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窓際のスパイ シーズン2のhasisiのネタバレレビュー・内容・結末

窓際のスパイ シーズン2(2022年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

【主な登場人物】💂
🐴スラウハウス。
[キャサリン・スタンディッシュ]秘書。
[シャーリー・ダンダー]切れキャラ。
[ジャクソン・ラム]ボス。主人公。
[マーカス・ロングリッジ]ギャンブル依存。
[ミン・ハーパー]くせ毛。眠そう。
[リヴァー・カートライト]元気な若手。
[ルイーザ・ガイ]アフロの女性。
[ロディ・ホー]ハッカー。東洋系。

🐶MI5関連。
[ジェームズ・ウェブ(スパイダー)]人事部。
[ダイアナ・タヴァナー]女性副長官。
[チャールズ・パートナー]キャサリンの夫。故人。
[デヴィッド]リヴァーの祖父。元MI5。
[ニック・ダフィ]対テロ調査班のリーダー。
[ピーター・ジャド]右派の議員。
[モリー・ドーラン]資料室。車椅子の女性。
[リチャード・ボウ(ディッキー)]元MI5。

🐻‍❄️元KGB関連。
[アルカディ・パシュキン]ネフスキーの代理。
[アレクサンドル・ポポフ]蝉のボス。
[アンドレ・チェルニツキー]つるりん。
[イリヤ・ネフスキー]ロシアの資産家。
[ヴィクロル・アスケル・クリモフ]仲介人。
[キリル・アシモフ]パシュキンの護衛。黒い口髭。
[ニコライ・カチンスキー]語学学校の経営。
[ピョートル・ヴォロディン]パシュキンの護衛。

🛩️トロッパー家。
[アレックス]妻。
[ケリー]娘。
[ダンカン]酒場と飛行場の経営。

【概要】🍎📺➕♟️
2022年にApple TV+で公開。イギリスを舞台にしたスパイ・スリラー・ドラマです。

現場責任者は、イギリスのスタンダップコメディアンのウィル・スミス。
1971年生まれの男性。
1話と6話の脚本を担当しています……。
(他人に干渉的なスパイ的な性格と、男っぽさが本作にぴったりなので、もっと書いてほしかった)

今回の監督は全話、ジェレミー・ラブリングが担当。

原作は、ミック・ヘロンによって書かれたスラウハウスシリーズの『デッドライオンズ』
2013年に出版されています。
デッドライオンズとは、イギリスでは潜入スパイを指す隠語。

[スラウハウスとは?]
イギリス国内の治安維持のための情報機関であるMI5の下部組織で、いわゆる窓際族です。
上司と揉め事を起こしたなどの、問題児が集められた落ちこぼれ集団で、MI5から依頼される雑用や、法に触れるような汚れ仕事を担当しています。

内情は、ボスであるラムが率いる自警団のようなもので、国から給料をもらいながら勝手にテロリスト候補を調査する探偵のように働いています。
局員は口には出しませんが、国への忠誠心や正義感で1つにまとまって行動する人達です。

例のごとく、イギリスの治安機関なので銃を携帯していません。
もう1人の主人公的な存在であるリヴァー・カートライトは、007のように活躍したい若者です。

※アラスジを最後まで。その後に振り返りを少し。⚠️

後半にかけて群像劇の色が濃くなりますが、基本的に元KGB関連の欄に掲載しているロシア系の名前が敵で、それ以外が味方です。なので、2つの勢力がぶつかっているとだけ認識できれば問題ありません。

【感想】🪰
🦁〈EP.01 因縁〉🚌📱
イギリスの首都ロンドン。その中心部にある地区、メリルボーン。
元MI5で60代のディッキーは、冷戦時代の因縁の相手を偶然見かけた。
MI5で働いていた頃のディッキーは、崩壊前のベルリンに駐在していた。
KGBに捕まって無理やり泥酔させられたのだが、東ドイツに寝返ったと判断され、MI5を首になっている。
(一緒に酒を飲んでいたと思われた)
尾行を開始。イギリスの東部にあるオックスフォード行きのバスに乗ったはいいが、心臓発作で亡くなってしまう。

スラウハウスのボス、ジャクソン・ラムは、かつての同僚の死を不審に思い、調査を開始した。
乗っていたバスの椅子の隙間からディッキーのスマホを発見する。途中まで入力されたメッセージには「蝉」の文字。ラムは、以前関わった事件について思い出していた。

「蝉」とは、英国社会に溶け込むソ連の潜入スパイを指す。
蝉は長い間、幼虫の状態で土の中で過ごすため、そう呼ばれていた。
謎に包まれたトップの男の名は、アレクサンドル・ポポフ。

