ロンドン軍縮会議に焦点を当てて、無謀な戦争に突き進む日本を相対化(これを海軍にとっての満州事変だというセリフが象徴的)する見事な試み
一方、ワシントン海軍軍縮条約に対する国民の拒否反応- 統帥権干犯問題から浜口雄幸狙撃まで-を、ほぼ描かずに作品をつくったことで、山本五十六が不自然なレベルにまで神格化され、岡新がやばいやつみたいになってしまっている
背景知識が十分にない人にとっては、この描き方は若干リスキーでは、とも思った。
山本五十六が海軍の中にあって冷静な視点を保ち続けたのは事実なので、あながち間違ってはいないのだけど。