不穏。1話は突出した展開のないシナリオだけど、音・カメラの揺れや寄り・演者の表情とセリフのズレなどが不穏。不安定。不協和音が鳴り止まなくてドキドキする。
さすが大九明子…おもしろい。録画保存するわ…
#2
単純に不倫のドラマと侮れない。
ありがちな感情だだもれ系でなく、ときおりキラッとナイフの刃先が光るように主人公の鋭利な想いがよぎるのが良い。
鈍感で横柄な態度を夫にとられる主人公を、第三者の息子が見ている構図がまたスリリングで良い。
各所で気の利いた演出がされていて、目が離せない。
#最終話
己の幸せってナニ?という問いを、登場人物すべてが発しながら手探りするドラマだった。
男性陣の背負ったドラマは良くも悪くも女性向け作品の中の男性像ではあったけれども、ついに青い鳥を見つけたはずの主人公もまた、なぜか空虚な瞳。
追い続けることこそが幸福であるのかも。
少女および成人女性漫画のラブストーリーの典型は、恋の成就によって幕切となる。だが人生の幕切れはもっともっと先にあるはず。主人公の求める幸せはいまだ手の中には無いのかもしれない。
主人公の貪欲さに辟易しつつも、それこそが作品を生み出す源泉なのかとも思ったり。美しくなくて良い。強くあれ、と羨望を感じたり。
女性のすがたを紋切り型でなく見せる脚本と演出で出色の作品だったと思う。また大九作品見てみたい!