スラウハウスの新人局員、シャーリーがデーターセンターに秘密裏に潜入。電車内のカメラ映像によって、ディッキーが追っていた男のその後の足取りを確認する。
イギリス中央部のコッツウォルズにあるストラウド駅で降りて、タクシーに乗っている。

駅の監視カメラの映像の解析がさらに進められ、ディッキーの死因が、混雑したプラットホームでの、通りすがりを装った人物による腕への注射。毒殺だったと判明した。

≪ミン&ルイーザ≫👩🏾‍🦱👨🏻
スラウハウスに務める2人の恋愛関係は継続中。近く、一軒家を借りて一緒に暮らすつもり。
公園でMI5のウェブと接触する。
1週間後の土曜日。グラスハウス(高層ビル)で非公式に会談を開くための警備依頼だった。
相手は、ロシア人、イリヤ・ネフスキーの代理人であるアルカディ・パシュキン。
ネフスキーは、石油とガスで財を成した人物で、反体制派。
仲介者の名前は、ヴィクロル・アスケル・クリモフ。
土曜日は、グラスハウス前で反資本主義のデモが予定されていて、MI5も忙しい。

ビルを眺めながら事前に計画をねる。
会談場所の下、42階にはネフスキーの会社である、アルマズ・トラスト社が入っている。

✍🏻2チームの物語が同時進行。いずれクロスする。

Season1で減った人員の補充として、
・切れやすいシャーリー。ヨーロッパ系の女性。ハッカーであるロディの隣の席に。
・いつも何か書き物をしていて影が薄いマーカス。インド系の男性。(まだデスクすら与えられていない)
が追加された。
シドが懐かしい。

敵は元KGB。
以前は、泥酔させて解放したディッキーを、尾行された程度で何故殺害したのか?
裏で大きな計画が動いている可能性が高い。
数10年の時を経て、蝉が地上での活動を開始する。

[ベルリンの壁]🧱⛏️
第2次世界大戦で敗戦したドイツは分割占領されていた。
東ドイツはソ連からの経済援助によって社会主義国だった。

市民の大量流出への対策として、1989年に旅行と移住を大幅緩和。検問所が開放され、壁の撤去作業がはじまったので、その後を壁崩壊後と呼んでいる。
1990年に1つの国になった。

🦁〈EP.02 アップショットより愛をこめて〉🚕🚉
リヴァーは、電車でコッツウォルズのストラウド駅に到着。
ロンドンから車で西北西に2時間弱の距離の場所である。
男を乗せたタクシー運転手、ケニーと接触した。

ケニーが運転するタクシーでアップショットの小さな飛行場に到着。軽飛行機が並んでいる。ここで男を下ろしたらしい。
男の携帯番号から現在は、エストニアにいるようだ。

車で来たラムから調査報告。元KGBで亡命者であるカチンスキーからの情報で、探している男の名がアンドレ・チェルニツキーだと分かった。殺し屋らしい。

リヴァーはアップショットで、飛行場の調査を続行。
経営者の名前は、ダンカン・トロッパー。
ラムから偽ID[ジョナサン・ウォーカー]、経歴、資金、調査書類を渡される。
若い局員によるスパイごっこのはじまりだ。

🤔チェルニツキーはわざわざタクシーを利用して、移動の痕跡を残している。まるでスラウハウスに後を追わせたいかのように。

≪ミン&ルイーザ≫👩🏾‍🦱👨🏻
パシュキンの相手側の護衛である、ピョートル&キリルに接触。
会談前の打ち合わせ。
相手を信用できないミンが勝手に自転車で尾行を開始。
クズネツォフ貿易に到着。小さな段ボール箱を受け取る姿を確認後、車を見失う。

ルイーザに合流して、ネフスキーの英国での家を外から確認。
翌日、ミンは単独で、護衛の尾行を続行。ピョートルに捕まってしまう。

🦁〈EP.03 偽りの杯〉🚴🏻‍♂️💥🚗
リヴァーは記者に扮し、町の取材を装ってトロッパー家に接触した。飛行場以外にも、宿泊可能な酒場を経営していて、世話になる。
昼食に誘われて、プライベートな話しを聞く。友人のレオは資本家が嫌いらしい。

本部で情報収集していたキャサリンから連絡が。チェルニツキーはエストニアには旅立っておらず、移動したのは携帯だけで囮。本人は国内にとどまっているらしい。
トロッパー家から友人のレオを紹介されると、それはディッキーを毒殺した男、チェルニツキーだった。

