小学生のころから星新一が好きだったの。
途中筒井に浮気したり山田風太郎に浮気したときもあるけど今でも大好き。たまにショートショートを読みたくなります。新潮文庫は結構そろってますよ。
で、このドラマ。多少玉石混合であるかもしれないけど星の作品を映像化してくれるのが嬉しいじゃない。全20話。楽しくて楽しくて少しずつでなく一気に見てしまったよ。
1話「ボッコちゃん」★★★
最初これ持ってくる!水原希子はもともとロボットじゃないのかという疑問まで持つ。
2話「生活維持省」★★★★★
「イキガミ」の元ネタ。「生」を維持するために「死」を持ってくるのが面白い。瑛太が上手い。
3話「不眠症」★★★
たまに寝れない時があるので他人事ではない。寝れないから仕事するくらいなら遊ぶかなぁ。
4話「地球から来た男」★★
妄想だらけ。何言っているんだお前って気持ちで見てしまった。ダイナミックさはない。
5・6話「善良な市民同盟」★★★★
怖い怖い。今ならコロナの展開が丁度これと敷衍する。玉城ティナが出ているだけでいい。
7話「逃走の道」★★★★
なんともニヤニヤするブラックユーモア。最後の悲惨さも無慈悲である。小梅太夫が演技しているのが新鮮。
8話「見失った表情」★★★
みんな仮面かぶっているんだよ。坂部恵のペルソナ理論。美容整形がまだまだだったころにこれを書いた星の慧眼に驚く。
9話「うす暗い星で」★★
今一つ。ロボットネタはいいんだけどただのウエットなストーリーになってしまった。
10話「白い服の男」★★★★★
戦争をしないために人をバンバンと殺す話す。このパラドキシカルな展開こそ星新一の真骨頂。滝藤、こんな役が上手い。最後の銃声もくる。
11話「ものぐさ太郎」★★★
電話をそのままネットに換えれば痛烈な今の批判になる。IT企業って全て香具師的なものでないのと改めて思ってしまう。
12話「窓」★★
ドッペルゲンガー的な展開も最後投げすぎな感じがする。リリーフランキーが生かしきれてない。
13話「凍った時間」★★★
星新一的英雄譚。英雄は貴種であり奇種であることを改めて思う。誰も知らないのもいい。
14話「夜と酒と」★★★★
夏帆が出てくるなら幽霊でもいいなぁ。全て夏帆の仕業なんです。最後のバーのシーンが素敵だ。
15話「ずれ」★★★★
星新一版アンジャッシュコント。最後の展開ににやにやする。そんなに世の中悪くない。
16話「もてなし」★★★★★
怖い怖い怖い怖い。柄本時生がこんなことに巻き込まれることに納得する展開。幸せは急に反転する。
17話「鍵」★★★★
幸せは近くにあるんだよ(チルチルミチル理論)。最後何もないのに幸せな気分になる。
18話「買収に応じます」★★★
ココリコ田中はコメディが上手いと思っている。これもそう、困った顔がいい感じだ。
19・20話「処刑」★★★★★
星作品としても一・二を争うほど大好き。最後のあの展開はどう映像化するか楽しみだったけど納得出来た。キンザザのような世界観も好き。
「生活維持省」「白い服の男」「もてなし」「処刑」が大好き。どれも星新一らしい黒い世界。また読みたくなった。