Netflixドラマ完走。
とても面白い。
韓国の高校でゾンビが発生し、瞬く間に市内へと広がる。
市が封鎖され、孤立無縁となった高校生たちの群像サバイバル劇。
学園を舞台としたゾンビものは、日本を含め様々な国で作られているが、容赦ないハードさはさすが韓国ドラマ。
ことの発端がイジメ問題というのもらしいが、これ全体の構造の下敷きになってるのが、セウォル号事件なんだよね。
座礁した船から責任ある大人たちはさっさと逃げ、置き去りにされた高校生たちが多く犠牲となり、朴槿恵大統領弾劾の一因ともなった悲劇。
本作でも、高校の救助は後回しにされ、生徒に寄り添った良心ある先生は真っ先にゾンビ化。
ようやくヘリが来ても、感染を恐れた大人たちに見捨てられる。
他にも、コロナ禍はじめ社会問題が細かくプロットに取り込まれ、若者世代から権威に対する不信感がベースにある。
面白いのが、感染しても人間の知性を保ち、ゾンビの飢餓に苦しむ“ハイブリッド”の存在。
彼らは最後まで物語の変数となるのと同時に、大人でもなく子供でもない、曖昧な世代のメタファーとなっている。
群像劇の軸となるヒロインを、すっかり大人な美少女に成長した、パク・ジフが演じているのだが、スチルで見た時はあまりの変わりっぷりに驚いたが、動いてる姿はちゃんと「はちどり」の女の子の面影があってホッ。
1シーズンで綺麗に完結してるが、いくらでも続編作れるオチになってるので、シーズン2を期待したい。