≪ルイーザ&マーカス≫👩🏾‍🦱👨🏾‍🦱
ミンは泥酔させられ、交通事故に見せかけて葬られた。
ミンの退場で開いた穴を埋めるため、新人のマーカスが合流。ギャンブル依存症で、スラウ送りになった男。仕事中でも賭けは止められない。

ルイーザは、平常を装ってピョートル&キリルに合流。会談が行われるビルに到着する。防犯カメラを切る、盗聴器の確認など、仕事をこなしてゆく。

会談相手のパシュキンが宿泊するアンバサダー・ホテルへ。
パシュキンは予想に反し、IT企業の社長のようにカジュアルな格好をした30代ぐらいの男だった。
準備の進行状況だけ報告して握手で別れた。

ボスのラムは、ミンに衝突した車の運転手、レベッカに接触。彼女は謝礼と引き換えにロシア人に車を貸した罪を告白した。

😢毎Season誰か死ぬ。『太陽にほえろ!』を思い出す。
スラウハウスの局員は、仕事はぱっとしないけど、心根のいいやつら。親しみが沸いた辺りで殺害されるので辛い。
まるで知り合いが亡くなったかのように結構引きずる。

🦁〈EP.04 蝉〉🌃🏡⚛️
≪ラム≫👨🏻‍🦳
夜。ラムの調査は続行。
犯人グループに車を貸したレベッカの証言で、語学学校の経営者のカチンスキーも事件現場にいたことが判明。
無害な情報提供者かと思えば、事件に関与しているのが分かった。

現場には5人の男がいて、ミンに止めを刺したのが現在、リヴァーが接触している殺し屋のチェルニツキー。護衛の2人を含めて4人なので、残り1人誰かいたことになる。
MI5のウェブに今回の会談を持ちかけた仲介人、クリモフが候補に上がった。

ミンが死亡時に着けていたスマートウォッチを、ハッカーのロディが解析する。記録されていた移動経路をたどってゆく。
ラムはクズネツォフ貿易へ。当日の尾行相手が荷物を受け取った時間帯=ミンが移動開始した時間なので、荷物が小包だと分かる。

新人のシャーリーを連れ、ロシアの資産家、ネフスキーがロンドンに所有している邸宅へ。
丸腰で表玄関から入る。
中には2人の男の死体。奥にはガイガーカウンターと、イリヤ・ネフスキー本人の死体が。ネフスキーは被爆していて、直接の死因は拳銃自殺だと思われる。右手の親指が無い。

慌てて邸宅を後にしたラムは、ネフスキーの死体から、犯人グループを率いているのがパシュキンで、代理人という情報が偽だと推測する。
手がかりを求めて、学校経営者のカチンスキーを調べることに。

≪ルイーザ≫👩🏾‍🦱
夜。アンバサダー・ホテルのパブ。単独で行動しているルイーザは、男を誘惑する胸元を強調した服を着て、会談相手のパシュキンに接近。自分の素性を明かして、相手の反応をうかがう。
ミンの仇を討つために彼の部屋の前に到着するが、寸前のところでマーカスに止められてしまう。

ルイーザは、パシュキンの腕時計の音から、金持ちではなく、成りすましだと判断。証拠は無いが、ミンの仇だと確信している。
(高級腕時計は音がしないので、偽物だと分かる)

≪リヴァー≫👱🏼‍♂️
リヴァーは、チェルニツキーを加えたトロッパー家との夕食。
帰宅するチェルの荷物に携帯を忍ばせ、GPSで追跡する。
北西のリッジウェイ通り。バーンレーンの小道へ。

飛行場に到着した。
車のトランクに隠しておいたハンドガンを構えて倉庫へ。
そこには、チェルニツキーともう1人、学校経営者のニコラス・カチンスキーの姿が。
取り押さえたいが、トロッパー家の妻、アレックスが会話に入ってきてしまう。

アレックスはニコラスを、ニッキーと呼ぶ親しい間柄で「何かの間違いよ」と訴える。
リヴァーは化学肥料と燃料油で爆弾の準備をしているのに気づくが、
「夫の誕生日のためにサプライズの準備をしていたの」と近づいてくる。
警察を呼ぶように頼むが、聞く耳持たない。隣にきたアレックスの手にはスタンガンが。
首筋に電気ショックの激痛を浴びたリヴァーは転倒。痺れて動けなくなってしまった。

🦁〈EP.05 机上の政治〉🛩️🏢
土曜日の朝を迎えた。チェルニツキーは飛行場から単身、車で出発。
縛られたリヴァーは、反資本主義のデモを狙ったテロだと予測。
だが、カチンスキーは「彼らは資本主義と戦う同士だ」と笑い、
「我々の標的は彼らが抗議する対象だ」と告白した。
今度は「狙いはグラスハウス」と推理するも、カチンスキーも姿を消し、アレックスが操縦する軽飛行機が飛びたってしまう。

