで朝陽の夢をデータ化すると、衝撃の事実が浮かび上がる。

お悩み解決系WeTuberとして人気者になった正義マン。大好きな〈白鳩弁当〉の全種完食企画を平和に配信していると、カメラマンの田中（篠原悠伸）が「マネキンおじさんが叫んでいた数字は『鳩を撃て』という意味の暗号らしい」と切り出した。視聴者から情報が続々と寄せられる中、マネキンおじさんの正体を知っているという匿名の女性が現れる。知らぬ間に巨大企業の闇に関わる事件に足を踏み入れてしまった正義マンの身に、危険が迫る。

敵の襲撃からなんとか逃げ延びた正義マンは、マネキンおじさんがかつて研究者として働いていた〈リライフ研究所〉への潜入に成功する。そこで彼らは、裏シブヤのホームレスらが人体実験のモルモットとして利用されている光景を目撃する。さらに、そこで待ち構えてた超意外な人物が、究極の国家構想「プロジェクト9」について説明し始める。