ユルめに楽しめるように作られた作品でした。
原作があること、実在する伝統文化を扱うことなど、各所への配慮がMUSTである以上、とがった表現ではなくて、かわいくも紆余曲折しちゃうストーリーを描くのは必然だったのでしょう。良くも悪くもお行儀がいいです。
キャスティングが、やたらと豪華なのがすごい。うれしいです。
リリーフランキーの慎ましさなど嘘なのに…よくできた嘘です。
松坂慶子と常盤貴子が唯一無二の存在感を提供しています。
橋本愛・松岡茉優・尾美としのり…と言えば、なんか朝ドラっぽい感じなんですけども。何かあるんでしょうか。
橋本愛は、ストーリーに合わせているなら良い配役だと思いますけれど、設定上のナンバーワン芸妓としては、ちょっと違うのではないでしょうか。もちろんこのお話には合っていると思いましたけれども。
松岡茉優は、作りやすそうな割に、やってのけるのは難しいんじゃないかというキャラ。
本人役で出てくる三谷幸喜が、妙にツボりました。遊んでますね。
マキタスポーツ…じゃなくて蒔田彩珠は、もっと見たかった。森崎ウィンも。井浦新も。
北村有起哉なんて、めっちゃ良い感じにマッチしてるのに出番が少なすぎる…泣
森七菜は主役なのに後半戦で慎ましい存在感なのが素敵すぎる。これはオフの表現として大成功していると感じます。やりたくてもなかかなやらせてもらえないでしょう、こういう表現。
ワールドワイドに配信される、日本の伝統文化にまつわる作品ですので、もっとエキゾチックさを際立たせたくなるところを、派手さを抑えて軽めのテイストにされているのが良いところです。
火迺要慎のお札をもらいに山登りするのは、実際けっこうな山登りになるのですが、ほんとに登ってみたんでしょうか（撮影とは別として）。
好きなテイストの作品ですけれど、ちょっと身内で楽しんでる感じが否めず、そこはちょっと違うんじゃないかなあ…と思ったりしました。