ルイーザ&マーカスは、アンバサダー・ホテルへ。パシュキンの偽物と思しき男の手荷物を確認し、車で会談が開かれるビルへと案内する。
(ラムからの指示で、拘束せずに泳がせてある)
同ビル内では右派の議員であるピーター・ジャドの公演が開かれる予定で、下界には彼に抗議する大勢のデモ参加者が集まっていた。
Season1に登場した際は下位議員だった彼も、今では内務大臣の地位まで上り詰めていた。

MI5の副長官であるタヴァナーは、ジャドの警護。対テロ調査班のリーダーであるニック・ダフィが脇を固める。

ルイーザ&マーカス一行がグラスハウスに到着し、ウェブとパシュキンの会談が開始された。

ロディ&シャーリーは、リヴァーがチェルニツキーの荷物に入れたスマホのGPSで彼の居場所を確認。
車はシティ・オブ・ロンドンで停車。殺し屋のテロ活動を止めるために本部を出発した。

トロッパー家の父と娘は、縛られたリヴァーを発見した。「奥さんはロシアのスパイで、自分はMI5だ」と説明するが信じてもらえない。
――が、事務所に残されたアレックスの結婚指輪とスマホを確認。今回のフライトが片道切符だと残された夫と娘にも理解できた。

拘束から解放されたリヴァーは、タヴァナーに連絡。爆弾を積んだ軽飛行機によるビル爆破テロが発動中だと伝える。
車で避難する内務大臣一行。
周辺警備をしていた警察官たちがデモに参加した市民を避難誘導する。

ロディ&シャーリーは、チェルニツキーの車を発見するが、本人は姿を消し、スマホが残されていた。

本部に残っていたキャサリンは、パシュキンとカチンスキーが組んだ理由を調べるため、単身で仲介者であるクリモフの下へ。
すでにテロは発動中。余興として、クリモフとチェスでの勝負に。
勝利の報酬として、今回の事件の首謀者がカチンスキーだと教えられる。
スラウハウスを巻き込んだのは「そこに標的がいたからだ」と説明された。
キャサリンは、ラムに連絡し「命が狙われている」と伝えるが、話しが飛躍しすぎて相手にしてもらえない。

MI5の資料室を訪れていたラムは、蝉も蝉のボスであるアレクサンドル・ポポフも、英国をあざむくための架空の存在だったという結論にいきついた。
亡命者として英国で暮らしていたカチンスキーこそがスパイの親玉だったのだ。
ラムは改めて、テロの標的が自分なのだと悟った。

高層ビル内のグラスハウスにも警報が鳴り響く。会談中だったパシュキンは、ルイーザが確認したはずの鞄からハンドガンを取り出し、MI5の3人に椅子に座り、両手をつくよう命令した。
ウェブが立ち上がって抗議すると、胸に1発。その隙にマーカスが机の下に隠しておいたハンドガンで護衛のキリルを仕留めた。
テロリストの2人は扉を施錠し、非常階段へ。

🦁〈EP.06 遺恨〉🏫⛪
普段はスラウハウスでラムの秘書のように働くキャサリン・スタンディッシュはアルコール依存症なのだが、その原因になったのはソ連のスパイだった元MI5の長官である夫、チャールズの自殺だった。
だが、実際は自殺に見せかけてラムが殺害していたことがSeason1の最後に明かされた。
今回の事件は、その遺恨だった。

カチンスキーと電話で話しをするラム。MI5の本部にいれば安全だが「放射性物質で市民を大量虐殺する」と脅迫されては出ていくしかない。
彼が経営する語学学校へ。

シティは逃げる人々でパニックだった。
ルイーザ&マーカスはグラスハウスに閉じ込められて出られない。
ウェブを止血。ルイーザは、床に倒れた敵方のキリルに接近。右足の撃たれた傷口をえぐってテロの目的を吐かせる。
激痛に耐え兼ね、キリルは「ビルを無人にするためだ!」と白状した。

資産家であるネフスキーの口座の金をモスクワに流すのが目的。
親指を切り落としたのは、暗証番号を吐かせるための拷問と、指紋認証のため。

ハッカーのロディは市民の混乱に乗じて電車で避難したのだが、同じ車両にチェルニツキーが乗っていたので、慌ててシャーリーに電話をかけた。
行先はロンドンの中心部から南東に30マイルの距離ある町、タンブリッジウェルズのセントジョンズ駅だ。

飛行場に残っているリヴァーは倉庫の爆弾を確認して唖然。軽飛行機が爆弾を積んでいない事実に気づく。自分にMI5に連絡させ、警戒警報が発動。シティを閉鎖せることが目的の陽動作戦だったのだ。
(またやっちまった)
リヴァーはMI5からスラウハウス送りになった過去の失態と酷似した状況に目眩がした。

グラスハウスに閉じ込められていたルイーザ&マーカスはやっと扉を開錠し、ネフスキーのオフィスが入った42階を階段で目指す。

オフィスのPCは送金している最中、隣には護衛のピョートルの死体が。保管されたダイヤモンドを独り占めにしたいパシュキンに消されたのだろう。
ルイーザは、キリルに命を助ける交換条件として情報提供をうながす。救助ヘリを要請する作戦だったらしく、屋上へ。

ルイーザはバールを握り、恋人を殺したパシュキンと一騎打ちに。銃を出された時点で、マーカスが参戦して犯人を仕留めた。

アレックスが操縦する軽飛行機に軍のヘリが接近。撃墜の時が迫るが、アレックスは無線に応答。空軍基地への誘導に従った。
(彼女の単独飛行であり、カチンスキーは乗っていなかったことが判明する)

リヴァーの携帯に電車内のロディから状況報告。
トロッパー家の娘、ケリーが操縦する軽飛行機でタンブリッジウェルズへ。
ロディは駅に到着するが、尾行に気づかれてチェルニツキーと乱闘に。バイクで追いついたシャーリーが助けに入るも、銃で応戦され、逃げられてしまう。

ラムは語学学校でカチンスキーと対面していた。
蝉とポポスの話しで騙され。アップショットに部下を向かわせ、グラスハウスを閉鎖させた陽動作戦を褒めた。
カチンスキーは見返りを求めて、偽物のパシュキンに協力しただけ。本当の目的は復讐だった。
ラムが殺したキャサリンの夫、チャールズ・パートナーはカチンスキーの部下だった。逆にラムにとって、カチンスキーは、旧友のディッキーと部下のミンの仇になる。
「MI5の長官で私の工作員だったチャールズと、30年思い出しもしなかった男を一緒にするな」
「私はディッキーのほうが好きだ」

カチンスキーの話しによれば、ネフスキーの財産の送金先は、FSB(ロシア連邦保安庁)。
よって、パシュキンに扮していた男の集団はFSBないし、FSBにやとわれた傭兵だったと分かる。
協力する交換条件として、2人の名前を要求したらしい。それは、
・チャールズを殺害した男。
・チャールズを消すように命令した男。
の2名だった。

殺し屋のチェルニツキーは、タンブリッジウェルズにあるデヴィッド・カートライトが暮らす屋敷へ。
リヴァーを乗せた軽飛行機が畑に着陸。屋敷に走るが、すでにチェルニツキーは祖父であるデヴィッドに返り討ちにあった後だった。
ラムは今回のテロがMI5を引き寄せるための陽動だと推察。チェルニツキーの計画を予測し、先手を打っておいたのだ。
作戦の失敗を電話で知ったカチンスキーは、残りの短い人生を刑務所で暮らすことを嫌い、拳銃自殺した。


【ドラマを振り返って】🍜🚬
2回のSeasonに分けて繰り広げられたジャクソン・ラムへの遺恨が終結。
Season1に比べると銃を使うし、想像していたより濃密だった。
個人的には、もう少し日常系に寄せて、最終の2話で畳みかけるような作りの方が好みではある。

あとは、航空機テロ、ルイーザの一騎討ち、ラストの殺し屋が迫るシーンを盛り上げず、さらっと描く、お洒落仕様が気になった。
(米国じゃないし、仕方ないか)

若手がポンコツで、テロリストの方が上手。「止めてみせろ」と迫ってくる。
ボスのラムだけがやり手で、ラム=作家の分身だとすると、若干イラッとするが、Season1に比べれば、嫌味が少なくて、ずいぶん見やすくなっている。

物語の中に上手くキャライベが消化されていて、作りが若々しい。
年寄りが書く古いネタを扱いつつも、現代に上手くマッチしている。
1話45分程度でサクッと観られて、全体通しても薄い小説1冊程度の内容なので気軽に楽しめる。
それでいて映像は豪華で、とくにテロが発生した終盤は映画級。
スパイ・スリラー好きにはいいドラマだった。

Season1、2がまとめて製作された本シリーズ。好評だったコンテンツを手放すはずもなく、Season3、4の製作も進む。
原作は現在13巻発売されて、まだつづいているので、もうしばらく楽しませてくれるだろう。
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